試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3500形3530[3532F-1] 更新車 現行仕様 PT-7113-B形パンタグラフ換装,側面黒色窓枠補修施工 ※TOMYTEC製

2018-06-19 21:59:47 | 京成線:3500形
底上。

TOMYTEC製京成3500形3531更新車現行仕様(3532F-1)の第二次整備は概ね製品固有の弱点を潰せたと思う。
当初は3530の事前補修扱いとしたが結果的に内容が深まり一定の基準点に達した。
黒色窓枠の修正は3531の施工結果を基にM2車(3532,3529:3532F)でも行う事にする。


京成3500形3530 更新車(3532F)。

3532Fの第二次整備入場2両目は成田寄M1車の3530である。
黒色窓枠の乱れは3531より目立ち各所で下地の銀色塗装が顔を覗かせている。
上記の通り3530の窓枠補修は予定を上回る工程に至り車体断面の黒色化まで施工した。
そのため3531を先発させた意味は薄くなっている。
代わりにほぼ同一施工で構わなくなった3530の第二次整備は3531と同様の態勢で着手出来た。


入工中の3530。

3530の第一次整備は4両で最も簡略化されていた。
未だにプラスチック製車輪を装着する状態で見劣りが激しい。
床下機器部品の嵌合精度はかなり悪く嵌め直しても台枠から取付脚が見える有り様だった。
工程は神経を使う窓枠補修から開始する。
その後は屋根板整備から床板関連へと渡る流れにした。
先ず窓セルの取り外しに取り掛かった。
3531で要領を掴めたニードルに頼る撤去方式とする。
窓セルの嵌合具合は3531と変わらない。
上野寄妻面窓セル押えを解いた後に成田寄車体側板と側面窓セルの間にニードルを挿入した。


効率の良い分解に貢献したニードル。

ニードルは極力妻面窓セル寄に差し込む。
徐々に侵入長を増すと太くなるニードル径に比例し側面窓セルが撓み始める。
針先が幕板上部に達する直前で側面窓セルが浮いた。
たまたま持ち合わせのニードルがセル同士の嵌合を解くのに適していたと言えよう。
両側面窓セルを撤去すると成田寄妻面窓セルは支えを失い自動的に脱落してくれる。
車体だけになった3530の窓枠補修に取り掛かった。


銀色塗装が露出する原形の側面窓枠。

黒色窓枠の塗装乱れは大半が窓枠モールドに黒色塗料が乗っていないためだと思われた。
先ずマッキーの細字側で窓枠モールドを塗り潰す。
それでも銀色塗装を隠しきれなかった。
窓枠モールドの黒色化施工によりある程度見付が整えられると考えていた。
よって銀色塗装の隠蔽不発は全くの予想外と言えた。
3530は車体断面への塗料吹き付けが足りなかった模様である。
窓枠モールドへの単独施工でも露出し続けた銀色塗装は車体断面の黒色化で全て消え去った。
M1車同士で異なる外観には至らず3531で窓枠の車体断面黒色化に踏み切った事が奏功している。


全窓枠の修正が完了した3530。

車体への装着前に側面窓セルを拭き上げた。
窓サッシ端部に塗料滓の様なものがこびり付いており組立後では除去が難しくなる。
謎の物質はクロスで上手く取り除けずゴム系接着剤巻取用の爪楊枝で削ぎ取った。
適度な硬度を保つゴム系接着剤はエアーダスターで吹き飛ばせない埃の除去に適していると思う。
セル表面を傷付ける事無く清掃が行えるため今後も登場機会があるだろう。
清掃は妻面窓セルも含めて施した。
霞の無い窓セルを車体へ戻す。
側面窓セルは3531に倣い車体幕板上部内側の嵌合爪部を合わせ下作用で嵌め込んでいる。


TOMIX製PT-7113-B形パンタグラフを搭載した3530用屋根板。

3530もクーラーキセの浮きは押し込みだけで対処していた。
バリ取付が今ひとつのクーラーキセが1台存在したが3529(3532F)ほど酷くはなく措置は施していない。
搭載位置は成田寄から3台目で配置変更を行った3529と符合する。
妙な合致点になったため上野寄端部への移設は見送った。
2脚嵌合のクーラーキセは双方に流し込み接着剤を投入している。
溶着完了後は屋根板に反りが生じるものの組付に差し障り無い事は3531で証明されており気にしていない。
更に固定式PT-71系パンタグラフはTOMIX製PT-7113-B形パンタグラフに交換した。
取付脚先端の木工用ボンド固定施工は3531と同様である。


3脚溶着で安定化を図った主抵抗器。

車体に屋根板を取付け車体関連の整備が完了した。
床板関連では不安定さが際立つ床下機器部品の溶着が最重要項目となった。
特に主抵抗器は傾斜どころか脱落にまで至る。
垂直を維持するのが難しく台枠外側に倒した後に流し込み接着剤を投入した。
僅かな時間で主抵抗器の位置を調整する。
一度固定された主抵抗器部品だったが2脚溶着では心許ない。
結局3脚溶着化し台枠へ完全固定した。
その他の床下機器部品は2脚溶着を採用している。


金属車輪化したFS-389非動力台車。

プラスチック製車輪のまま存置されたFS-389非動力台車は発生品で金属車輪化する。
クリーニングに時間を割かれたが3532,3531,3529と同等の輝きを取り戻している。
輪心黒色化も併せて行った。
何度か極細字側マッキーのペン先が引っ掛かったため余り状態は良くないと思われる。
近年のTT-03R,TT-04Rでは生じなかった現象で経年を感じさせる。
塗り斑を押さえるべくペン先は置くように捌いた。
仔細に見ると成形不良が浮かび上がるが車体に組み込むと全く判らなくなるため問題は無い。




3530更新車現行仕様(3532F-1:TOMIX製PT-7113-B形パンタグラフ換装,側面黒色窓枠補修施工,金属車輪化)。

3532Fで一番作業が進んでいなかった3530は面目を一新した。
黒色窓枠の補修結果も上々で入場前より引き締まった側面見附に変わったと思う。
輪心黒色化を施した金属車輪も独特の存在感を放つ。
いんちき黒染車輪まで進めればマイクロエース製3500形更新車との差異は更に縮まる。
しかし輪心黒色化だけでも軸箱が浮き立って見えるため今のところは現状維持としたい。




3531+3530 (3532F-1:黒色窓枠補修施工車)。

第一次整備完了の時点で既に3531と3530は外観差が生じていた。
更に3531の第二次整備を先行したため格差が広がり特に側面窓枠の仕上がりには大きな違いがあった。
今入場で両車の差異は解消されている。
なお上野寄腰板端部の塗装乱れは赤帯にだけマッキーを挿した。
車体成形から漣が立っておりこれ以上の修正は不可能だと思う。

3530更新車現行仕様(3532F-1)の竣工で3532FのM1車は整備に区切りが付いた。
残るM2車は各方面で課題を抱える。
その中でも運転台側のTNカプラーSP化は最重要項目である。
3532Fの後には3544F,3520F(2両口)+3552Fが入場を待っており解決の糸口を見つけ出したい。

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