バリーハリスの渋いピアノトリオ盤。
ジャケット写真の渋い色合いと本盤の内容は一致している。
薄汚れた歴史を感じさせる古いブロック壁の中央に、正装した姿で立つハリス。
ジーンズ姿で無く、背景との差異が際立つ、赤いネクタイを締めた正装であるところがこのジャケ写真の肝である。
職人肌のハリスが弾くピアノは感傷的なこの季節がとても似合い、
滋味溢れる作品仕上がっている。
濃い目の渋茶と硬い醤油煎餅をかじりながら聴くのが似合いそうで、
煎餅同様な硬めのピアノ音がなんとも味わい深く、飽きることが無い。
しかし、ハリスはこのジャケ写真撮影後にどの様にしてここから降りたのか気になる。
盤質は結構良いが、ビニル材質が悪い所為か軽いジリジリノイズ有り。