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つかこうへい氏の死去を悼む

2010年07月12日 | わたしの好きなひと
あなたは激しく憤り
わたしたちを全く見捨てられました。
旧約聖書:哀歌5章22節(最終節)



つかこうへいさんの死去を、夕食時のニュースで知りました。ずっと前から知っていた知り合いを失ったような、非常に大きなショックを受けました。
高2の時「蒲田行進曲」を高校の文化祭で上映してからずっとこの映画のファンでした。ごく最近彼の著書「娘に語る祖国」を読みながら、彼が在日韓国人であったことを知り、祖国韓国に対する申し訳なさのような気持ち、日本人の奥様との間に授かった娘さんを何故日本国籍にしたか、など読み、「ああ、心の温かい、優しい男性だったんだなあ」とつかさんが、私の中でぐっと近くなったばかりでした。
そしてまたDVD「蒲田行進曲」も久しぶりにレンタルして借りて見たばかりでした。
遺書の文章を読み、心にぐっとくる痛み、悲しみを抑えることができませんでした。

「友人、知人の皆様、つかこうへいでございます。
 思えば恥の多い人生でございました。
 先に逝くものは、後に残る人を煩(わずら)わせてはならないと思っています。
 私には信仰する宗教もありませんし、戒名も墓も作ろうとは思っておりません。
 通夜、葬儀、お別れの会等も一切遠慮させて頂きます。
 しばらくしたら、娘に日本と韓国の間、対馬海峡あたりで散骨してもらおうと思っています。
 今までの過分なる御厚意、本当にありがとうございます。

 2010年 1月1日 つかこうへい」

お嬢さんがお父様のつかさんの遺骨を韓国と日本の間で撒かれるのは、何よりの供養だと思いました。
私も父を亡くして今年で23回忌を迎えますが、未だに火葬場で焼かれた父の遺骨の破片を、ずっと大事に持っています。(母に言ったら「お前は変わり者だと言われました)
私の父の遺骨はぼろぼろでした。形をほとんど留めておらず、シャリシャリとしたさびのような遺骨でした。
火葬場の方から「神経を使いすぎた人がこうなる。」と聞きまた涙がでました。
私も死んで、火葬場で焼かれた後の遺骨は、父と同じシャリシャリになって逝きたい、そう思っています。

つかこうへいさんへ

つかさん、私はあなたにもっと生きていて欲しかった。
あなたの温かい繊細な心を知った時、そして今日の62歳と言うあまりにも早い死に「どうして?どうして?あんな優しい人が?どうして心優しく心配りをする良い人が、この世から早く逝ってしまうの?」って思いました。
でもね、いろんな今ネット記事を見てね。こう思いました。
この穢れた世の中は、天使のような奥様とお嬢様がいらした、そしてあなた自身も無垢な心をお持ちのあなたにとっては、生きていくには痛すぎたのかもしれないと。
私は今養ってもらっている身ですが、一度売ってしまったDVD「蒲田行進曲」必ず働いてお金を稼いだら買い戻しますね。
あの映画は人間を汚さも珠玉のようなきらきらした心も、全部省略しないで、あなたは描いていらしたもの。だから好きでした。小夏(松坂慶子)とヤス(平田満)が結ばれる初夜のシーンは、今でもあのシーンを超える、夫婦の美しい初夜を描いた映画は、私は無いと思っています。

つかさん、終わりの無い対馬海峡の海に、全力で駆け抜けられた、そして類まれなるあたたかく純粋無垢なあなたの遺骨と魂が、母なる海に抱かれて、終わりの無い永遠の眠りにつけますよう、お祈り申し上げます。

つかこうへいさん

生まれてきてくださって、そしてすばらしい戯曲、小説、映画を作ってくださって
本当にありがとうございました。



つかこうへい氏、そしてご遺族の方々に心から、心から哀悼の意を表します。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
さよなら、つかこうへい (トリトン)
2010-07-13 00:03:17
ブログへの訪問ありがとうございます。
つかこうへいの作品を表す言葉に「前向きなマゾヒズム」というのがあります。
悲しみをただ悲しみととらえず、やせ我慢をしてでも幸福に転化していると思います。
それが例え不条理だとしても。
トリトンさん、ようこそ☆ (シズコ)
2010-07-13 16:30:38
トリトンさん、ようこそブログへお越しくださいました。コメントも頂きありがとうございます。
しみじみかみしめながら拝読致しました。
「前向きなマゾヒズム」という言葉は、つかさんのシャイな一面をあらわしているような気が致します。そして最後の
「それが例え不条理だとしても」
この言葉、強い言葉ですね。

今日病院の待ち時間に、スポーツ新聞で大きくつかさんの死を取り上げていたので読んでいました。

生きることに対してこの方は、きちんと責任を取る、そう言う方だったのだなあと思いました。
立派な方だと思います。

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