試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3500形3532[3532F-1] 更新車 現行仕様 運転台側TNカプラーSP化,運行番号・行先方向幕貼付 ※TOMYTEC製

2018-06-22 21:20:19 | 京成線:3500形
半数。

TOMYTEC製京成3500形3532F更新車(3532F)の第二次整備最終入場車は3532となった。
上野寄M2車である3529更新車現行仕様(3532F-1)は試行錯誤を繰り返し竣工した。
M2車の基本工程は決定したが進行順を模索しながらの作業となる。


京成3500形3532 更新車(3532F)。

計画に狂いが生じた3532Fの第一次整備だったがM2車は施工内容が深かった。
3532も床板関連は金属車輪化及び輪心黒色化まで終えている。
よって運転台側TNカプラーSP化が独自項目となった。
それ以外の第二次整備内容はTOMYTEC製品で共通化が図られた工程である。
スカートへの小細工が必要な運転台側TNカプラーSP化を先行させ車体関連項目は後に廻した。


入工中の3532。

3532の床下機器部品は3532Fで最も安定していた。
しかし嵌合精度が高いとは言えず固定化は欠かせない。
3500形M2車は上野寄,成田寄の床下機器を反転させただけである。
2脚嵌合部品の多用は3529と変わらず当該品は2点溶着とした。
座席部品と台枠の一体化施工前にダミーカプラーとスカートを撤去している。
これにより運転台側もダミーカプラー取付孔からの流し込み接着剤投入が可能になった。
但し座席部品が台枠の筒形成形部を覆いきれていないため前面側からも追加投入し溶着させた。


一体化された3532用座席部品と台枠。

早くも運転台側TNカプラーSP化に取り掛かる。
フレームのTOMIX製スカート用取付台座はニッパーで切除した後にクラフトナイフで断面を均す。
この箇所はフレームの剛性に関わる部分であり破断には十分な注意を払った。
整形が甘くなるとスカートを押し出してしまうため最後は刃先を滑らせ不要な部分を削り取っている。


完成したTOMYTEC製京成3500形更新車用TNカプラーSP。

スカートの措置は3529と同様にした。
嵌合爪を兼ねた縦桟はニッパーを斜めに入れスカート上部から切除部が見えない形状に仕上げる。
スカート裏面は嵌合爪の基部を存置し剛性確保を狙う3529と同一仕様を採り入れた。
並行して台枠嵌合脚前面側を車体裾に埋没させるためマッキーで塗り潰した。


スカート裏面に残る嵌合脚モールド。

細工した運転台側用TNカプラーSPを台枠に取り付けスカートとの競合を確認する。
3529での考証は正しかった模様でスカートはTNカプラーSPと干渉せず想定位置まで押し込めた。
角度も垂直に近く不都合は見られない。
このままゴム系接着剤でスカートを固定した。
塗布箇所は車体装着時の負荷を考えスカート取付脚と台枠が接する部分だけに留めた。


ゴム系接着剤で固定したスカート。

スカート固定後に前面車体裾がスカート取付脚を避けられるか試験装着を行った。
結果は良好で着脱に支障は無い。
入場予定の3544F,3520F(2両口)+3552Fでも床板関連から手を着けた方が無難だと思える。
両編成では都合5両のM2車が控えており3532で大まかな工程順を定められたのは大きい。
床板関連の整備を終え車体の分解に移る。
窓セルの取り外しはあっと言う間に完了した。
今後分解に戸惑う機会は確実に減るだろう。


窓セルを撤去した3532。

前面窓セルへの色挿しは3529とは異なる。
当面行先表示類を[特急 成田空港]で固定するため通過標識灯の擬似点灯化は行わない。
そのため通過標識灯レンズに塗料を触れさせないよう注意が必要となった。
念のためマスキングテープで養生し前面窓セルの色挿しを進めた。
通過標識灯以外は3529に揃えた。
行先表示器へ富士川車輌工業製ステッカーの貼付は可能と判っていたが敢えて青マッキーで塗り潰している。
これはステッカーの切り出しに失敗した際の救済策であり3529での施工とは意味合いが変わった。




小細工を終えた前面窓セル及び貫通扉。

3532の貫通扉赤帯は一部が欠け銀色塗装が目立っていた。
嫌でも目に入ってくる箇所のため赤マッキーで補修している。
塗装再現の赤帯とは色温度が異なるものの銀色塗装が残るよりはましだと思う。
各社京成形式の帯色補修には赤マッキー及び青マッキーを用いており3532でも踏襲した。
側面窓セルの清掃を済ませ車体断面の黒色化に突入する。
作業の流れから前面窓から塗り潰しに取り掛かった。
3529と同じ様に前面窓枠の黒色塗装には波打ちが生じていた。
先に爪楊枝で塗料を剥離しマッキーへ持ち替える。
窓枠モールドを黒色化した後に車体断面を塗り潰した。
3500形更新車は窓Rが緩くグリーンマックス製3400形,3700形の断面黒色化より施工し易かった。


車体断面が黒色化された前面。

側面窓枠は先ず爪楊枝と綿棒で清掃を行っている。
3529でマッキーのペン先が詰まったため平滑化を施したが全く効果を得られずに終わった。
ペン先の詰まりは定着度の低い車体断面の黒色塗料が原因だった。
窓枠モールドは何事も起きずに措置を施せた。
ところが車体断面へ移った途端に発症している。
3531,3530は窓枠モールドの塗装が甘かった一方で3532,3529は車体断面に塗り残しが多く見られた。
爪楊枝や綿棒では黒色塗料が取り除けず再び度重なるペン先の詰まりに悩まされた。
そこで黒色化を一断面毎に区分しその都度詰まりを解消させた。
これは今後の入場車でも採用する方向である。


引き立つ側面黒色窓枠。

3529では整備終盤まで運行番号表示器に使用するステッカーの選択に迷いがあった。
グリーンマックス製3150形用ステッカーの転用に決定したが行先表示類の貼付は最後に廻している。
しかし行先方向幕,運行番号表示器ステッカーは表貼りで前面窓セルの不安定さが微調整を難しくさせた。
前面窓セルを支持するには屋根板装着前が理に適っている。
そこで工程順を変更し車体への窓セル復旧後に行先表示類の整備を前倒しした。


ステッカーの貼付を終えた3532。

富士川車輌工業製行先方向幕の切り出しは失敗し若干狭幅になってしまった。
ただ前面窓セル行先表示器部周辺を青色化していた。
これが幸いし何とか見られる状態で留まったと思える。
グリーンマックス製運行番号表示器ステッカーは[■■■]印刷を完全に隠してしまう。
M2車での貼付誤差を最小限にするべく貫通幌座上部の水切りを基準に定めている。


車体裾との平行が保たれたスカート。

最終工程は誘導無線アンテナの再溶着となった。
第一次整備に固定化を施したが溶着度が低く傾きが生じた。
屋根板の装着後に垂直を保持しながら取付脚表面を流し込み接着剤で浸した。
傾斜が再発しないようしばらく誘導無線アンテナを押さえ続けた。
完全溶着は折損時の対処が厳しくなるため採り入れていない。
床板を車体に嵌合させ3532の全工程が終了した。
スカートは垂直に嵌まり車体裾との隙間は見られない。
ゴム系接着剤の塗布を台枠側に絞ったのは良い判断だったと思う。




3532 [A01 特急 成田空港]:運転台側TNカプラーSP化,運行番号・行先方向幕貼付。


3529 [A01 特急 成田空港]:3532F-1(通過標識灯擬似点灯化施工車)。

前面見附は行先方向幕へのステッカー貼付が効果的である。
TOMYTEC製3500形更新車は行先表示器窓セルの位置都合により天地が低く見える弱点があった。
これに圧縮された印刷済の[成田空港]幕が拍車を掛けた。
何れも富士川車輌工業製ステッカーで補えバランスの悪さが改善されている。
なお完成直後は行先表示器窓セルを車体前面に合わせていた。
記録を確認すると種別表示器との差が大きく感じられ従前の位置に戻した。
3532の通過標識灯レンズは原形のままである。
擬似点灯化を図った3529だが3532と比較して何となく判る程度の差しかないように映る。
点灯機構を持たない以上再現には限界があり俯瞰で手に取れる違いが演出できれば十分だろう。


3529+3532 (運転台側TNカプラーSP化)。

スカートの固定方式が異なっていた3529はスカートを押し込み車体裾に揃えた。
一応3532とはほぼ同一のスカート角度に見える。
但しゴム系接着剤を台枠嵌合脚の両面に塗布しており再び隙間が生じるかもしれない。
3532のスカート固定は3529より簡略化した。
再発した場合には仕様を揃える事になるが修正は容易だと思う。




3532更新車現行仕様(3532F-1:側面黒色窓枠補修,床板一体化)。

3532Fの第二次整備は3532更新車現行仕様(3532F-1)の竣工を以て完了となった。
黒色窓枠補修等の細かい作業が続きようやく出揃った感が強い。
但し4Tの3532Fは自走出来ない。
再び同じ作業を3544F更新車で繰り返す。
ひとまず3532F-1を仮出場させ一呼吸を置きたい。

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