ドクトール隆の日常日記(秋田県大館市 伊藤内科医院)

日常診療とプライベイトに思う・・・

印刷業と胆管癌の因果関係!?

2012年07月11日 08時25分21秒 | 診療&トピツクス

 最近話題になっている大阪の印刷会社従業員に胆管癌が多発して、

かつ死亡例まで出ている事例について、厚生省では本腰をいれて調査

究明する方針を示している。この大阪では1年以上働いた従業員33人

中5人に胆管癌が発生したらしい。そのオッズ比は通常の600倍に当た

る高値で、何かしらその職場環境に深い因果関係がありそうである。

作業に使用する洗浄液の成分で1,2ジクロロメタンやジクロロプロパン

が発がん性(group3)があるとされているが、人ではその作用機序がは

っきりしないが発がん性がありそうとされている。ちなみに胆管癌の3年生

存率は手術済み群で37%、非手術群では3%と極めて予後が悪い疾患で

あると言える。したがって、早急にその原因究明がなされることを期待する

と伴に、その職場環境の改善や洗浄液の変更を検討すべきでありましょう。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ホールインワンコンペ開催! | トップ | 明日から3連休は仙台へ! »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

診療&トピツクス」カテゴリの最新記事