試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3500形3541[3544F-1] 更新車 現行仕様 黒色窓枠補修,側面・前面窓車体断面黒色化施工 ※TOMYTEC製

2018-06-28 22:02:38 | 京成線:3500形
中間組込車。

TOMYTEC製京成3500形3544F更新車(3544F)の第二次整備最終入場車は3541となった。
3544更新車現行仕様(3544F-1)は3532更新車現行仕様(3532F-1)から富士川車輌工業製[成田空港]幕を譲り受けた。
今入場で3529(3532F-1)に繋がるような施工項目は無く3544は製品印刷による[成田空港]幕を守る。


京成3500形3541 更新車(3544F)。

3544F-1は3532F-1と2+4+2編成(3532F-2)を組ませる。
そのため3544が先頭に立つ機会は巡ってこない。
何れにせよアンチクライマー3枚目に打痕があるため成田寄先頭車には相応しくなかった。
この点は前面額縁部に瑕疵があったマイクロエース製京成3500形3528更新車中期仕様(3528F-1)の扱いに近い。


入工中の3541。

大改修を行った3544から一転し3541の塗装状態は標準的と言えた。
謎の粘着物質は山側側面ユニット窓の1組にしか付着していないように見える。
車体にさえ影響を及ぼさなければ3543,3542(3544F-1)と同等に仕上げられると思えた。
よって工程順は3532を基準にしている。
3541に於ける重要項目はスカートの角度である。
先ずTNカプラーSPのフレームを再加工し早急に垂直固定を行う。
TOMIX製スカート取付台座の欠き取りが甘かった3544では入念に整形を施した。
第一次整備でまずまずの形状に収まっていた3541ではリブ状のようなものを取り除くだけで所定位置を確保できた。


枕木方向の位置が定まったスカート。

スカートの取付脚基部は3532以来存置し続けている。
但し切除に一捻りを加えないと前面から僅かに覗く張り出しが意外と目立ってしまう。
第一次整備での取付脚切断は斜め方向に入れたが天面の均しを先送りにしていた。
3544に続き俯瞰からスカート取付脚切断部が埋没する形へ整えた。
台枠へスカートを取り付けても見附及び角度に問題は無くそのままゴム系接着剤で固定している。
座席部品と台枠の一体化を施した床板の剛性を高める。
その後FS-389,FS-089非動力台車は輪心黒色化済の金属車輪へ嵌め替えられた。
3532F-1から続く走行部品の廃車発生品再用は変わっていない。


一箇所だけの措置で留まった粘着物質除去(海側)。

クーラーキセの溶着を済ませ本格的に車体整備へ入った。
粘着物質は予め付着箇所を抑えており側面窓セル撤去前に除去を行っている。
車体を分解し清掃を施した箇所の窓サッシ印刷を確認する。
黒色印刷まで削がれる個体が多数を占めてきたが3541は単独での除去に成功した。
他の窓サッシも塗装欠けは見られず側面窓セルへの細工は殆ど行っていない。
車体の清掃へなだれ込んだ3544とは異なり前面窓セルの色挿しに取り掛かった。
行先方向幕は3544,3532,3529よりやや上に印刷されていた。
しかし肝心の表示は相変わらずの圧縮再現である。
少しでも青地幕が広がるように見せるため前面窓セル天面も青マッキーで塗り潰した。
当初前面窓周囲の漏光対策は行わない方向だった。
しかし今後も[A01 特急 成田空港]と2+4+2編成を維持するか自分でも読めない。
念のため措置を施し3532F-1と仕様を揃えている。
ただアンチクライマーに欠損がある以上3541を先頭に出す機会はまず無いと思う。


共通仕様化した前面窓セル(裏面)。

前面窓車体断面の黒色化は漏れなく行う。
3544での結果が示す通り中間組込車の運転台側連結部は塗り潰す効果が高まる。
ここだけは3532,3529並の仕上がりを求めた。
塗料崩壊には至らず3544とは対照的な作業進捗になっている。
所々に見られた青帯の欠落は全て青マッキーで補修した。
点状剥離が多く極細字側を当て銀色塗装の隠蔽を図った。


窓枠補修を先行した前面。

十分に注意を払ったが当該箇所に見落としがあるかもしれない。
幸い3541は中間組込が原則であり見切っても誤魔化せるだろう。
側面の拭き上げ後も赤帯や青帯に剥離は生じなかった。
やはり謎の粘着物質は塗装に大きな影響を与えるらしい。


補修施工前の側面窓枠。

その代わり側面黒色窓枠は銀色塗装の露出が激しかった。
3543まではペン先の詰まりに悩まされたが3544から太字側の使用を解禁した。
この変更は施工を速める良い判断だったと思う。
車体断面内側を3回程なぞるだけでユニット窓の隅までインクが浸透してくれる。


太字側マッキーで補修した広幅側面窓車体断面。

広幅ユニット窓にしか起用できないがペン先を気にする必要は全く無い。
塗布失敗の危険性が減ったため今後の標準としたい。
従来方式を踏襲した狭幅窓枠も同等の仕上げに持ち込んでいる。
この後細字側で窓枠モールドを塗り潰し予定より早く車体補修が完了した。


組立を待つ3541。

3541は[■■■ 成田空港]印刷を流用するためステッカー貼付工程が存在しない。
車体補修終了と同時に組み立てへ移れる。
接着固定したスカート,クーラーキセは微動だにしない状況で3544での遅れを少しだけ取り戻せそうだった。
しかし直後に壁が立ちはだかる。
下作用式での側面窓セル取付が上手く行かなかった。
症状は3542と同様だった。
一度対処していたため側面窓セル下段内側の凸形モールドを強目に押し込み車体と嵌合させている。
確率は低いと思われるが分解時には注意を要すると思われる。


車体に収まったスカート付床板。

台枠へのスカート固定は安定期に入りつつあると思え車体のと試験嵌合を行わなかった。
結果は良好で前面車体裾に支障する事無く収められた。
スカートはゴム系接着剤で接着しているため仮に嵌合が上手く行かなくても修正は容易である。
運転台側TNカプラーSPの形状が確定したと言え手直しに迫られる機会は考え難くなった。
TOMYTEC製3500形更新車では今後スカートの位置調整に追われる事態が配されるだろう。
TNカプラーSPフレームの整形を第一次整備に廻しても作業遅延に繋がる確率は下がったと考えている。




3541 [■■■ 特急 成田空港]:前面窓枠黒色化施工。


3544 [A01 特急 成田空港]:前面窓枠修繕,運行番号・行先方向幕貼付車。

行先表示類は全て製品原形を保っており印象変化に欠ける前面見附となった。
前面窓枠車体断面の黒色化で窓セルと車体の一体感は演出出来た。
なお3544,3532,3529まで施してきたスカート台枠取付脚前面への塗り潰しは見合わせた。
先頭に立つ機会の無い3541では全く効果が得られないため作業の簡略化を優先している。
3544への各種措置は富士川車輌工業製[成田空港]幕の貼付が絡み例外的なものである。
むしろ貫通幌取付を行った方が新たな表情か生まれ面白いと思う。
貫通幌に関しては3532F-2の編成見附を確認してから判断したい。




3541更新車現行仕様(3544F-1:側面黒色窓枠補修施工,金属車輪化)。

第二次整備は工程を見直した結果約90分程度で終了した。
省略した内容は前面に関わるものが大半占めたため必要十分な対策を採れた。
但し3532F-1からの標準化項目は全て施しており側面見附の見劣りは感じられない。
黒色窓枠はステンレス車体に映え車体断面まで塗り潰しを進めた効果が得られたと思う。
太字側マッキーの使用開始も作業進行に寄与した。
未入場の3520F(2両口)+3552F更新車の整備も3541程度の進捗率が期待できるかもしれない。




3541+3530 (3544F-1+3532F-1)。

3541更新車現行仕様(3544F-1)の竣工により編成を組む3530(3532F-1)との連結試験も行えた。
TOMYTEC製3500形未更新車各編成で生じたM2車の車体不等沈下は見られなかった。
3529,3532,3544,3541とも運転台側が浮き上がる事無く連結部の傾斜は殆ど無い。
近似の構造ながら3500形更新車では改善が図られた模様である。

3544F-1は全車の回着整備を終えた。
同時に出場となる3532F-2の登場に繋がるはずだったが3541の前面見附に物足りなさを抱いた。
いんちき加工で印象を向上させる計画が急浮上し3532F-2は出場に抑止が掛けられている。
ひとまず3544F-1を仮出場させ3532,3529の小細工に入りたい。

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