社会を見て、聞いて、感じる。

人生そのものがフィールドワーク。

3月27日(土)

2010年03月28日 03時04分27秒 | 2010年

  6時起床。朝風呂に入ろうと思って部屋を出たら、はす向かいの部屋の前に若い女性が立っている。ちなみに、昨日とは違う人だ。「また呼んだの?」「ってゆうか、こんな朝から?」と心の中でツッコミを入れつつ、温泉へ。その後、軽い朝食と身支度を済ませ、7時前にホテルを出る。地下鉄と阪急宝塚線を乗り継いで、中山へ。阪急宝塚線は、私が3歳の頃まで住んでいた山本というところを通る。私自身に当時の記憶はないのだが(三つ子の魂何処へ)、両親の昔話によく出てくる駅名(山本駅はもちろん、雲雀ヶ丘花屋敷駅、川西能勢口駅など)を通った時は、何となく感慨深かった。


阪急宝塚線 急行宝塚行き
おそらく、小さい頃はよく乗ったのだろう。

  中山駅から歩いてすぐのところに、中山寺(西国第24番札所)がある。ここも、幼い私と両親がよく散歩に来た場所らしい。また、私を妊娠中の母がつけていた妊婦帯も、ここで買ったものだったらしい。そういう意味では、ここが私の初巡礼の場所ということになる。しかし、そういう贔屓目を抜きにしても、中山寺は素晴らしいお寺である。敷地は広大だし、山の斜面に建っているので周囲の眺めも良い。本堂をはじめとして見所も多く、何となく坂東第24番の楽法寺(雨引観音)に雰囲気が似ている。


本堂


本堂の内側


上のほうに随分と凝った絵が描かれている。


五百羅漢堂
これだけの仏様に囲まれると、ちょっと緊張する。

  また、中山寺の納経所では面白いことが起きた。納経所へ向かう私の前にすっと入り込んだおじさんがいて(それはまだいい)、そのおじさんが納経帳やら掛け軸やら笈摺(おいずる)やらをそれぞれ複数持っていて(それは一向に構わない)、かなり時間が掛かった。こういう場合、そういう人は大抵後ろで待つ人に気を遣い、順番を譲ることが多い。私も何度か譲られたことがあるし、逆に急いでいる人に譲ったこともある。しかし、そのおじさんはそんなことをしないのはもちろん(それはまあいいけど)、支払いや片付けを急ぐ気配もなく、ダラダラしているのだ(おいおい)。そうなると、気の短い私はイライラしてくる。そして、文句のひとつでも言ってやろうと思ったその瞬間、急に強い風が吹いて私の納経帳がバラバラと下に落ちた。まるで、観音様から「まあそんなイライラせんとき」とたしなめられたかのようだ。単なる偶然といってしまえばそれまでなのだが、あまりにタイミングが良すぎて不思議な感覚だった。しかし、とにかく大人気ないことをせずに済んで良かったと思う。一気には無理だから、せめて巡礼中ぐらいは広い心を持てるようにしよう。

  中山駅から再び阪急線に乗り、箕面へ。駅前からタクシーに乗り、勝尾寺(西国第22番)へ向かう。本来、タクシー利用は私の中で邪道な手段なのだが、ここはバスの本数が少ないし、今日は時間もなかったので仕方ない。勝尾寺も、中山寺同様とても広いお寺で、山の上にあるため空気も眺めも良い。境内の所々にいらっしゃるお寺の方も大変フレンドリーで、非常に心地良く参拝させて頂いた。今回は時間の関係で40分ほどの滞在だったが、本来であれば2時間ぐらいかけてゆっくり回ってみたいお寺である。


ここの名物はダルマらしい。


勝尾寺だけに、勝ちダルマ。


本堂


四国八十八箇所のお砂踏み
下のほうにある板の上に片足を乗せて拝むと、
そのお寺に参拝したのと同じ効果があるらしい。

  勝尾寺から再びタクシーに乗り、千里中央駅へ向かう。車内では、運転手さんからタクシー運転手の仕事についてのお話を伺った。中でも一番印象に残ったのは、お客さんからの呼び出しで迎えに行っても、もうお客さんがいなくなってしまっているということが、2日に1回ぐらいの頻度であるということだった。お寺からタクシー会社に電話をした際に「ちゃんと待ってて下さいね」とくどいほど言われたのには、そういう理由があったのか。他にも、乗客とのトラブルや酔っ払いへの対応法、タクシー強盗の話を伺い、改めて大変な仕事なんだなということを感じた。

  千里中央から北大阪急行(地下鉄御堂筋線直通)に乗って天王寺まで行き、近鉄線に乗り換えて古市へ。ここで大阪に住む母方の祖母と合流し、一緒に祖父や曾祖母のお墓参りへ向かう。祖母と会うのは年明け以来だったので、道中はとにかく話が弾んだ。霊園に到着後、まずはお墓を綺麗に掃除をしてから、新しい花をさし、線香に火をつけて手を合わせる。隣で手を合わせている祖母が般若心経を暗唱していて驚いた。確かに祖母はバスツアーなどを使って四国遍路を結願しているのだが、まさか覚えてしまっていたとは。一方、私は普通に近況報告と、今後の抱負を伝えた。


この霊園は高台にあるので、とても景色が良い。

  その後、祖母と一緒に阿倍野へ戻り、近鉄百貨店の9階にあるお好み焼き屋「ゆかり」で遅めの昼食をとる。このお店に来るのは2人とも初めてだったのだが、なかなかおいしかった。そして、今回は何より祖母とゆっくり話が出来たことが嬉しかった。

  食事を終え、天王寺の改札で祖母と別れて新大阪へ。お土産にとん蝶と赤福を購入し、16:00発ののぞみ36号で帰路につく。途中、新横浜駅で人身事故が発生したものの、思ったよりも影響は少なく、10分ちょっと遅れただけだった。東京駅で京浜東北線に乗り換え、20時半前に帰宅。


さっそく、自分でもとん蝶を食べてみた。やはりおいしい。

  日付が変わる頃から、友人2人と一緒に銭湯へ。そのうち1人とは今年初めて会ったので、久しぶりにいろいろな話が出来て良かった。その後ファミレスにも寄り、帰宅したのは3時前。さすがに、ちょっと眠い。

 


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