アマチュア無線局JA0RUZ FHD-ATV(Full High Definition - Amateur TV)

アマチュア無線
ISDB-T方式 FULL HD-ATV
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デジタル-ATV
電気・通信

British Amateur Television Club (BATC)の CQ-DATVマガジン99 に紹介されました。

2021年08月31日 | アマチュア無線 フルハイビジョンD-ATV

 7月に  9エリア-4エリア間  で行いました  10.2GHz帯  及び  5.7GHz 帯での

「日本海ダクト利用 ISDB-T方式 FHD-ATV 287kmの双方向伝送成功の情報」が、

British Amateur Television Club (BATC)の 「CQ-DATVマガジン99 」 に紹介

されました。

https://issuu.com/cq-datv/docs/cq-datv99 17P~ 

*翻訳・投稿等:  KH6HTV  Jim Andrewsさん(Colorado, USA ) 翻訳に少々ミス有り?

https://www.cq-datv.mobi/99.php?fbclid=IwAR2sDQADU3sbaNtNlbOLOXC0HMV6MUS9KAxGFg_7s2CWLRmci2NMYjOuumY

(上記から  PDF等  でダウンロードして見られます)

世界的に見ても「10.2GHz帯 広帯域フルハイビジョンATV」で、これだけの
記録は見当たりません!!

下記 記録参照
https://w6ze.org/DATV/Known-DATV-DX-Records_2021.pdf

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ISDB-T用 地デジチェッカー比較

2021年08月18日 | アマチュア無線 フルハイビジョンD-ATV

地デジTV受信用チェッカー(ISDB-T用)2台の測定値を比較してみました。
(両機共かなり古い物です)

      信号源 MG3700A (全CHの 地デジ波 が出せます)

当方は  IF 周波数に「UHFの53CH以上」を使います。 *皆様にも推奨します!!
それは、IF に52CH以下の周波数を使い、下記の様な受信点等の近くで運用した時、もし
IF  変調波が漏れていたりしたら、恐ろしい事も想定されるからです!

御亭山運用映像⇒https://www.youtube.com/watch?v=0NMN27eCUkc&feature=youtu.be

なお、現在の放送CHは 52CH までで、それ以上のCHはリパックで使わなくなった為、
地デジチェッカーも52CHまでしか測定できない物が多くなりましたので、現在市販
されている地デジチェツカーでは、当方のFHD-ATVでは使えない事となります!

各チェッカーの測定条件が同一になる様にISDB-T SG出力を2分配し、同一長の5C-FVで
両チェッカーに入力し、レベルを変えながらその表示値を並べて見ました。
(2本のケーブルを逆にしてチェッカーに入力しレベル比較しても僅差ですので
 ほぼ同等レベルを確認しました)

      リーダー LF985A        マスプロ  LCT-4

 LF985Aの測定誤差は  ±3dB以内  の様なので(マスプロは誤差表記すらなし)かなり
 大まかな数値比較として見て下さい。

 入力  50dBμV(Term) : -56.99dBm 

入力  40dBμV

入力  30dBμV  
  注:LF985Aでは  入力35dBμV以下  の場合「UNCAL」と表示され、精度保証無し   
    となります。マスプロはそこ迄測定できるのか?

 入力  28dBμV  (Term) : -78.99dBm 

     測定値のBERは表示方式にも大きな違いが有り、またMERの数値にも
     かなりの差が有りました

28dBμVの場合、片や映らないであろう数値でも、片や映る数値が出ますが、どちら
を信じたら良いかは、この程度のチェッカーでは信頼性に欠けますので、何とも
言えませんが、、なんと  このレベルでも、殆どの  TV  や  STB  で 写ります!!!
(正規なSGからの信号の為、このレベルでも映るの  かも??)

但し、今まで業務測定関係ではかなりの率でリーダーの測定器が使われており、
マスプロのチェッカー(LCV4Aでも)では「測定値を認めない」との事案が多々
ありました。

ISDB-T方式FHD-ATVでもマスプロのチェッカーで測定される方が多い様ですが、
レベルはIFゲインでどうにでも変えられるので、測定しても「その時のレベルが
上がったか下がったか」のSメーター程度の比較にしかならないかと思います。

また、MERもかなりの相違が有りますので、これだけで判断する事は如何なもの
かと思います。

結論としては、測定値だけではなくブロックノイズやフリーズが無く、正常且つ
滑らかな映像が見られる事だと思います!!

 

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10.2GHz 日本海ダクト伝搬の検証

2021年08月08日 | アマチュア無線 フルハイビジョンD-ATV

UHF波やマイクロ波が光学的に見えない所まで飛ぶ「日本海ダクト」は不思議
が沢山で、私の様なアマチュア無線家にとっては非常に魅力的です。

石川県宝達山と鳥取県魚見台を直線で結ぶと、下記の左上の図の様に、地球の
丸みにより、海面下約1000m付近を通過します。

通常ではこんな所にマイクロ波は届きませんが「ダクト」が出れば伝搬状況は
一変します!

この日本海に発生する異常伝搬状況を私たちは「日本海ダクト」と通称し、
この伝搬の好条件チャンスに出会えるのはある意味偶然でもありますが、
その時の伝搬レベルがどうなのかを検証してみたいと思います。

まず「通常のマイクロ波伝搬状況」をシュミレーションしてみました。

 条件として

 ①光学的見通し間
 ②直線距離 287km
 ③計算上の空中線利得     JA0RUZ   約37.5dB     JA4JKE   約33.1dB
 ④給電線等その他のロス JA0RUZ   約3dB          JA4JKE   約2dB

 送信側設備     TX Power 23dB -3dB +  37.5dB =  EIRP  57.5dBm
   自由空間伝搬ロス  161.8dB (10.225GHz  287Km)
   受信側設備      空中線利得:33.1dB-2dB =   31.1dB

この場合で計算をすると、当局が 0.2W出力(23dBm)で送信した 10.225GHz  5.7MHz
帯域幅のFHD-ATV信号は、
287Km先のアンテナ端に、-73.2dBm で出力される
事になります。

(これは完全な見通しで、障害物も無く、水蒸気減衰等が殆ど無い時の場合です!)

日本の地デジTVや私たちがFHD-ATVに採用していSTB等の場合、正常な信号なら
最低-83dBm程度(53CH 713MHz帯)のレベルまで映りますので(バラつき有り)
10G帯に変換しても、送受信コンバーター等で大きなロスやCN等の大きな劣化が無い
場合、受信アンテナ出力-73.2dBの信号は、 約10dBのマージンを持って「映る」
レベルとなります。

しかし、2局の移動運用地は地球の丸味に掛かり見えない所となりますので、通常なら
マイクロ波は届かない条件の場所になりますが、10GHz帯に於いても「条件の良いダクト」
が出た場合、マイクロ波はそのダクト内に沿って伝搬し、地球の丸味により見えなくなる
所まで飛んで行く事があります。

そして上記シュミレーションの見通し伝搬と比較した  「ダクト伝搬レベル減衰の差」は
計算上 10dB以下  だった事が判ります!!
もし見通し搬より 10dB以上の伝搬ロス が有った場合、映るレベルまでにないからです

当然見通しより強くなることは無いだろう?と思いますが、それに近い伝搬が
起こる場合が、この様にあるのです!

しかし日本海ダクトもその時の状態によりフェ―ジングが有り、伝搬レベルが
短時間で素早くしかも大きく変化しますので、デジタルTVの場合は、フリーズ
やブロックノイズ、ブラックアウト等々の状況にもなります。

そして私たちの自作機では、ロスやCN劣化の無い完璧な送受信設備を作る事は
難しく送受信機内部での周波数変換には何らかのCN劣化等も有りますので、
このマージンは更に少ない筈です!!
もし送受信設備内で  2~5dB の CN劣化要因 があれば、マージンは 5dB程度
しか無かったかも知れません。(この辺は測定できなく、あくまで推測です)

これらから、今までの5.7GHz帯も、今回の10.2GHz帯でもかなり見通し条件に近い
海上ダクトが出た為に交信できたと想像できます。

海なし県に住んでいてもダクトが使えた事は、正に「運が良かった」のだと思います。

 

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