一郷一会・関東周辺100名湯プロジェクト

一郷一会が威信をかけて ^^: 選定。センター系、スパ銭・・・ お湯さえよければどこでもOK! 料金上限1,200円也。

□ 所沢温泉 「湯楽の里 所沢店」 (元100湯)

2005-09-04 15:09:53 | 元100湯
所沢市の郊外、武蔵野の面影を残す下富地区にあるこのスーパー銭湯は、よく使う抜け道沿いにあって、つねづね「ここに温泉が湧いたらなぁ~」と思いながら横目に通り過ぎたものだ。そこで温泉掘削を開始したというスクープが入り、あれよあれよという間に温泉が導入された。2005年3月18日のことである。

典型的なスパ銭のつくりだが、露天の風情がとてもいい。けやきの大木が3本も残されていて、梢を見上げながらお湯を楽しむことができる。
温泉はこの露天のみに使用されている。
とくに、上段の岩風呂(7.8人)と壷湯(陶製1人用×3)は鮮度感が高く加熱かけ流しと思われる。お湯のいい浴槽が2ケ所あり、客が分散するのでイモ洗いになりにくいのも好ましい。

ここはもう15回は行っているが、お湯の変化がとても激しい。その変化の様子はこちらのレポを参照いただきたいが、入浴している1時間ほどのあいだでもお湯の表情が刻々と変わっていく。

大きく分けるとふたつの顔があって、ひとつは、アブラ臭香る濃いめで重厚な土類食塩泉のイメージ。もうひとつは、アワつきの多い湯ざわりやさしい重曹泉系のそれである。除鉄はしていないと思われるので、どちらも新鮮な鉄の気配は共通している。
後者は溶存物質計=9.546g/kgの等張泉とはどうしても思えないので、まったくの個人的推測だが、等張性土類食塩泉の本線と重曹泉系のサブ源泉をもっていて、混合しているのではないかと考えている。お湯のイメージの変化が激しいのも、その混合比を刻々と変えているということで説明がつく。

絶好調のときは、弱塩味+重曹味+鉄分系だし味+微苦味に、鉄分系貝汁臭+焦げ臭が香り立つ、アワつきツルすべの鮮度感あふれるすばらしいお湯が楽しめる。アワつきの量は全身の毛先が白く変化するほどだ。これほどのお湯が自宅から30分もかからない近場で楽しめるとはとても信じられない。それだけに、不調のときはショックが大きいが、不調といってもなみの温泉スパ銭よりはよほど高いレベルにある。

”スパ銭”というだけで敬遠しがちな温泉ファンにもおすすめできるレベルの高い一湯である。

Na・Ca-塩化物泉 32.4℃、pH=7.1、223L/min(1,700m掘削揚湯)、溶存物質計=9.546g/kg、Na^+=2380mg/kg (62.09mval%)、Mg^2+=243 (12.00)、Ca^2+=794 (23.76)、総鉄イオン=5.4、Cl^-=5870 (99.64)、Br^-=23、I^-=3.2、HCO_3^-=10、陽イオン計=3554.26 (166.73mval)、陰イオン計=5910.40 (166.16mval)、メタけい酸=75、メタほう酸=6.2 <H16.12.18分析>

文・画像 別働隊@うつぼ

65.韮崎旭温泉

2005-09-02 00:21:05 | 山梨
韮崎旭温泉は以前より都合4回ほど入浴していて、今回で5回目となる。。この周辺へくるとなにやら引き付けるものがあり、それがここの温泉が100名湯プログに選ばれる由縁なのだろうか?前回入浴したときに、沢山の入浴客でなまり気味のお湯でちょっとがっかりしたのだが、今回は、誰も入浴して無い1番風呂を目指して、入浴をおこなった。入館時間前に当然訪れたのだが、すでに地元の人が6人ほど順番待ちをしていて、ここの温泉の人気があることが改めて感じられる。

 韮崎旭温泉の場所は韮崎市街より釜無川を渡り地蔵が岳の山麓の位置にあり、山梨の日帰り入浴施設の例である非常に解りづらい位置にあり、実際に私もナビをセットしてもたどりつけなかったほどである。場所は富士山の見える高台にあり、山梨でも別にどうってとこなく、極上のお湯とはとうてい結びつかない。

 浴槽は20人ほど入浴できるやや大きめの内湯が1つ、かぶり湯が1つで露天風呂もサウナも無い、凄くシンプルである。ややもすると大きめな浴槽で、温泉自体がボケてしまいそうになるが、それ以上に温泉が大量にかけ流されていて、鮮度感はすこぶる良い。誰もいない湯口を独占する、ここの温泉の特徴である体中がびっしりと泡が付き、ゆさゆさのからだをゆすると、湯面が真っ白になり温泉ファンならずとも、にやりとする。

 湯の色は無色透明なのだが、泡のせいか、お湯の成分なのかごくごく薄くみどりかかっているがそれほどの強さは感じられない。匂いは、温泉の成分どおり重曹臭とボウショウ臭とほんのちょっぴり油臭が感じられそれがミックスされて樹木の香りににていてるがはたしてどうだろうか?よくこの香りは硫黄臭と言う人もいるが、重曹の匂いの鮮度感のあるのは、硫黄と間違えられるが絶対に違うと思う。
 味はやはり重曹味だが、金気気味の鉄味がミックスされているのがここの温泉の特徴である。

 入浴してみては、源泉温度39度この日は加熱してなく、ぬる湯が楽しめて、何時までも入浴したくなる衝動にかりたてられる。私は良泉のバロメーターとして、髪の毛の汗の量を1つの目安としていて、15分くらいで髪の毛がぐしゃぐしゃになるのが良い湯であるというものがある。これは、意外にも温泉の濃さ(成分総量)でないのが面白いところで、150mg/kg位のごく薄い成分でもぐちゃぐちゃになるのである。当然、ここの韮崎旭温泉も10分位の入浴で髪の毛の先から雫が落ちる。温泉分析表でも、重曹成分と塩化物成分とそしてボウショウ成分が見事にミックスされそれぞれの温泉成分の良いところだけの浴感が味わえる。硫酸塩泉マニアの私は、微量の硫酸塩成分がここの温泉の隠し味となっていると考えてやまない。

 ここのお湯は、何処かに似ている、そう青森の新屋温泉なのである、こちらは硫黄成分やアブラ臭などが含まれているが、新屋に入ったときも韮崎旭に似ていると思った。調べてみても主成分はやはり似ている。良い湯と誰もが認めている温泉は、温泉成分に訳があるのだろう。激混みでなければ、ここの温泉は非常に快適な温泉である、全ての温泉ファンにささげたい湯である、問題なく名湯

 あさひ温泉 泉温40.5℃ PH7.73 ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉(H8.6.4)
Na=335.0 K=14.3 Mg=14.9 Ca=24.9 Sr=0.4 Ba=0.5 Al=0.8 Mn=0.1 Fe(2)=0.9 F=0.1 Cl=365.3 Br=1.1 I=0.6 SO4=100.6 HPO=0.2 HCO3=306.9 メタケイ=46.5 メタホウ=7.7 CO2=11.1 成分総量1233mg/kg

文/画 ガメラちゃん@takayama