ソルティドッグをもう一杯

最近淋しい思いを書いた文章が多いせいか、クラブ108の先輩諸氏は自分が毎日泣き暮らしているのではないかと心配してくれる方もいらしゃるようだけど決してそんなことはないのでご安心していただきたい。(笑)
どうしても日本じゃ「男は女々しくしてはいけない」とか「弱音をはくな」とかいう風潮がある。
そこで抑えている部分がアルコールが入った時に愚痴になったり、泣きになったり、馬鹿騒ぎになったりすることも多いのかな~と思ったりもする。
『淋しい』や『切ない』も『楽しい』や『嬉しい』と同じ感情。
ことさら毛嫌いすることはないし決して恥ずかしい感情ではないと自分は思っている。

『ソルティドッグ』というカクテルがある。
イギリスでは「塩辛い犬」というのは船乗りの「甲板員」を表す隠語。
ウオッカをグレープフルーツで割っただけのシンプルなカクテルだけど、このカクテルが今でも非常に好まれて飲まれる理由はグラスのふちをレモンで湿らせそこに塩をもった『スノースタイル』と呼ばれる塩の冠をつけることにある。
そこに口をつけて飲むことになるのだけど、この塩の味がグレープフルーツのおいしさをより引き出してくれる。
甲板員が波しぶきを浴びた塩辛いグラスでカクテルを飲んだらおいしかったからって説もあるらしい。

自分は『淋しさ』や『切なさ』ってこのソルティドッグの塩のようなもんだと思っている・・というか思うようにしている。
そりゃ淋しいだけの、いってみれば『塩水』だけをがぶ飲みする気はないけど、やがて淋しさは思いやりとか、プラスの感情に変化することもあるし、前にも書いたようにブレークスルーしていくことで力にもなる。
新しい楽しいことにつながる原動力になればいくら感じてもいいし素直に表現することも悪いことじゃない、
最初グラスに口をつけたときは「しょっぺぇ~!」なんだけど次にカクテルが口に入ってきたときのおいしさは、その塩があるから。
よりおいしさのの輪郭がくっきりする。
淋しさや切なさを感じられればこそ、ちょっとした楽しさや小さな幸せもよりくっきりと感じられるかもしれない。


(写真はポリテク通学路の途中にある飲食ビル「エスペラント」の電飾看板。こういう店の名前にも由来みたいなものがあるのかな?とふと思った。)
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