ヨーロッパの限りない大地

ヨーロッパの色々な都市を訪問した思い出をつづっていきたいです。

広場、教会、そして馬車(オベルネ)

2006-06-30 23:38:22 | フランス物語
小さな旗群の下を通り
やっぱりあったオベルネの広場
大きな古都には大きい広場
小さな古都にはそれなりに
でも、街の中心には違いなく
周りを囲む建物は
16世紀の余韻を残す市庁舎と
小麦市場がしっかり構え
街の魅力をひき立てる

街の広場を中心に
ほろほろ歩く夕焼けの中
やっぱり気になる街の教会
この教会の名称も
なぜかロスハイムの教会と同じく
サンピエール・エ・ポールという名前
ネオゴシック様式で
ファサードには
お気に入りの鋭い尖塔が伸びる
教会の前にはいかめしい宗教者の像
歴史は浅いかもしれないが
肌の色はやっぱりアルザス生れの色
夕陽を受けて
しっかとそびえたつ

今度は時間に遅れないように
早めにバスのそばに行く
遠くからパッカパッカと心地のいい音
これはなにかとふりむけば
お客を乗せた馬車がゆく
小さな古都の夕暮れの中
馬車は遠くへ消えていく


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オベルネの鐘楼と小さい旗

2006-06-28 22:29:00 | フランス物語
やや太陽が傾きかけた時刻
欧州の長い夏の夜の前ぶれ
最後の訪問地、オベルネに着く
聖オディール生誕の地
そして更に昔
ローマ時代にさかのぼる古い街

パンフレットにはDECAPOLE(1354)の街とある
この時は
辞書をひいても何のことだかわからずに
読み過ごしてたセンテンス
少しかしこくなった後
あらためてひもとくガイドブックと旅の本
どうやらアルザスの十都市同盟のことらしい
14世紀の疫病と政争の時代
辺りの十都市つながって
街を守りあい、商工業を発展させた
ふと思い出すその一員ロスハイムの
頑丈な、いにしえの市門

聖堂のそばでバスをおり
カラフルな旗の向こうには
しっかりそびえる鋭い鐘楼
まず一つ見つけた中世の街のあかし
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アルザスのぶどう畑(バール Barrにて)

2006-06-25 22:44:31 | フランス物語
フランスのぶどう畑について語ろうとする時
思わず言ってしまう
「ワイン畑」と
日本では、ぶどうはそのまま食べるけど
ヨーロッパでは、あくまでワインの原料として
ぶどうを利用する
そして畑の周りでは
素晴らしいワインを創るため
知恵と手間をかけて
えっちらおっちら働いている
その言い違いは
ぶどうとワインの
切っても切れない
深すぎる関係から来る
間違いじゃない、ほんの単語の言い違い

アルザスも
ヴォージュの斜面を利用して
ワイン畑、じゃなくて、ぶどう畑がいっぱいだ
リースリング、シルヴァネル、ピノ・ブラン
舌をかみそうなゲヴュルツトラミナー
いろんな品種が名を連ねる

サント・オディール修道院を降り
立ち寄った小さな村バール(barr)
ここもやわらなか斜面にワイン畑、もといぶどう畑が広がり
上質のワインのように
醸し出すのんびりとした風景
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アルザスを見つめて(サント・オディール修道院)

2006-06-23 23:04:28 | フランス物語
バスは走る
ヴォージュの山の中
くねくねくねくね
緑の中を行く

バスは追い抜く
坂を登るサイクリストたち
「たいへんそうだね~」
と、それを見てニヤッと笑う
我らが運転手

山道を抜けて
辿り着くは
サント・オディールの修道院

聖オディール
盲目のため、父親に迫害されるも
洗礼により、目が見えるようになったという奇跡
崖に迫った建物の搭のてっぺん
右手をかざし
彼女はアルザスを見つめ続けている

心で見なければよく見えてこない
本当に大切なものは目には見えないんだ、
と、キツネが星の王子様に明かした「秘密」
聖オディールは
アルザスの長い歴史、そしていろんな出来事を
治った目で見ているのか
それとも心で見ているのか

聖オディールと一緒に見つめる
展望台からの限りないアルザスの風景
ふと我にかえり
見る腕時計
約束の時間ぎりぎりに
バスにたどりつけば
みんなしっかり座っている
ひやっとするわきの下
あわてて席にもぐり込む
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ロマネスクの教会と古の井戸(ロスハイム)

2006-06-19 22:15:16 | フランス物語
雄大な姿をあらわす
ゴシックの大聖堂
その立派さは、おらが街の象徴で
訪れる人も数知れず

その一方
ロマネスクの教会
たいてい交通の便の悪いところにあり
ひっそりとした
その地味な姿

しかしその地味さゆえに
感じるひとびとの静かで、深い思い

アルザスの村 ロスハイム
中世の市門をくぐり達する
ロマネスクの教会
サン・ピエール・エ・ポール教会

ひっそりした教会内部の見学の後
広場の前で、車は止まる
指差す指の向こうには
花に覆われた、いにしえの滑車式の井戸
これもアルザスの村を彩る
昔ながらの原風景
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