フィリピンの顔

フィリピンの日常や、旅行記、人、観光地、ビジネス、
出来事等を記録します。

逮捕状の件 その3. 「保釈金」?

2010年07月06日 | 気をつけて!!
そんなに弁護士や警察に悪い人がいる?
従業員が信じられない?
無実でも簡単に逮捕される?
捕まったら何年も出て来れない?
日本人がよく殺される?

そんな怖い思いをしてまでフィリピンに住みたい?

はい、フィリピンに住んでいたいです。

どうして?

さあ? どうしてでしょう?

自分でもよく分かっていません。

ただ、自分に合ってると思います。

だから[Pinoy]なんてハンドルネームを付けてるんだと思います。

フィリピン在住の人にかしこまって訊いたことが無いから、
皆さんがどう思ってるか知りませんが、私が思うに、
ここフィリピンは、自分次第だと思います。

じゃあ、フィリピン人として生まれたかったのかと言うと、
私は死ぬまでそう思うことはありません。

日本人として生まれてきた事を、誇りに思っています。

フィリピンにも、日本にも、家族にも迷惑を掛けてる私ですけど、
日本人の端くれとしてでも生んでくれた両親に感謝しています。

何度もこのブログで書いてきましたけど、
日本人って、すごいんですよ。 特殊な人種です。キッパリ。

でも、冒頭の疑問は私自身も時々考えます。
そしていつも否定します。

何故ならば、

日本の方がこれらの事件(事項)は多いからです。

うちの従業員にしても、よそよりも信じられる者たちでした。
悪いと思いながら、兄貴を騙してるようなものでしょう。
私も彼女らも、甘えからの行動だと思います。

背に腹は代えられなかったのでしょう。
仕掛けた人も協力した警察も...

ここは、まともな人も沢山います。
だから私も警察関係の中にいます。
弁護士も、入管も、友達は沢山います。

だから今回の私の問題で、冒頭の疑問を深く考えずに
「逮捕されたら大変だな。」と言うことだけを感じて下さい。

ほとんどが自分次第ですから。 ここは。

でしょう? 確率的に言って日本の方が事件が多いでしょう?

「不可抗力」や「業務上過失云々」などと、思いもかけない
事件に巻き込まれたり、逮捕されたり訴えられたりするのは
日本の方が多いと思います。

「邦人が殺された。」なんてニュースも大騒ぎですけど、
日本人が殺されるのは、日本では日常茶飯事です。

そりゃあここに居る私は、「邦人殺害」なんて嫌ですよ。
顔見知りも居ますから。 何ヶ月も心を痛めます。
それに自分にも降りかかって来るかも知れないと、ここに居る
人たちは、結構思っているんじゃないでしょうか?

もし日本人に関する事件に日本人が関わっていたとしても、
その人たちも、ここだからこそ簡単に出来ると思います。

日本じゃ簡単に証拠隠滅なんて出来ないし、
けしかける事も容易じゃありませんからね。

日本に帰れば、神々が沢山居るのに、
臆病な私は、殺伐とした空や空気が怖い。

だから人のブログの綺麗な花や風景やワンちゃんニャンちゃん
なんかの写真を見るのが楽しみです。

いつも心を整えて、邪(よこしま)な心に封印をしておかないと、
ここでは、普通の人がお山の大将になれるところですから。
良い事も悪い事も、何でも包み込んでしまうフィリピンですから。

そういうところが、魅惑の国なんでしょうね。

気をつけないと、スリルを楽しむ人がいつの間にか知らず知らず
危険の中に足を踏み入れて行くのでしょう。


今回の私の問題は、フィリピンに関わっている人に発信したい。

兎に角、「逮捕されない事」です。

そして、殆んどが「自分次第」で変わります。

馬鹿なのは私だけかな?

************


《本題です》

フィリピンにも社会保障制度があります。

【PhilHealth】 ( Philippine Health Insurance Corporation)と、
【SSS】 (Social Security System) です。

【PhilHealth】は、「ピルヘルス」と呼ばれ、医療保険です。
【SSS】は、「エス・エス・エス」で、年金や傷病手当、障害、労災、
それに出産時の休暇給付等を行う機関です。

・パンフレットを貰って来ましたけど、ここでは詳しい事は省きます。

企業を起こした人(経営者)は、この制度に気をつけて下さい。
【BIR】税金も含めて、自分で把握した方が良いと思います。

それで、

私の問題は【SSS】の、スタッフからの告訴での逮捕状です。

さて、
日本から戻った私に、ポールおじさんが見せてくれた逮捕状には、
おじさんだけ「保釈金」【Bail】を払ったスタンプが押されていました。

警察が自宅に令状を持ってきた時に、おじさんは留守でした。
家族が令状のコピーを受け取り、おじさんは弁護士Aさんに頼んで
「保釈金」を払ったそうです。

「保釈金」は、身柄の代わりに預けるもので、(身代金じゃないよ)
入管は入管に他の事件は裁判所で収めることになると思いますが、
詳しい事はまた調べてみますね。
・払い込み先は保険会社が代行するのだと思います。
「保釈金」は罪人が逃げた時には没収され、国のものとなります。
預かり金ですから、事件が解決すると本人に返却されます。
・私が以前ダバオで逮捕された時に(無実ですよ)払った保釈金は
不法就労斡旋容疑で、10万ペソ(当時の30万円くらい)でした。
何度もダバオの裁判所に出頭して、1年ほどで無罪になりました。
返却されたお金は8万8千ペソ。 手数料か何かを引かれた様です。
・この「保釈金」は、罪人の財産や罪状によって金額が違います。

・ポールおじさんから釘を刺されたことは、

「絶対に保釈金を払うな。」です。 

その言葉には困りました。

『じっと閉じ篭って隠れてて、身動き出来ない』と言う事ですから...


『どうすれば良い?』 
『ずっと家内と隠れて生活をするの?』
『仕事も出来ないじゃん。』 (仕事は無いけど...)
『保釈金を払うお金も無いし。』

それでも私はおじさんに、「はい、わかりました。」と答えました。


私は、「保釈金」を払わずに、しかも外に出て回って
自分で問題を解決する方法を考えました。

おじさんは役員と言うだけで、部外者と同じですから
以前の会社の内容を細かく知りません。従業員の名前もです。
それに【SSS】にさっさとお金を払い込んで終わらせたいから。

冗談じゃない。
おじさんが払うと言っても立替だけで、私の借金になります。


そこで私はフィリピン人の友達(パートナー)に電話をしました。
保釈金を払わず、保険ならいくらになるか調べてくれるように。

・保険と言っても、「保釈金」と同じようなもので、
「保釈金」の何パーセントかを払えば裁判を受けられます。

ただし「保釈金」と違い、裁判終了まで毎年払う掛け捨てです。
裁判が速く終わってもお金は返ってきません。

しかし、これで心置きなくどこにでも徘徊できます。

もっともそのお金の都合が付いて保険を払い込む以前から、
出かけてますし、警察とも一緒です。 誰も気づかない。
と言うか、まさか私に逮捕状が出てるなんて知らないでしょう。

デパートの中で、4人の警察が歩いているのを真後ろから
トコトコ付いて歩いたりして家内から笑われました。
なんとも人(警察)をオチョクッタ様なPinoyです。


*******



掛け捨ての保釈金の段取りが出来ると、
パートナーから連絡があり、

「大丈夫だって。掛け捨ての保釈金を受け付けるって。」
「保険会社と裁判所での処理だから、一緒に行こう。」

えっ? まだ受理されてないのに裁判所に行くの?

これには私も家内も少し不安になりました。
もしかしてそこに警察が待ち伏せしてて、
「御用だ!!」なんて事にはならないでしょうね?

一つ安心できる事は、私の事件を扱う裁判所の部屋は、
ある日本人の事件に首を突っ込んでた時に通った部屋です。

昨日の記事の写真は、その日本人の事件簿と聴聞室です。
6月30日の記事の写真は、私が裁判を受けた聴聞室です。
はい、同じ部屋です。 裁判官は違うけど同じブランチです。
知り合いが居る。 その事が気持ちを大きくしてくれました。

そして、無事に私と家内は約2万円くらいの保険を払って、
裁判にかけられる様になりました。

逮捕令状の問題は、据え置きになりました。

令状じゃなくて、令嬢ならいくらでも受け付けるのに...


*******

ポールおじさんから何度も確認の電話がありました。
「絶対に保釈金は払うなよ。」です。

私は、「はい、払いません。」 ...嘘じゃないでしょ。

僕がお金が無いからって、おじさんは保釈金を払ってるから
堂々としてられるけど、僕らは逮捕ざれるんでしょ?

僕らが保釈金を払うと、従業員も怒るでしょう? 
「自分達だけ保釈金を払って、私のは放って置くのか?」って。

だから私は、「はい、払いません。」です。  保釈金は。


*******



4月のある日、ポールおじさんがやって来て、

「SSSに、全部で100万円位を払い込むように言われた。」

と言って「SSS」から貰って来た書類や請求書を見せました。


〔内容〕  ★=「SSS」の言い分。 ☆=私の言い分。

★「SSS」には、うちの従業員が40人くらい登録されている。
☆実際に居た正社員に、掃除夫やガードまで入っている。

★給料を支払ったデータが2005年の6月分があった。
☆実際は、2005年の5月に全員に退職届を書かせてる。

★2004年から今年2010年の分まで遡って請求。
☆実際は、2007年末にアフリカ人に売却している。

★アフリカ人は、2009年に【SEC】へ会社登記をしている。
☆おかしい。 2008年に新役員の登記をするべきだ。

★2008年の登記書類では、まだ切り替わっていない。
☆じゃあ、2009年は?

★2009年の登記書類は【SSS】は持っていない。
☆だからと言って、何で私に請求されるの?


☆今アメリカに行ってる、うちの代表者をやっていた女性が、
 この【SSS】へ従業員名簿を届けてました。
 年金支払いのように賃金によって払い込み金額が違い、
 会社が半分負担するもので、私が届けさせたものです。

 しかし、2004年から何人も退職した者の分の届けが全く
 提出されてないので、【SSS】の記録に残ったままです。
 2005年4月に亡くなった前の代表者まで死亡届けが無い。

 それに、2005年に、タレントの仕事が下火になったので
 書かせた退職届も【SSS】に届けてなかった。

 2006年、代表者の女性はアメリカに行き、連絡不通。

■おじさんから見せられた書類は納得がいきません。

☆証拠が無いものを請求して逮捕令状を発行できるの?

理不尽です!

退職者の届けを放置してたのは、知らなかったからと言っても

私が悪いです。

だけど、【SSS】は、2005年6月までの書類しか持ってない。
それに、従業員は全員給料明細書を持っていない。

これをどうやって私に刺客を送るの? そんな資格無いでしょ?
刺客じゃないの! 逮捕令状なの! 
だから令嬢をちょーだいっ!!てばぁ。

2008年1月にアフリカ人との譲渡契約もあるのに
2010年の今までの請求?  アフリカ人に刺客を送ったらぁ?
(危ない日本人だな。Pinoyは)

これは、おじさんに任せておけません。

おじさんが言いました。
「裁判所に出頭して、ヒーリング(審理)がある。」って。
私が、「一緒に連れてって。」と言うと、
「君たちは保釈金を払ってないから捕まるよ。」と、おじさん。
「保釈金は払ってないけど、友達が保険を少し払ったみたい。」
「だめだよそれ。」と、おじさんは弁護士Aに電話で確認。
暫らくして、「弁護士が大丈夫だって。そういう手があったか!?」
「はい。そういう手がありました。」 私は嘘は申しません♪

*******



・選挙前の3月4月に、大統領候補のジャンビー上院議員が
テレビに出て選挙運動のつもりで【SSS】の事を言ってました。

横には、首に鉄の輪をはめられ鎖につながれている女性。
言ってる事が、「こんな風に従業員を苦しめてる経営者は、
容赦なく逮捕するべきだ。」って感じでした。

ゾゾ~~ッッ!!

「ジャンビーが何か言ってるよ。」
「こっちはゾンビーになってるのに。」

*******



・ポールおじさんから外出許可が出たので晴れて出かけます。

 「敵は【SSS】にあり~!」


・【SSS】で、私たちを告訴した女性に会います。

うわっ、可愛い子ジャン♪

彼女から広い応接室に通され、私の質問が始まります。

************




1.私:従業員は2005年5月に全員退職届を書いています。
  S:じゃあ、それを持ってきてください。

2.S:最後のペイ・ロールで6月分が提出されてますが?
  私:それは女社長が提出したものでわかりません。

3.私:何故今年までの請求をするのですか?
  S:現在の役員に過去の役員名が残っていますから。

4.私:2008年に人の手に渡ってます。
  S:その届出がありません。 新規登記も2009年です。

5.私:えっ? 2008年の登記があるはずですよ。
  S:ありませんよ。

私は、死んだ前社長や、既に辞めた者のことも話しました。
とにかく全部書類を探して来ますと言って帰りました。

家に帰り退職届などを探したけど、何人分かしか揃わない。
3度の引越しと去年の洪水で、かなりの書類が紛失してる。
もしかして国税局に持ち込まれた書類箱に紛れているかも。

************



何日かして、裁判の日が来ました。

裁判官が、「Guilty? or Not Guilty?」(有罪か?無罪か?)
続けて、「Mr. Pinoy?」(ピノイさん?) と聞くので、
「Yes」(はい)と答えると、裁判官が首をかしげて「Yes?」。

周りに居た弁護士Aががあわてて、「No! No! Not Guilty!」
(違う違う! 無罪だと言いなさい!) と小さな声で私に言う。

裁判官が「You'r Guilty?」(罪を認めるのか?) 私は、
「No!! ピノイさん?って聞くからからハイって言ったんです。」

裁判官が笑い出すと、【SSS】の彼女もクスクス笑い出す。

結局、書類を探す時間を貰い、1ヵ月後に再審としてくれた。

裁判所を出てから、私は弁護士に尋ねました。
「会社は2007年末に譲渡してるから、2008年の【SEC】に
アフリカ人が登記してるはずだけど、【SSS】は2009年登記
しか持ってないよ。 2009年の新役員登記の前に、絶対に
2008年の登記があるから、【SEC】から手に入れて欲しい。」

※【SEC】(Securities & Exchange Commission)証券取引委員会

弁護士Aは、バッグの中から書類を取り出し、
「ああ、あるよ。 これだよ。 でも【SSS】は受け取らないよ。」

私は嬉しくて叫んだ。
「受け取らないじゃない!。 受け取らせないと!」

ポールおじさんが、
「早く終わらせないと、俺は国の仕事をしてるから、困るよ。」

おじさんには迷惑を掛けてて申し訳ないけど、納得出来ない。

弁護士Aは、アフリカ人との売買契約時に立ち会った人です。


弁護士Aから受け取った2008年の会社登記書には、

私と家内の名前が外されてる。

要するに、名前が残っているのは
おじさんと、女社長と、女事務員の3人だけです。

ああ。 だからポールおじさんは早く終わらせたいんですね。
可愛そうに... 私がおじさんを役員に入れ込んだばっかりに。

でも、おじさんが【SSS】に早く払おうって言っても、立替です。

私の借金ということになります。

★アフリカ人が2009年に再登記をした以前の、この2008年の
最初の登記書を、絶対に【SSS】に受け取ってもらうのだ!

★この会社登記書に、私と家内の名前が外されてると言うことは、
登記所(証券取引委員会)に行けば、女社長以外、私たち4人の
「役員譲渡証明書」がある筈だ。

★それには、いつ私達が署名したかの日付けが書かれてる筈だ。

★あとは、従業員の退職届を作成すること。(これが一番厄介。)

★そして【SSS】の美人告訴人に認めてもらうのだぁ!

************



すみません、
なかなか完結出来なくて申し訳ありません。

拙い日記に、沢山の応援を頂きました。

お詫びとお礼を申し上げます。ペコリ!

さあ!
明日はいよいよ証券取引委員会に乗り込みます。


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1 コメント

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そうですか (飯島)
2010-07-06 16:47:30
日本に住んでる者にとっては解りずらい話ですよね。私もエルミタに住む計画してますがsssが有るの初めて知りました。もっと詳しく知りたいです。
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