樹業人~風の通心

持続可能な社会や森林・建築・木製品について、気ままに こそっと考える為のネタ帳です。

鹿がなぜ 増えたか

2007-11-16 | 壊れかけてる森林
今日は ずっと山の仕事をされてきている
まさに「山を守り 育てるプロフェッショナル」な 
おじ様とお話してきました。

鹿がなぜ増えたか。

この間、木を伐採する事を仕事にされている
素材業者の社長には、普通は年1回しか子供を
産まない鹿が 年 二回 出産すると聞きました。

今日は、鹿の子供が死なないからだと聞きました。
動物愛護からだと良い事に聞こえますが
温暖化で私たちの町も 以前と比べて
ずいぶんと雪の降る量が少なくなり
昔は、10匹中5匹位しか冬が越せなかったのに
今は とても生存率が高いそうです。

前回のブログのリンク先にもありましたが
フィンランドでは、温暖化が原因で土壌が凍らず
木材の搬出が大変だそうです。

今まで フィンランドからの建築材の輸入は とても
多かったのです。

ミサワさんをはじめ フィンランドからの輸入に
頼っていたハウスメーカーさんは 大丈夫かしら、
ありゃ もしや うちも入れてたりしてぇ~~~

じわり じわりと色々な所に影響が出はじめてますね。

そうそう 話を鹿に戻すと 実際に 小鹿が根っこの方から 
杉の樹皮をめくり 樹液をなめているのを目撃されたそうです。

樹皮がめくられると その木はほとんどダメになってしまいます。

これは 餌の問題だけではなく やはり山の水でしょうねぇ。

それと スギカミリの話をしましたら
最近は ○○ダニ(正式名称を聞きそびれました)も
ひどいぞー と おっしゃっていました。

たぶん これも後から問題になってくるんだろーなー。

ケヤキも枯れてきているそうです。あー悲しい。

ナラ枯れの研修に行かれたそうですが
やはり 思ったとおり 枯れた木をどう始末するか
又 薬のやり方や 伐採した木の殺虫の方法の
レクチャーだったそうです。

殺虫剤まいて、後の廃棄物処理は どうするのでしょう。

炭にすれば 虫は死ぬし その炭を せっかく
それまで育ててくれた大地にありがとうの意味もこめて
還せばいいのにねっ。

って 多賀大社なんだけど もしかしたら動き出すかもしれません。
鎮守の森だし なんとかしたいのよねぇ。
おじ様も 実際に炭焼窯や小屋のあった辺りの樹が とても元気だというのを 肌身でご存知なので「そりゃ ええことや」と言って頂きました。

それと ずっと 山を見てこられた方は やはり時間のスケールが違います。

営林署の方が、もう森林はぜんぜんだめですわーと嘆いているのを
「何 言ってるんや。1本1000円やったとしても すごい金額やし
何年かしたら すごい財産になるんやでぇ」と 言われたそうです。

私も そう思います。

今までと 今しか見ていないと 悲惨ですが 少し先を見ると
森林環境の悪化と 後継者の問題を抜きにすると
日本の森林の未来は とーーーって明るいと思います。

今 その二つの手を打つのが 一番大切なのではないでしょうか。

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