中小企業のES=人間性尊重経営のパイオニア/有限会社人事・労務 ES組織開発・人事制度改革ブログ

社員の幸せ、職場の幸せを基準に経営を、社風を変えたいと本気で思っている社長さん・人事担当者の方へのエールをあなたへ!

横浜市立大学影山教授との対談「コミュニティ経営のすすめ!」~ESなくしてイノベーションなし

2014-11-04 17:00:39 | 組織開発・社風改革
昨日は、第一部の影山先生の基調講演、そして、2部は、影山先生とパネルディスカッションとうことで、
コミュニティ経営、オープンイノベーションについてお話をさせていただきました。

さすが、日本を代表するCSRの第一人者の影山先生のお話は、何度聴いてもいつも新たな発見があります。
今日は、そんな気付きメモしておこうと思います。
 現在中小企業からの相談で寄せられるのは、成長の行き詰まりです。

影山先生の講演の中でも、ニーズの個別化そして、さらに、ニーズの先鋭化という話がありました。
 時代は、プロダクトアウトの時代から、マーケットインへそして、コンセプトアウトの時代に
移り変わっているとうことでしょうか?いまや、お客さんのニーズを起点に考えるマーケットインの
考え方では、これからの市場についていけません。

お客さんとは、コンセプトの段階から、
一緒になって商品を考えて行くそんな時代に変化しているのです。弊社では、企業とマルシェを何度かやっているのですが、それは弊社のコンセプトの「農からうまれる地域の笑顔」というコンセプトに何か、お客さんが反応していただいて、一緒になって、お客さんのコンセプト作りから、マルシェをやろう!ということになるのです。

それは、地域だったり、学生のためだったりいろいろなのですが、まさに、コンセプトアウトの一れなのだなあと実感します。そして、影山先生から、これからは、感性主義の視点が大切だという話がありました。
つまり、FacetoFACEで、つながりをしっかり作っていくことが必要で、コンセプトアウトによる新しい商品、アイディアといったイジョベーションは、安定したつながりなくしては、起きないのだということなのです。

 よく、イノベーションというと、変化ばかりに目が行きがちですが、実は、変化すべき点と、安定さの両方が必要なのです。、このつながり、価値観といった部分は、安定していなくてはなりません。このような、安定したつながりがあってはじめて、変化をしていくいことは可能になるし、イノベーションを超すことが出来るのです。

私がお世話になっている日光の老舗企業に、金谷ホテルベーカリーさんと、元祖温泉まんじゅうの湯沢屋さんという企業があります。先日、そこで、私の40数年の人生の中では、最高においしいアンパンをいただきました。

それは、両社がそれぞれの持ち味を生かし、お互いに新しいコンセプトである、「日光の本物の商品をお客さんに届けたい!」とうコンセプトから出来上がりました。背景としては、日光は市町村合併を機会に、いままで、日光市じゃなかったところのお店も、日光の名店と名乗るようになってしまいました。そこで、まがい物の商品も出回り、昔からしっかり老舗の味を守ってきた商店さんのブランド価値が落ちてくるという現象が起きたのです。

そこで、2社は、いままで、秘伝と言われた門外不出の「あんこ」を金谷ホテルベーカリーさんの最高級のパンとのコラボレーションで、何度もチャレンジして、最高級のアンパンを創るに至ったのです。
 それは、安定した、経営姿勢、そしてお互いの経営姿勢にたいする信頼がなければ、変化は起こらず、新しい商品は生れなかったわけです。チェスブロウという方は、このような動きをオープンイノベーションと定義していますが、これからの時代は、外部の技術をつかって新たな市場を作り出すという視点はとても大切になります。 
 チェスブロウがいっているように、オープンイノベーションの考え方は、昔からあるのです。しかし、自前主義や、クローズド経営をやっている会社が世界的にも凋落しているという事実がそこにはあります。
 かつてのIBMや、ゼロックスという垂直統合で資産を囲い込む会社が元気がなくなり、P&Gやシスコシステムズといった会社が伸びています。そして、伸びている企業の戦略は、他社とのつながりから商品、サービスを生み出すといったオープンイノベーションの考え方なのです。例えば、P&Gにいたっては、売り上げの50パーセント外部技術で達成するというのが目標になっいるのです。弊社でも、25%をオープンイノベーションで達成するという目標を挙げているのですがまだまだですね。
 それでも、海外案件の仕事、デザイナーさんとの手帳づくり、他士業さんとのコラボレーション、商店街や、他団体とのサービス展開など外部に目に向けるように心がけています。

 オープンイノベーションの考えは、つながりを通した、エコシステムを創ることです。これをコミュニティといってもよいと思うのですが、そこには、社員、顧客、地域の笑顔といった成長実感という3社の満足を同時に満たすという社会的共通善の思想がなくては成立しません。そういった社会的共通善といった目的にのためには、それぞれの企業や立場の優劣といったものは、取り払うという感覚が必要です。そして、これからの市場は、このようなエコシステムを築き上げることができる企業が成長するのです。そして、影山先生が最後に強調されていたように、地域とのつながりが作りやすく、社長と社員の距離が近い、ステークホルダーを絞り込みやすい中小企業こそがその主役であるという考え方に大いに共感いたしました。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿