
小田急線沿線で生まれ育ち、電車好きの子供だった私は、小田急線の駅名をぜんぶ覚えていた。「・・・ほんあつぎ、あいこういしだ、いせはら、つるまきおんせん、おおね、おおはたの・・・」このあたりはテンポがよくて、とくに”つるまきおんせん”という響きが妙に好きだった。温泉は山の中か海沿いにあるものと思いこんでいたので、何でこんなところに温泉があるのか、子供ごころに不思議に思ったことを覚えている。
そんな馴染みぶかい?鶴巻温泉だが、ここについては、なぜか”大したことない”という妙な先入観があって、実際に入湯したのはつい最近である。
このときも、狙っていったのではなく、平塚太古の湯、大磯プリンスとまわり時間が余ったので、「鶴巻でも冷やかしていくか・・・」といったノリ。で、全然期待していなかった。
ここは旅館を日帰りに転換した施設で、なかなか落ち着いた佇まいをみせている。中庭に源泉?が流されているところがあって、舐めてみると弱塩味に強い苦味がある。かなり濃厚な土類食塩泉と思われた。
脱衣所の分析書をみると、やはり成分総計=8.281g/kgのCa・Na-塩化物泉でCa^2+を1960mgも含んでいる。
浴場棟はたぶん旅館時代のまま。適度に古びて脱衣所も内湯も風情がある。
露天は25人は優に行けそうな岩組鉄平石敷の大きなもので、まわりに茂るヤシ?の木がちょっとミスマッチ?
内湯・露天とも槽内吸湯があったが、帰りにフロントで訊くと、37℃の自噴自家源泉で相当な湧出量があるので、かけ流しにしているらしい。
無色でかすかに微濁したお湯は、強苦味弱塩味の個性的な味で苦味が舌に残るもの。味的には、山梨の十谷温泉「源氏荘」に似ているかと思う。石膏臭を強めたような甘い温泉臭とともに、キシキシとヌルすべが複雑に入りまじる湯ざわりと、肌に食い入るような力強い浴感があってよくあたたまる。入り応えのあるいいお湯だ。
丹沢山麓のお湯というと薄めで素直なヌルすべ湯のイメージがあるが、意表をついて濃厚で個性的ないいお湯に正直、”目からウロコ”状態。温泉地は”先入観”では判断できないということを思い知らされた一湯となった。
Ca・Na-塩化物泉 37.1℃、pH=9.2、湧出量不明、成分総計=8.281g/kg、Na^+=1050mg/kg、Ca^2+=1960、Fe^2+=0.09、Cl^-=5050、SO_4^2-=584.8、HCO_3^-=18.8 <H15.3.25分析>
文・画像 別働隊@うつぼ
そんな馴染みぶかい?鶴巻温泉だが、ここについては、なぜか”大したことない”という妙な先入観があって、実際に入湯したのはつい最近である。
このときも、狙っていったのではなく、平塚太古の湯、大磯プリンスとまわり時間が余ったので、「鶴巻でも冷やかしていくか・・・」といったノリ。で、全然期待していなかった。
ここは旅館を日帰りに転換した施設で、なかなか落ち着いた佇まいをみせている。中庭に源泉?が流されているところがあって、舐めてみると弱塩味に強い苦味がある。かなり濃厚な土類食塩泉と思われた。
脱衣所の分析書をみると、やはり成分総計=8.281g/kgのCa・Na-塩化物泉でCa^2+を1960mgも含んでいる。
浴場棟はたぶん旅館時代のまま。適度に古びて脱衣所も内湯も風情がある。
露天は25人は優に行けそうな岩組鉄平石敷の大きなもので、まわりに茂るヤシ?の木がちょっとミスマッチ?
内湯・露天とも槽内吸湯があったが、帰りにフロントで訊くと、37℃の自噴自家源泉で相当な湧出量があるので、かけ流しにしているらしい。
無色でかすかに微濁したお湯は、強苦味弱塩味の個性的な味で苦味が舌に残るもの。味的には、山梨の十谷温泉「源氏荘」に似ているかと思う。石膏臭を強めたような甘い温泉臭とともに、キシキシとヌルすべが複雑に入りまじる湯ざわりと、肌に食い入るような力強い浴感があってよくあたたまる。入り応えのあるいいお湯だ。
丹沢山麓のお湯というと薄めで素直なヌルすべ湯のイメージがあるが、意表をついて濃厚で個性的ないいお湯に正直、”目からウロコ”状態。温泉地は”先入観”では判断できないということを思い知らされた一湯となった。
Ca・Na-塩化物泉 37.1℃、pH=9.2、湧出量不明、成分総計=8.281g/kg、Na^+=1050mg/kg、Ca^2+=1960、Fe^2+=0.09、Cl^-=5050、SO_4^2-=584.8、HCO_3^-=18.8 <H15.3.25分析>
文・画像 別働隊@うつぼ
○○ねさん情報によると、あのジャングルのような露天で蛇が出たそうな…。侮りがたし。