試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3500形3542[3544F-1] 更新車 現行仕様 黒色窓枠補修施工,クーラーキセ入替,走行部品組込 ※TOMYTEC製

2018-06-25 21:36:33 | 京成線:3500形
配列変更。

TOMIX製京成3500形3544F更新車(3544F)の現行仕様化(3544F-1)化に向け第二次整備へと移行した。
入場1両目は成田寄M1車の3542である。
3544(3544F)でクーラーキセの塗装乱れが発覚したため3542との相互振替が工程に付加される。


京成3500形3542 更新車(3544F)。

暫定出場した3532F更新車現行仕様(3532F-1)で第二次整備は床板関連からの着手が効率を高めると判った。
これに従い3542はTNカプラーSP化以外に手を加えていない下廻りから整備を開始する。
入場前にTT-04R走行部品(廃車発生品)の清掃及び輪心黒色化を行い手際良く進行出来る環境を整えた。
車体整備は3531,3530(3532F-1)での工程に準ずる。
各々の比重は黒色窓枠の補修を行う車体関連の方が高い。
大幅に施工内容が縮小された第一次整備だったが床下関連で残る項目はTOMYTEC製品での標準的な作業である。
アーノルトカプラーのままで打ち切る案も存在した。
プラスチック製車輪で存置した代わりにTNカプラーSP化を施したのは結果的に当たりだったと思う。


入工中の3542。

床下機器部品は3532F-1と同様で嵌合がかなり緩い部類に入る。
山側を背に台枠を縦置きしただけで海側の床下機器部品は取付脚の基部が露出するほど傾いてしまった。
特に主抵抗器はこの傾向が強く現れている。
もしかすると台枠用金型が痛み始めているのかもしれない。
床下機器部品は両端2点溶着を採用し垂直に補正した。
続いてウエイトをゴム系接着剤で固定し座席部品と台枠の一体化へ移行する。
第一次整備でTNカプラーSPを取り付けていたため台枠端部へ流し込み接着剤を投入する新方式を試行した。
この方法は両側の溶着を終える前に頓挫を余儀なくされた。
固定部が車端寄に移動したことで若干湾曲する座席部品を許容出来なくなったらしい。
上野寄の溶着後に成田寄へ手を着けた次の瞬間にはあっさりと座席部品が外れた。
即従来方式に戻し一体化を済ませた。


整備を終えた3542用床板一式。

FS-389非動力台車はアプローチアングルを確保するためアーノルトカプラーマウントの切除まで施していた。
そのためプラスチック製車輪から整備済の金属車輪へ交換するだけで全てが終了する。
わざわざFS-389非動力台車を取り外す手間も掛からず効率的に金属車輪化が行えた。
なお廃車発生品の金属車輪は3532F-1でも再用を図っており3544F-1との外観差は無いに等しい。
早々に床板関連の整備を終わらせ車体を分解する。
3544で交換対象となる3台のクーラーキセは先に撤去し相互振替に備えておいた。
ところが3542の1台にも同じ様な塗装乱れがあり配列を再考した。
最終的に3544から移設した1台と並べ成田寄2台へ集約させた。
入場前とは3台のクーラーキセ配置が変更される予想とは異なる動きを見せている。
なお捻出された無瑕疵のクーラーキセは即3544に取り付けた。


固定したTOMIX製PT-7113-B形パンタグラフとクーラーキセ。

クーラーキセの入れ替え後に屋根板取付口周囲へ流し込み接着剤を投入する。
完全に固着するまでは抑え続けないと浮き上がってくる。
各台毎に溶着を進め屋根板に接するよう改善を図った。
嵌め込みだけで済ませていたTOMIX製PT-7113-B形パンタグラフも同時に固定している。
破損させる機会の多いシングルアーム式パンタグラフのため3532F-1に引き続き木工用ボンドを採用した。
ここまでの進捗状況は至って順調だった。
しかし窓セル撤去後に暗転する。
3544Fは全車で側面窓部への粘着物質付着が見られた。
先に側面窓セルの清掃を進めたところ粘着物質と共に黒色窓サッシ印刷まで失ってしまった。


マッキー再現に変わった行先表示器下部中段サッシ。

マッキーで補修を試みたが窓サッシモールドの断面までインクが広がる事態を招いた。
側面窓部をマスキングテープで養生し爪楊枝でモールド断面のインクを除去している。
取り敢えずユニット窓の片側だけが再現の異なる窓サッシからは脱出できた。
他形式で窓サッシ印刷の補修を行っていたため多少甘く見ていた。
油性ペイントマーカーとマッキーではインクの張力に差がある事を失念しその落とし穴に嵌まっている。
復活した黒色窓サッシだが印刷再現とは表面仕上げに差が生じており仔細に見るとすぐに判る。
ただ引きでは誤魔化せる程度になったと思う。
マッキーの取扱いを誤った直後だけに黒色窓枠補修及び側面窓車体断面の黒色化は慎重に行った。
窓枠モールドは一気にペン先を走らせず上段→下段→中段の三区分に分けた。
上段,下段の優先は窓枠角部に塗料が行き渡っていない箇所が散見されたためである。
一組は全体がモールドから外れ腰板赤帯付近まで印刷がはみ出す始末だった。
塗装剥離は見送り新たに窓枠モールドを塗り潰している。


車体補修を終えた3542。

3542の車体断面は3532,3529(3532F-1)の仕上がりに近く何度もペン先が詰まってしまった。
思うように進まない塗り潰しに業を煮やし細字側の使用を見合わせ極細字側へ持ち替えている。
これによりペン先が詰まる回数は減った。
しかし極細字では塗布面積が限られ作業は極端に遅くなる。
全箇所の修正が完了したのは黒色化開始から約40分後であった。
窓サッシ印刷での失策が無ければこの方式は採らなかったと思う。
塗装状況に左右されるが次に入場予定の3543(3544F)では再び細字側へ戻したい。
補修を終えた車体に窓セルを取り付ける。
何故か3542の側面窓セルは嵌合が固かった。
装着は下作用式で3532F-1から変えていないが肝心の下段窓側が非常に嵌まり難い。
無理に取り付ける訳には行かず各戸袋吹寄部を挟み側面窓中段まで組み付けた。
その後側面窓セル下段窓内側の凸形モールドを押し込み車体へ復旧させている。
今後もこの様な事例が生じる可能性があると思う。
その際には3542の取付方式が役に立つだろう。




3542更新車現行仕様(3544F-1:側面黒色窓枠補修施工,クーラーキセ入替,金属車輪化)。

窓サッシの補修から流れが悪くなりそれを引き摺ったまま作業終了を迎えた。
3542の側面黒色窓枠は3532F-1より厄介な状態だった。
M1車,M2車に関わらず3544Fの窓枠補修は時間を割かれるものだと考えたい。
当初の計画より遅れたが3542は日を跨がずに竣工させられた。
これも第一次整備の工程見直しが良い方向に転じた結果だと思う。
まだ時間の貯金は残っており確実性を重視したい。

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