C型肝炎は初期にはこれといった症状はありません。会社検診や市町村健診の検査項目にも含まれていません。ですから、C型肝炎に罹患していてもチェックされず放置されているケースが多々あるようです。過去に輸血歴のある方や手術したことのある方、また家族に肝臓の悪い人がいる方は自分もC型肝炎かもしれないと思って、一度近医にてC型肝炎の抗体検査を受けてください。なぜなら、C型肝炎は怖い病気で20-30年後にはほとんどの患者さんが肝硬変から肝臓癌に確実に移行するからです。C型肝炎から肝臓癌になる危険率は1000倍であり、恐るべき値を示しています。ちなみに、B型肝炎では380倍と計算されています。”そんなに危険な病気なら今自覚症状も無いし、放置しよう”と考える人もいると思いますが、それは正しい選択ではありません。なぜなら、C型肝炎ウイルスを駆除する有効な治療があるからです。この治療は世界規模で研究され、漸く日常診療でも使用可能になりました。この治療により、ウイルス消失率が70-80%期待されます。これは従来のC型肝炎の治療成績では考えられないほど優れた成績であります。ですから是非C型肝炎の抗体検査を受けてください。
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