フィリピンの顔

フィリピンの日常や、旅行記、人、観光地、ビジネス、
出来事等を記録します。

子供が生まれました

2008年09月11日 | ごあいさつ
 このたび、我が家に女の子が生まれました。

冗談じゃない。この引越しの忙しい最中に...

先月から今月に掛けて、引越しをしている最中に、急に家のかみさんが
お腹が痛いと転げまわっている。
え~ッ? 予定日は9月4日だよ。まだ陣痛には早いんじゃないか?

しかし痛がり様がどうも普通じゃない。 今痛いと言い出したら、
またすぐ落ち着く。
この繰り返し様はひょっとして?...

 あわててバッグの中に入っていた封筒とボールペンを取って、時間を
記録してみた。 その間隔は大体5分置きだった。

「ホントに冗談じゃあないよ。お金も無くこのクソ忙しい時に。」


 家のかみさんはまったく…    去年の11月にも凄い熱を出して、
病院に行くと言い出して、「この貧乏暮らしをしてる最中に、そんなに
ひどい病気にかかる筈は無いだろ?」 「でも熱は少し下がったみたい
だけど、体中にぶつぶつが出来てるよ」「勝手にしろ!!」

家内の友達が病院から電話をしてきた。「デンゲだって!!」
「うそ~~っっッ!!? 俺の嫁さんがデンゲなんかにかかる筈は無い!!」
まだお金が全然無いのに、こんなどん底の状態なのに、なんで滅多に
掛かるような病気じゃないデング熱なんかになるの?
デンゲってね、死ぬ確率が大きいんだよ。
現に寝せられてるベッドじゃ、これまでに何人もの人がデング病で亡く
なってる。と看護婦さんが脅してる。
本当に、よりによって… 何で家のかみさんに? と思いましたよ。
二晩泊まって、その病院に払ったのは17,000ペソ。
バハラカ… 明日から食べ物無いからね。


 後日、親父の命日に帰れなかった私は、仕事の件も有り、何とか
”ねもと”のママにお願いして飛行機のチケットをツケにしてもらい、
1月の初めに母の居る日本に帰りました。

 ナント、日本に帰ったその日から3日間、今までに無い様な高熱を
出して寝込んでしまいました。

 もちろん病院に行くような費用がありません。しかもあれだけ家内
を罵ったのだから、当然私は病院に行ってはいけないのだ。

 氷で頭を冷やし続けて、少し熱が下がり始めると、今度は手や足に、
仕舞いには身体中に湿疹が出てきて、かゆいやら痛いやら。
これはもしかしたら? インターネットで症状を調べると、何と...
まさしくデンゲではないですか。

 どうして神さんは、ここまで苦汁を味合わせるの?
”よりによって””選りによって””由りによって”……
”何で?””なんで~~っっっ!!???”

 薬局に電話で聞いても、パラセタモールなんて薬は解らないと言う。
仕方が無いので、一週間水をガブガブ飲んで、自分で治しましたよ。

 今となっては、良い経験をしたと思いますが、
その前後のことでしょう? 神様が私たちに子供を授けてくれたのは。


 話を陣痛に戻しますが、そのご家内の痛みがひどい時間を計ると、
だんだん3分越しになりました。
「もう少し待て」を繰り返し、いよいよ1分間隔で痛む様になったので、
「よし!! 車に乗せろ!!」急いでマカティ・メデイカル・センターへ。

 到着したときの家内の様子はひどく苦しそう。
それでも看護婦は、体温を測ったり問診をしたり、
なんともまあ、ゆっくりしたこと。 

 やっと上階の分娩室に入れてくれたのを見届けて、私は一階の外に
タバコを吸いに出ました。

 15分ほどして上に上がると院内放送で私の名前を呼んでいるので、
分娩室の前まで行くと、後ろの方から赤ちゃんを抱いた看護婦さんが、
『生まれましたよ~』って。   あっさり生まれてた。
後で家内が言うには、分娩室に入った時には、もう既に頭が出かかって
いたんですって。

さて、「名前はなんて言うのか?」と聞かれて、困った。何にしようか?
「デンゲ?」「ヨシ?」「マハル?」ハハハ… 家内に怒られました。
これ、全部タガログなんですよ。

デンゲはデング熱。(蚊に刺されて起きる病気で、そのデンゲの最中に
出来た赤ちゃんでしょう?)

ヨシはタバコのことで、シガリリオ(シガレット)のスラング。(これは
妊娠していても家内と二人で遂に辞めることが出来なかったヨシだから。
それにタバコを吸ってる間に生まれた子だから。)

そしてマハルとは? “愛してる”という意味の方じゃないですよ。
病院代が凄く高かったから“高い”というタガログ。(10万ペソを
越えたんですよ。普通分娩なのに冗談じゃないでしょう?)

 やっぱり駄目ですかネ、そんな名前は?。

 時間が無いし、仕方が無いので”サマンサ”とつける事にしました。

これは、“サマンサ”に申し訳ないですけど家内は喜んでくれました。

 実は“サマンサ”とは、私のところに時々居る私の守護神の名です。
日本での神名は“そよぎの大御神”で、何人かの人がこの神さんを見た
だの話しただの言ってますが、ソヨギノオオミカミと答えず、神さんは
冗談が好きなのでつい“サマンサ”と名乗ったのだと思います。
奥様は魔女のサマンサから取った名前でしょう。 きっと。

 すみませんね。このブログはオカルト系のブログじゃないんですけど、
この神さん“サマンサ”が、結構、このブログに登場してくる人たちに、
関わって見え隠れしますので、ほんの少しでも気に留めて頂けてたら
幸いです。
それから、日本名で名乗られるこの神名“そよぎの大御神”も、決して
本名ではありません。(え? 私も知りません。又知らない方が良いとも
思っています。知ればこんな口を聞いて居られなくなるし、神さんとも
楽しく付き合っても行けないでしょう。)

 これは余談ですが、家内の陣痛の時間を書きとめていた一枚の封筒を、
後で表に反して見てびっくり。
引越しの最中だったので、神棚からバッグに移した大事な茶封筒でした。
【淳へ、結婚祝い】【親父より】... 他界した父が病院で闘病中に祝い
金を入れてくれたもので、これはきっと親父が、結婚祝いだけじゃなく、
出産祝いも兼ねてるんだぞ。という意味に受け取られました。
なんちゅう奴じゃ、1万円しか入ってなかったのに。 (冗談)
おそらく、父が心配して来てくれてたのでしょうね。


そんな訳で、ここに、2008年8月21日、ボランティア精神も失い
かけていた地獄の中で、愛娘、Juliana Samantha が誕生致しました。

病院代をカードで払ってくれた Eさん。
出産祝いを頂きました Hさん。
パンパースを沢山くれました S社長。
      そのほか、沢山の友人知人、

  どうもありがとう御座いました。



  それにしても、この子、日本人顔じゃないなあ...

        これはどう見たって、

          “フィリピンの顔” だ。

       

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