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人工知能が、新型コロナウイルスの有望な“治療薬”を見つけ出す

2021年07月17日 05時00分19秒 | 医学と生物学の研究のこと

人工知能が、新型コロナウイルスの有望な“治療薬”を見つけ出す


1月下旬のある日の午後、英国人薬学者のピーター・リチャードソンは自宅の仕事部屋から飛び出してくるなり、妻にこう言った。

新型コロナウイルスのワクチンは、いつできる? 基礎から最新事例まで「知っておくべきこと」

「やったぞ!」

何のことやらわからず紅茶の入ったカップを差し出す妻に、彼は次のように説明した。中国で流行中の新型ウイルスに感染した人たちを救うかもしれない薬剤を特定できたというのだ。

リチャードソンが勢い込んだのも無理はない。自身の勤める創薬スタートアップのBenevolentAIが開発した人工知能(AI)ソフトウェアのおかげで、ある発見をしたのだ。

彼はロンドンにあるBenevolentAIの薬学部門でヴァイスプレジデントを務めている。同社は製薬業界に蓄積されているデータと、さまざまな科学研究論文から丹念に集めた貴重な情報を組み合わせ、ステロイドに関する一種の検索エンジンをつくり上げた。

このソフトウェアを使ってリチャードソンが特定した関節リウマチ薬は、ある未知のウイルスが引き起こす重篤な症状を緩和する可能性を秘めていた。その疾患は現在、新型コロナウイルス感染症「COVID-19」の名で呼ばれている。 大手製薬会社が注目
 
それから数週間のうちにウイルスの感染は急拡大し、リチャードソンの着想も急速に発展していった。2月には、彼をはじめとするBenevolentAIのチームがふたつの研究論文を発表し、裏付けとなる根拠を示しながら独自の仮説を展開している。

これに注目したのが、世界的な製薬会社のイーライリリー・アンド・カンパニーだった。同社は関節炎治療薬の「バリシチニブ」を「オルミエント」の製品名で販売している。

イーライリリーは4月中旬、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)と共同で、入院中のCOVID-19患者を対象とする大規模な臨床試験を実施中だと発表した。イーライリリーの生体臨床医学部門を率いるパトリック・ジョンソンによると、彼らにはこれまでバリシチニブを感染症の治療薬として扱う発想はなかったという。「COVID-19は多くの点で、わたしたちの仕事の進め方を変えることになるでしょう」と、彼は言う。

 臨床試験は4月中に米国で始まり、結果は早ければ6月下旬にも明らかになる見込みだ。ジョンソンによると、こうした臨床試験の立案や準備、そして開始までには通常なら何年もかかるという。

コンピューターとAIが秘めた可能性
 
着想から臨床試験の実施にいたるまでの進展の早さを見れば、研究者や製薬企業がいかに広範な可能性を探りながら、新型コロナウイルスの感染爆発を食い止めるべく奮闘しているのかわかる。「バリシチニブが効くという保証はありません。しかし、治療薬を求める大勢の人のニーズが満たされずにいることは確かです」とジョンソンは言う。「この患者たちをどう治療すればいいのか、誰にもわからないのです」

一連の流れを考えると、コンピューター技術とAIの活用によって、この取り組みを支援できるのではないかという期待が浮かび上がってくる。1950年代以降、安全基準が引き上げられたこともあり、新薬の開発にかかる時間とコストは急増している。そうしたことから一部の投資家や製薬会社は、コンピューターとアルゴリズムを駆使することで、開発サイクルを短縮できるケースがあるはずだと考えるようになった。

イーライリリーと医薬品大手のファイザーは、ともにシリコンヴァレーを拠点とするAtomwiseと提携している。Atomwiseは機械学習技術を応用し、特定の生体分子を狙い撃ちする新成分の発見に取り組むスタートアップだ。同社は2019年、スタンフォード大学の研究チームと協力し、パーキンソン病患者の細胞内に蓄積することがわかった酵素を集中的に攻撃する方法を考案した。

 類似の技術を有するBenevolentAIも、“ビッグ・ファーマ”と呼ばれる巨大製薬会社と提携関係を結び、ノバルティスの抗がん剤やアストラゼネカの腎臓病治療薬の開発に協力している。
 浮上した有望なターゲット
 
新型コロナウイルスとの闘いを決意したとき、リチャードソンらBenevolentAIの社員たちが期待したのは、この病気の治療に転用できそうな既存の医薬品を見つけることだった。そうすれば、安全性と薬事規制のハードルが低くなるからだ。

ところが、彼らは“敵”についてよく知らなかった。まったく新しいウイルスだったことから、全貌をつかむことができなかったのだ。状況はいまも多くの点で変わっていない。

BenevolentAIのシステム構築のためにリチャードソンが最初に試みたのは、新型コロナウイルスと共通点をもち、新型コロナウイルスよりもよく知られているSARS(重症急性呼吸器症候群)などの感染症がヒトの細胞に侵入するメカニズムを妨害する方法を探すことだった。

BenevolentAIのソフトウェアを使えば、さまざまなデータベースや科学論文のなかでテキストを処理している機械学習アルゴリズムを基に、各種の病気、症状、生物学的プロセスが互いに作用し合う関係性を視覚化できる。このソフトウェアを使ってリチャードソンが視覚化したタンパク質や遺伝子のカラフルな相関図からは、有望なターゲットがいくつか見つかった。

「図表の下のほうにある淡いブルーの部分が目に飛び込んできました」と、リチャードソンは言う。それは細胞の働きを統制する遺伝子の塊だった。新型コロナウイルスはこれらの遺伝子を利用して細胞に侵入し、感染を広めるのだ。この遺伝子を狙った投薬治療で細胞の働きを止めることができれば、ウイルスの増殖を抑えられるかもしれない。

リチャードソンが「やったぞ!」と叫んだのは、その薬をついに見つけたからだった。塊のなかでも特に重要な役割を果たす2種類の遺伝子に集中的に働きかけ、しかも少量の投与で効果のある認可済みの薬剤を彼は探し続けていたのだ。「その薬の名は相関図のいちばん上に浮かぶように表示されていました」とリチャードソンは言う。それがバリシチニブだった。

以下はリンクで>



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安倍首相私邸に侵入し「人生をリセット」しようとした26歳女…ガソリン携行缶、ナタ、催涙スプレーを所持>こんなことも>

2021年07月17日 04時00分03秒 | 事件と事故
安倍首相私邸に侵入し「人生をリセット」しようとした26歳女…ガソリン携行缶、ナタ、催涙スプレーを所持

などを持っていたということです。

捜査関係者によりますと、4日午後11時頃、東京・渋谷区にある安倍首相の私邸マンションの敷地内に、26歳の女が侵入し、邸宅侵入の疑いで警戒に当たっていた警察官に現行犯逮捕されました。女は、ガソリンの携行缶とナタ、催涙スプレーを持っていたということです。女が侵入した当時、安倍首相は私邸にいましたが、けがはありませんでした。

女は、「親子関係で悩んでいた。逮捕されれば人生がリセットされると思った」という趣旨の供述をしているということですが、警視庁は、動機や経緯について、詳しく調べています。

2020年4月5日 15:27

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国内初の「大学債」 東大が200億円調達目指す

2021年07月17日 03時00分07秒 | 教育のこと
東京大学が国内で初めてとなる債権「大学債」を発行します。来月にも発行し、200億円の調達を目指します。

  東京大学・坂田一郎副学長:「リモートで授業や研究活動できる環境、先端的な研究設備や施設、そういったものに大きな投資も必要」

  東京大学の「大学債」は毎年、利息の支払いをしながら40年間で返済する条件で投資家から200億円を調達することを目指し、来月にも発行します。さらに今後10年で1000億円を調達したい考えです。国からの交付金が減るなか、自由な研究資金を確保します。国の規制緩和もあり、国立大学による債券の発行が今後、広がる可能性があります。



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フグ食べ男性死亡>体内から猛毒

2021年07月17日 02時30分54秒 | 事件と事故
フグ食べ男性死亡 徳島保健所管内 自宅で調理、体内から猛毒

徳島県は2日、自ら調理したフグを食べた徳島保健所管内の80代男性が食中毒で死亡したと発表した。県内でフグによる食中毒が確認されたのは2015年以来。 

徳島県阿南高専生32人が食中毒 学生主催バーベキューで  

県によると、男性は1人暮らしで、自宅で亡くなっているのを家族が見つけた。医師が死因を特定する検案を実施したところ、男性の体内から猛毒「テトロドトキシン」が検出されたため徳島保健所に届け出た。  


フグの種類や食べた部位は不明。テトロドトキシンを摂取すると20分~3時間で全身がまひし、呼吸が停止して死に至るという。 

 県安全衛生課によると、フグによる食中毒は10年以降では5件目。死亡例は1994年以来となる。同課は「フグを素人が調理するのは大変危険。条例で禁じられており、絶対にやめてほしい」と呼び掛けている。


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今は昔のはなし>小泉進次郎「全党員投票でなれば誰が総裁になってもきついスタート」「河野氏出たら応援する

2021年07月17日 01時00分04秒 | 政治のこと
安倍首相の突然の退陣表明で、自民党は次の総裁を9月15日までに選出する方向で調整に入ったと報じられている。 

【全画像をみる】【独占】小泉進次郎「全党員投票でなれば誰が総裁になってもきついスタート」「河野氏出たら応援する」 

本来、自民党総裁は全党員投票と国会議員の投票を経て決まるが、今回は“緊急時”を理由に、国会議員らによる両院議員総会で決めようとする流れができつつある。 一方、若手議員らを中心に、本来の手続きである全党員投票をするべきだと主張する声も根強い。その中心である小泉進次郎環境相にZoomで取材した。


 ── 安倍首相の後任総裁を選ぶ総裁選を、自民党の党員投票を経ず両院議員総会で行うことが決定したかのような報道もあります。それに対し、小泉さんは「全党員投票をするべきだ」と主張されています。 当たり前のことを言っただけです。

誰が次の総裁に選ばれたとしても、全ての自民党員が投票した結果だということが、新しい総裁にとっての力になります。 だから、党員投票は「省略」するべきではない。 これは民主主義の基本です。 党員の中にもさまざまな意見があり、中には自民党は変わらなくては、という前向きな意見の人もいます。そういう人たちは今回投票の機会を与えられなければ離れていくでしょう。 緊急時だからこそ、党員全員が参加し、みんなの意見を聞いたという手続きが大切です。

 ── 全党員投票をやるべきという人は党内でどのぐらいいるのでしょうか。 そう言った声は徐々に広がってきています(取材は8月29日)。私が所属する自民党神奈川県連は党員投票を求める動きをしており、他の都道府県連でも同じような動きが出ています。自民党の国会議員だけでなく、地方議員、地方組織、党員にも声は広がっています。
「違う論理」で動く人たち


── 自民党党則6条によると、「緊急を要するときに両院議員総会で後任総裁を選任できる」と。この緊急という解釈の問題になると思いますが。

 28日の会見でも総理は、「私の体調は大丈夫だから、政策論争してもらいたい」とおっしゃっていました。前回辞任された時は、総理の体調は今回以上に切迫していたと思います。 しかし今回は、次の総裁が選ばれるまでは自分は職責を全うする、そこは前回とは違う、と。しっかり政策論争をやった上で次の人が選ばれるために、このタイミングで辞意を表明されたのだと思います。 一方で「こういう緊急事態だから早く終わらせるべきだ」という人たちは、その総理の言葉とは「違う論理」で動いています。


 ──違う論理とは? どういうやり方であれば総裁選で自分たちに有利なのか、という理屈で動くということ。つまり自分たちが勝たせたい人が勝ちやすいのはどういう方法か、勝たせたくない人にプラスにならないやり方は何かということで、その議論に党員の投票権の行使をどう考えるかなどがなく、党員不在の議論になっています。 

「両院議員総会で」と主張する人たちは、「コロナ感染下の緊急時だから」という理由を述べますが、緊急事態宣言下でも静岡では衆院補選が行われ、

感染が再び拡大する中で東京では都知事選も行われました。

今も日本の全国各地で選挙は行われています。 党員投票は郵便投票で、密になる心配もない。なのになぜ全党員投票を避けようとするのか、むしろその人たちに聞いて欲しい。



自民党を離れる人も出てくる


── 党員投票をすれば、党員に人気のある石破さんに有利になる、だからかつて総裁選で石破さんを支持した小泉さんは全党員投票を主張しているのでは、という指摘については? その認識はまったくの誤解です。


石破さんだろうと、他の人だろうと、一部の人が選んだ、自分たちが投票していない、と思われる中で、一国の総理として仕事を始めるのはきついと思います。 党員投票にすれば、仮に自分の意中の人が総裁にならなかったとしても、選ぶ過程に自分が参加した、多くの党員が選んだ人はこの人なんだと納得してもらえます。 選ばれた側も全党員の投票の結果選ばれたということが、職責を全うする上で最大の力になる。そもそも選挙で選ばれている衆院・参院議員はそのことを一番わかっているはずです。 


── 両院議員総会だけで決めた場合、どんなしこりが残ると思いますか。 誰が当選しても、全党員が総裁選に参加しなかったことに負い目を感じることになるでしょう。また、私に限らず開かれた総裁選を主張していた人たちは声を上げるでしょうし、参加する機会を与えられなかった党員の中には自民党を離れる人もいるでしょう。 

総裁選は自民党の党員投票ですが、党員に限らず全ての国民が注視しています。総裁が選ばれるプロセスを広く共有することは、政治への信頼を高めることにもなります。 さらに言えば、今後世界は米中対立も含めて、民主主義国家と国家統制の強い国の対立が強まる中で、日本が史上最長政権の後のリーダーをどう選ぶのか、開かれた民主的なプロセスで選ぶかどうか、世界中から見られています。 我々が拠って立つところは、民主主義であり、自由であり、多様性なんだということを身をもって示すためにも非常に大切な機会だと思います。 



── 長期政権が続く中で、党内にも多様な意見をすくい上げる機会がなくなったという不満の声がありました。 安倍政権が長期政権を築き、運営したことには評価の声も大きい。 その一方で党内のさまざまな声を反映させる仕組みや運営は必要だと思います。さらに全国の党員の方からの批判の声も、それぞれの議員には届いています。議員たちはそういう声もわかっている。ここで党員の声を聞かないという選択をした場合、その後どんなことが起きるか。私は党員の声に接している人ほど、そういう危機感を持っていると思います。


 ── 最後に。小泉さんご自身は今回の総裁選に出馬を考えていらっしゃいますか。 総裁選は1人だけの気持ちでは出られません。仲間が支えてくれなければスタート地点にすら立てません。その中で自分がどう判断するか。 今回もし河野さんが出れば応援します。河野さんとは環境省と防衛省の縦割りに縛られない連携を進めてきた中で、国会改革、規制改革、エネルギー改革など、令和の時代に自民党が本気で取り組むべき課題を前に進められると思いました。 自民党が新しく変わる姿を国民の皆さんに見せたい。そのためにはリーダーの選ぶ機会を全ての党員に与え、自民党の多様性を示す候補による政策論争が繰り広げられる総裁選を実現したいと思っています。   



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