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「ユリ熊嵐」幾原監督の芸風炸裂!

2015年01月17日 17時33分50秒 | アニメ
先般書いた“2015年冬アニメ”の雑感に追加したい。
「ユリ熊嵐」という破壊力のある作品だ。

2話まで見たところでの夫婦のやり取りを引用しよう。
自分「いやあ、この監督(幾原邦彦)は相変わらずの世界観だなあ」
カミ「見ていて気分が悪くなる」
自分「ユリの描写(ハダカでのレズシーン)が多用されてるから?」
カミ「いや、人を熊が食べるシーンがイヤ」
自分「直接描写がないのに?」
カミ「あの“ガリガリ”“ゴリゴリ”という音(←食べてる当の熊がしゃべっている!)がリアルでイヤ」
  「これに比べれば“東京グール”“寄生獣”の方がよっぽどソフトな感じ」
つまり低レベル(お色気シーンに特化した)ハーレム・アニメなどと同じく
カミさんについては視聴停止作品になってしまったワケだ。

自分はてっきり“あからさまなレズの絡みシーン”が原因かと思ったのだが…。
なんかおチャラけたエロシーンというよりも
“ズバリ行為そのもの”を特に茶化すでもなく描いてしまう
まるで18禁棚に並ぶエロアニメのようなスタンスの覚悟というか。
ただ、乳首とかが描きこまれていないだけでオッパイなんかバンバン出てくるしな。
しかし「輪るピングドラム」のキャラデザのようなキッチュな絵柄に
欲情するかどうかもアレだし、そもそもそういったリビドー直撃の作品とは全く違うのだが。

これに匹敵する“おいおい、TVで大丈夫なの?”と思ったアニメは
過去には「聖痕のクエイサー」「一騎当千」「LOVE STAGE!!!(ホモだけどな)」が記憶にある。
いずれも直接的な“性行為”の描写があったアニメだ。

それらの作品も「ユリ熊嵐」の全体を覆うユリエロ・フレイバーの毒気にはかなわない。
それにカミさんの言う“人喰いのシーン”も言われてみればチョット凄い。
“ムシャムシャ”でも“ベチャベチャ”でもなく
かわいい顔をして“ガリガリ”“ゴリゴリ”である。
それは骨まで噛み砕いて食べる、正に見る側に恐怖を抱かせる
残酷でいて凄惨な擬音だ。

この監督の劇場版「少女革命ウテナ」では
やはりユリなのだが濃密なエロを感じるシーンがあったし、
「輪るピングドラム」では
子供が無慈悲に機械に投げ込まれて大量に処分されるシーンがあった。
にもかかわらず演劇的なあり得ない場面展開で
ややコミカルな方向に引っ張るという力技を披露する。

今、TVアニメでこれほどまでにアクの強い作風をかますのは
幾原監督と新房監督ぐらいじゃないかなあ。

いずれにしても「ユリ熊嵐」の今後が楽しみだ。
このままブッとんだ着地点に向かって突き進んでもらいたいものだ。

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