ヨーロッパの限りない大地

ヨーロッパの色々な都市を訪問した思い出をつづっていきたいです。

逆光に映える神殿(スニオン岬)

2005-12-31 01:12:06 | ヨーロッパ旅行記
スニオン岬から海を眺める。
穏やかな海の中に、ぽつんぽつんと小さな島がある。
ポセイドン神殿の周りを巡る。
それぞれの角度により、柱の配置が異なり、多様な姿を見せてくれる。
太陽は沈みつつある。
雲の流れにより、明るさが刻々と異なっていく。
神殿の向こうに、太陽がくる位置に来た時、太陽と雲の位置で、ちょうど神殿が逆光に映えるようになった。
まだら雲の合間に、太陽がオレンジ色にピカーと光る。
それを背景に神殿は黒いシルエットを映し出していた。
絶妙のコントラストで、ポセイドン神殿の美しさを演出していた。
なるほど、夕陽がよく似合うスニオン岬である。

坂を降りて下から神殿を眺める。右側に神殿があり、まわりの人々が蟻のように見える。
左側の30度くらいの崖の向こうに海が見える。
日の入り間近、雲の位置で、水平線をオレンジ色に染める。
雲が通り過ぎると、何事もなかったかのように、穏やかな夕景に戻っていた。

時間も近づいてきたので、集合場所近くのカフェ・土産物屋に降りていく。
バスに乗り、海辺の道を進んでいく。
窓から海を眺める。沈みゆく夕陽の名残を惜しみながら、アテネに戻っていく。

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海に捧げる神殿(スニオン岬)

2005-12-30 00:49:18 | ヨーロッパ旅行記
アクロポリスの南側から、シンタグマ広場近くまで歩いて行く。
相変らずこの辺りは人が多い。歩行者天国の辺りはごったがえしていた。
近くのマクドナルドで昼食をとる。
そして、近くのホテルのロビーでツーリストの人を待つ。スニオン岬行きのツアーのためだ。
迎えの人が来る。名前確認後、バスまで連れてってもらう。人ごみの中で見失わないように注意する。
バスに乗り、一旦アテネの南の方に行く。ここで別のバスに乗り換えるとのこと。
みんなぞろぞろと乗り換えていく。無事右側の席を確保する事ができた。
少し年配の女性のガイドが説明する。最初に言葉は英語、フランス語、などどれがいいか聞かれる。「日本語」でしゃべってくれと言ったり、あるいはカッコつけて「フランス語」の時にさりげなく手をあげてやろうかと思ったが、迷惑なだけなのでやめておく。
バスはアテネの街中を抜け海辺の道をひた走る。中間地点のホテルから更に家族が乗り込んできた。
途中、旧の空港の前を通る。まだ飛行機はあったのでそうわかる。
2時間ほどでスニオン岬に着く。回りはなだらかで木々の少ない山、そして穏やかで静かな海が広がっている。
一応入場口があり、ポセイドン神殿のそばまでみんなで登って行く。
ここでしばらくガイドの説明を聞く。
この神殿は、紀元前444年に建てられた。今は16本の大理石の柱が残る。ここも神殿の中には入れないようになっている。
またかの英国の詩人、バイロンも訪れたとのこと。彼のものらしい落書きも残っているらしい。
一通りガイドさんの説明が終わる。後は自由に見てください、集合時間は~時半ですと告げられる。
Half pastて前か後ろかと他の日本人観光客が心配していた。数字だけで言ってくれた方が我々日本人にはありがたい。
神殿の周りにみんな散らばって行く。
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古代の舞台好きに(イロド・アティコス音楽堂など)

2005-12-29 11:13:52 | ヨーロッパ旅行記
アテネ競技場を離れ、ザピオン公園を通り抜け、ハドリアヌスの門を横目に見ながら、アクロポリスの南側に行く。
路地を抜け、ディオニソス劇場に着く。
ここは、ギリシャ最古の劇場とのことだ。紀元前6世紀ころのものらしい。
今は舞台裏の彫刻像と観客席が残っている。今は使用されておらず、いかにも遺跡らしい風情を残している。
観客席に座り、しばし古代の悲劇好きの気持ちを味わう。
舞台の上はゆるやかな坂になっており、緑の雑草が生えている。そこから遺跡の全景を眺める。
さらに上に行くと、アスクレピオスと呼ばれる医療の神を祭った小さな神殿があった。ペストの大流行後に建造されたとのことだ。

西に行くと、長い壁のような遺跡があった。エウメニスのストア跡と呼ぶ。
さらに進むと、イロド・アティコス音楽堂に着く。
ここは前日上から見た。こちらは現在でもコンサートに使用されており、席や舞台もきちんと整備されている。
舞台背景も、フランスのオランジュほどではないが、かなり残っており、ギリシャ古代の雰囲気を漂わせていた。この時は、残念ながら中には入れなかった。

ふと目を後ろ側に転じる。
アテネのごちゃごちゃした白い街並みの向こうに、海と島がかすんで見える。
午後からスニオン岬に行き、海を存分に見ていこうと思う。
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アテネ競技場のユニークな彫像

2005-12-28 00:30:00 | ヨーロッパ旅行記
ゼウス神殿からアテネ競技場に行く。
ここは、1896年の第1回近代オリンピックの会場になった。
また2004年アテネオリンピックのマラソンのゴール地点となった。野口みずき選手が見事優勝のゴールテープを切った記念すべき場所である。
僕が行ったときは、アテネでまたオリンピックが開かれるよ、というだけで、ここがマラソンコースのゴールになるなど、あまり詳しい事は知らなかった。
中に入る。特に入場料などはなく、すっと入れた。
側ではオリンピックの旗がはためいていた。
中は馬蹄形のコースがある。カーブが急になっている。
せっかくの機会なので、人が少ないのを幸い、少し走ってみる。
フィールドの中に二体、彫像が立っている。
これがユニークなもので、身長の高さくらいの立方体の上に、両面を向いた顔だけがある。
そして立方体のところに、ちょこんと性器があった。見ていて少し恥ずかしくなった。
普通に全身裸の人物像ならよくあるが、このようなものを見たのは後にも先にもこれが唯一だった。どういう意味があるのだろうか。
ネットでごちゃごちゃ探す。さる真面目そうでないサイトによると、運動をすれば下半身も元気になりますよ、という意味があるらしいが、本当だろうか?

アテネ競技場を出て、近くのザピオン公園内を通る。
この中にある、国際展示場の前を通る。正面の列柱が新古典主義様式の堂々とした構えである。本家が米欧を巡り里帰りしたような感じだ。
静かな公園を通り過ぎ、アクロポリスの南側を目指す。
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天を支える巨大神殿(ゼウス神殿)

2005-12-24 23:19:56 | ヨーロッパ旅行記
狭い路地を抜け、車道を渡り、ゼウス神殿に行く。
入り口は、オルガス通りにある。チケットを買い、中に入る。
広々とした敷地の中に、巨大な神殿の列柱が残っている。本数は15本だけだが、その壮大な姿は想像できる。
ちなみに、アテネでは、「ATHENS past and present」という本を買ってきた。これは現在の写真に、透明シートに描かれた過去の姿を重ねることができ、往時の状態と比較することができる優れものだ。興味のある方にはお勧めの一品である。
このゼウス神殿も当然あり、壮大な当時の建物を再現してくれていた。

ゼウス神殿の周りを歩く。カメラを構え、どの角度がよいか探す。一番の場所は、やはり間にアクロポリスが入る状態だ。ガイドブックなどでも大概その写真が使われていた。
リカビトスの丘が真ん中に入るような角度でも写真を撮ってみたが、柱の修繕が目立ってしまい、あまりいい写真ではなかった。
ぐるぐる神殿を巡り、ぱちぱち写真を撮る。雲一つないのがありがたい。
敷地内から、アドリアヌス(ハドリアヌス)の門を見る。扉はあるが、ちゃんと鍵をかけており、そこからは出られない。
この時は残念ながら右半分は修繕中で、足場を組んでいた。
しかしそれでも、門の向こうは、車道を挟んで、路地があり、アクロポリスを臨むことができる。かつての街を分かつ境界としての片鱗がうかがえた。
神殿の敷地内にある、緑の中ローマ時代の風呂の遺跡なども散策し、外に出る。
次に向かうは、アテネ競技場だ。
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