ビギナークリスチャン♪シズコの縁側

クリスチャン歴18年、うつ状態歴27年をむかえたけど未熟or発展途上?悩み満載!生かされて感謝♪クリスチャンブログ。

映画「アマデウス・ディレクターズ・カット」を観て

2008年02月16日 | Weblog
今夜、NHKBSシネマで「アマデウス」を観ました。
今はBSシネマは「アカデミー賞特集やってます。
でも、途中で土曜ドラマ「フルスイング」を観てお風呂に入っちゃったので、途中抜けです。
でも
いやあ・・・何回観ても、傑作ですね。

この映画は、23年前、私が大学一年生の時封切りされたんです。
映画館に、三回観に行きました。
DVDやレンタルビデオで、それ以上に回数を観た映画は他にあるのですが
映画館に三回足を運んだのは、この映画しかありません。
今日の放送はディレクターズ・カット。3時間という大作でした。
数年前発売されたDVD「アマデウス・ディレクターズ・カット」も購入して手元にあるのですけどね。
でも、何回観ても飽きません。

今回は、私が持っているDVDと違った字幕で、また、オペラ「ドン・ジョバンニ」には「歌詞」
も字幕がついてあり、とてもわかりやすいものでした。
何回も見ているのと、NHKの英会話のおかげか、だいたい次の台詞を英語で覚えていて、登場人物がその通りの台詞を話すと「当たった!」・・・と、にんまりしながら観ておりました。

この映画の感想を、一言で述べると

Marvelous!(素晴らしい!)

これに尽きます。

この言葉は、ウィーンでその非凡な才能と奔放な性格ゆえに、宮廷で認められないモーツァルトが苛立ち、もう一人の実直な作曲家サリエリに向かって
「僕の作品をどう思いますか?」と尋ねた時に、サリエリが
「Marvelous!(素晴らしいよ!)」と
モーツァルトに告げた言葉です。

コントラストが見事です。

非凡と平凡。
奔放と地道。
本音と建前。
貴族と民衆。
憧れと妬み。
愛と憎しみ。
喜びと怒り。
貪欲と諦観。
光と闇。
希望と絶望。
神と人間。

そして、一瞬と永遠。

モーツァルトの奔放で身勝手でもある人生は、一瞬でした。
しかし彼の非凡な音楽は
人々の間で永遠に愛されました。

サリエリの温厚な人格は、人々に愛されました。
しかし、彼の凡庸な音楽は一瞬にして忘れ去られ
その存在も、次第に忘れ去られていきました。

映画のF・マーリー・エイブラハム演じる
サリエリ最後の台詞。

「私はあなたと同じ
  凡庸な人々の守護聖人(原語ではチャンピオン)だよ。
       凡庸な人々よ、私はあなたがたを許そう・・・」

信仰深い彼は、モーツァルトの存在に翻弄される中で
神を棄て、神を憎み、モーツァルトを殺害しようとし
精神を病み、心が壊れてゆきます。

自殺を図り、精神病院に収容された彼は、車椅子で押されながら
「凡庸なひとびとよ。わたしは、あなたがたを許そう」と語りかけ
最後は、もう一度胸に手を当て、彼が愛していた神に祈ります。
その後に、トム・ハルス演じるモーツァルトの
淫らとも言える下品な笑い声が響き渡り、映画は終わります。

アリはこの世の人生で、キリギリスに負けました。
私は、実像の「アントニオ・サリエリ」を良く知りません。
モーツァルトも、昨年だったかなあ・・・生誕250周年で放映される知識しか持っておりません。
けれども、今天に召された二人を
それぞれの与えられた人生を、与えられた限りの情熱を持って生きた二人を
神様は、きっと天国で、祝福してくださる。
祝福してくださるようにと、祈らずにはおれません。

素晴らしい映画を作ったスタッフ皆に、拍手を送りたいです。