ヨーロッパの限りない大地

ヨーロッパの色々な都市を訪問した思い出をつづっていきたいです。

ブルターニュ紀行

2007-09-09 23:22:36 | フランス物語
ブルターニュ紀行
野を越え、浜を越え
ギュスターヴ・フローベール著
渡辺仁 訳
2007年4月10日 初版第1刷発行
新評論 発行

この本は「ボヴァリー夫人」などの作品によって知られる、フローベルによる、若き日の紀行文である。
題名はブルターニュとあるが、そこだけでなく、観光地として知られたロワール地方の城や、モンサンミッシェルなども書かれているのは、なじみやすくてありがたいものである。
この旅行は1847年5月1日から、友人のデュ・カンと共に行ったものである。
原文では、章ごとに、交互にフローベルとデュ・カンが紀行文を書いているが、この本ではフローベルのところのみ翻訳し、デュ・カンの部分は地図と行程のみであった。
全て本にしてしまうと、倍の量になってしまい、編集上しょうがなかったのだろう。
ただ、有名な方だけを翻訳してるのは、何となく漫才コンビの片割れだけが成功しているのを見ているようで、少し悲しくも感じる。

最初のロワール地方では、ブロワ・シャンボール・アンボワーズ・シュノンソーのように、有名な城について十分に触れているが、場所によっては、大聖堂とかよりも、そこでの些細な事件や、人々に関する辛辣な描写も見て取れる。
サンマロでは、シャトーブリアンに思いを馳せ、彼らサンマロ人の信念を賞賛する。
また近くのモンサンミッシェルも訪れているが、当時はまだ刑務所としても使われていたようで、囚人などの描写も行っていた。
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世界遺産の鐘楼(ナミュール・ベルギー)

2007-09-09 23:17:41 | ヨーロッパ旅行記
ナミュールの城砦に登る前、何気なく街中の写真を撮っておいた。
普通の街並みのようだが、一番奥に見えるのが、どうやらナミュールの鐘楼のようだ。
この鐘楼は、「フランドル地方とワロン地方の鐘楼」ということで、世界遺産にも選ばれている。
といっても、多くの鐘楼の中の一つであって、「合わせ技一本」という感じである。
もっとちゃんとした写真を撮っていたらよかった。
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モネの風景紀行

2007-09-08 22:59:09 | フランス物語
先ほどまで、テレビで「世界・ふしぎ発見!」を見ていた。
きょうはセーヌ河の特集で、河口からパリ、シャンパーニュから源流まで案内していた。
クイズは1問しか正解しなかったけれども、美しいセーヌ河の様々な風景が見れて幸せだった。

モネとセーヌ河の関わりは深い。
ほとんどパリからその河口までを舞台に多くの作品を残している。
今回紹介している「モネの風景紀行 ノルマンディー・ベリール・パリ・セーヌ河のほとり」では、彼の作品や居住地を綿密に訪問している。
ジヴェルニーやルーアンなど定番の所はもちろんの事、ベリールというブルターニュの島にまで足を伸ばしていた。
訪問先でモネの作品と人生を振り返るなかで、制作上の苦労だけでなく、生活面での金銭の問題や、家庭内のトラブルなどにも触れており、モネの苦労が偲ばれる。

文/佐々木三雄・綾子
写真/山口高志
1996年2月29日発行
求龍堂 発行
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「幸せになるイタリア語講座」(ネタバレなし)

2007-09-06 21:19:07 | ヨーロッパあれこれ
先日、テレビで「幸せになるイタリア語講座」を見る。
テレビ欄を見たとき、深夜だったが、どなた様かのブログで、この映画について書いておられたのを拝見したのを思い出し、録画しておいたのだった。
この映画は、デンマークが舞台で、家庭や仕事に問題を抱える30から40くらいの男女たちのラブストーリーである。
教会、ホテル、美容院、そしてイタリア語講座などの場所で、男と女が出会い、話し、愛し、という世界が繰り広げられる。
映画には全然詳しくない自分が言うのもなんだが、この映画は、独特の手法を用いており、それがリアルさを現してるとのことである。
リアルさゆえ、地味になってしまうのはしょうがないのだろう。
その地味さが「ヨーロッパらしさ」というか、北欧のデンマークらしいのかもしれない。
ヨーロッパらしい名作映画というと、自分の乏しい鑑賞歴からすると、「コーリャ 愛のプラハ」と「ベルリン天使の詩」を思い出す。
「アメリ」も入れたいが、あれはヨーロッパというよりも「パリ讃歌」というべき作品だろう。
ただコーリャ・・もベルリン・・も地味だが、独特の映像美に溢れている。
コーリャの陰影の巧みな表現、またベルリンのモノクロとカラーの使いわけなど、本当に素晴らしいと思う。
またコーリャに関しては、音楽も素晴らしい。
中年女性歌手による教会での葬式での賛美歌のほんのワンフレーズだけでも(ドヴォルザークらしい)涙が出そうになる。
ついでに「アメリ」もヤンの音楽があるからこそ、あの映像が引立ってくる。
「幸せになる・・・」には音楽らいい音楽は無かったようだが、それも一つの手法なのだろうか。

それにしても、やはり北欧の人々にとっては、イタリアという南国はやっぱり憧れなんでしょうね。
ドイツ人もいつもイタリアに憧れているという文章を読んだ事がある。
日本から見ると近いから同じような気もするが、北のヨーロッパ人にとっては、ハンニバルやナポレオンのように、意外とアルプスは高いのかもしれない。

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ナミュール ベルギー南部の街

2007-09-04 23:04:02 | ヨーロッパ旅行記
ナミュールはベルギーの南半分地域である、ワロン地域内のアルデンヌ地方の都市である。
ある夏の日、ナミュール駅に降り立つ。
賑やかな街並みを抜けて、何をおいても目指すはシタデル、城砦だ。
ナミュールを流れるもう一つの河、サンブル河を渡る。
ムーズ河とサンブル河に挟まれた地、そこから城砦を見上げる。
城砦の「見張り番の塔」が真上にあった。
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