JAZZIN'

新たなジャズと出会うキッカケとなれば幸いです。

Barry Harris/breakin’ it up

2008-10-26 20:37:18 | piano

バリーハリスの渋いピアノトリオ盤。

ジャケット写真の渋い色合いと本盤の内容は一致している。
薄汚れた歴史を感じさせる古いブロック壁の中央に、正装した姿で立つハリス。
ジーンズ姿で無く、背景との差異が際立つ、赤いネクタイを締めた正装であるところがこのジャケ写真の肝である。

職人肌のハリスが弾くピアノは感傷的なこの季節がとても似合い、
滋味溢れる作品仕上がっている。

濃い目の渋茶と硬い醤油煎餅をかじりながら聴くのが似合いそうで、
煎餅同様な硬めのピアノ音がなんとも味わい深く、飽きることが無い。

しかし、ハリスはこのジャケ写真撮影後にどの様にしてここから降りたのか気になる。


盤質は結構良いが、ビニル材質が悪い所為か軽いジリジリノイズ有り。


Charles Mingus/Presents Charles Mingus

2008-10-13 21:40:28 | bass

精神的に余裕のある休日に大音量で聴きたいアルバム。

今日の様に、甘いボーカル盤ばかり聴いてきた3連休の終わりには最適かもしれない。

とても灰汁の強く強烈な音の塊が飛んでくるため、
周りに人が居たり疲労時にはチョット勘弁願いたいアルバムであり、
その上、甘さが全く無いため、ビターチョコレートをかじりながらブラックコーヒーを飲んでる気分にさせられる。

しかし、各人の真摯に音に向かい合う姿と即興性と自由度の高い演奏は、他には無いと思っているため時折取り出して聴いている。

B2曲目<All the things you could be by now if sigmund freud’s wife was your mother>のスピード感が絶品。

槍を投げ付ける
Ted Curson(tp)と真剣を振り回すEric Dolphy(as)の戦国の武将2人が、Dannie Richmond(ds)Charles Mingus(b)という2頭の馬に跨り、闇の中、全速力で私に向かってくるのだ。


両面通して聴いたので次は甘い
LeeWileyを聴こう。

10月10日(金)猟盤日記

2008-10-11 09:53:29 | 日記

出張の帰り道、昔良く寄ったオールジャンルの中古レコード店へ。
Jazzは棚2列しか無かった筈だが4列になっており、期待倍増。
予想通り、秋の豊作!
Marilyn Moore/Moody


Jazz City Presents…


Milli Vernon/Introducing


Karin Krog/by myself


⑤中本マリ/


①、②はオリジナル盤で4千円台、2千円台でGET、他の国内盤は1千円台!
会計を済まし、店主と話すと老年のボーカルコレクターからの買取とのこと。
まだ沢山有るとのことで、見せて頂けないか懇願すると、
ロックは専門なので見せないがジャズは良く解らんので見て良いと有り難い御言葉。
ベツレヘムのあの盤やあの垂涎ボーカル盤があったら、と期待に胸を膨らみ破裂しそうになる。
カウンター内、裏の倉庫にまで進入し以下の
2枚を収穫。
1千円台です。
Ruth Price/with Shelly Manne & His men


Jaye P. Morgan/slow & easy



実りの秋の大収穫でした。


Naj Ponk/Birds in black

2008-10-04 09:28:13 | piano


CDは発売(再発?)されて直ぐ品切れになり、そうなると無性に欲しくなるが悲しい性で、更に幻の名盤とくればもう買わざるを得ません。
直ぐ品切れにする発売元の戦略に怪しい思いはありましたが、
2回目の入荷を待ち購入した次第。

LP時代の作品と違いCD時代の幻盤はハズレも多いため、余り期待せずに聴いた一聴目は、よくある軽めのピアノトリオだなぁ、と。
しかし、何回か聴き続けるうちに、これはこれでナカナカ良いな、と
感じるスルメ盤に。

際立った個性も、悶絶するテクニックも無く、普通にスタンダードを演奏するピアノトリオですが、座り心地の良い椅子のように何だか心地良く聴き続けています。

雑誌をペラペラと捲りながら、ソファーに寝そべりながら聴くのが似合うアルバムかと思いますが。