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「高学歴と低学歴の差が最も出るのはどこか」。学歴を社会から切り離すことのできない本質的な理由
5/1(木) 8:02配信
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ダイヤモンド・オンライン
Photo: Adobe Stock
「大学受験」は10代における最大のイベントです。残念な側面でもありますが、いい大学にいけば、なりたい職業になれる確率は上がり、将来の選択肢は増えるのが現在の日本です。それほどまでに大学受験の持つインパクトは大きくなっています。そんな難しい時代でも「自分らしい大学進学」をするために書籍:『17歳のときに知りたかった受験のこと、人生のこと。』が発売されました。本書は、きれいごとを抜きにして、「大学受験とはどういうものなのか」「人生とはどういうものなのか」を考えることができる受験の決定版です。本記事では発刊を記念して著者である、びーやま氏への特別インタビューをお届けします。
● 高学歴と低学歴の差はどこにある?
――大学受験を語るうえで切っても切れないテーマが「学歴」だと思います。特に「高学歴・低学歴」については、是非を含めて多くの人の関心事項です。びーやまさんはこの「高学歴」と「低学歴」の差はどこに出ると思いますか?
びーやま:今どきの言葉で表現すると「言語化」のところで大きな差が出るように感じます。
高学歴の人は物事を論理的に考えて、自分の言葉で説明できる印象が強いですが、低学歴の人は論理が破綻していたり、そもそも考えることを放棄していることが多いように思います。
――言語化力ですか。興味深いですね。具体的にどういうことか詳しくお聞かせください。
びーやま:僕らはよく大学生にインタビューする企画を行うのですが、高学歴の学生に「どうしてその大学を選んだのか?」という質問をすると、だいたい次のような答えが返ってきます。
「将来、弁護士になりたくて法学部一本で考えていたんですが、立地と偏差値的にバランスがいいのが今通っている大学だったので決めました。もう1つ上のレベルの大学にも興味はあって、推薦もあったんですけど、学部が法学部ではなかったので一般受験で今のところにしました」
この答えからは、大学に入った動機も経緯も論理的に話してくれるため一度の説明で多くのことがわかります。
対して、低学歴の学生に同様のインタビューをすると、多いのは次のような答えです。
「うーん。まぁ別に大学とかは興味ないっちゃないんですけど、まわりがみんな大学に行く感じだったのと、親が大学は行けって言うんで来たかもしれないですね。学部はとりあえず推薦があったところでって感じですかね。別にやりたいこともないんで」
「大学に来た理由はまわりの影響」というのはなんとなく理解できるのですが、それ以外のことはわかりそうでわからない答えです。「まわりにどうして影響されたのか」「親御さんはどうしてそんなに大学に行ってほしいのか」「推薦さえあればほかの学部でもいいのか」など、背景にある考えが話していても見えてこないのです。
● 積極性が頭のよさにつながる
――たしかに、結構な差がありますね。お話聞いた感じだと高学歴の人のほうが積極的な印象も受けます。
びーやま:そうなんです。基本的に高学歴な人のほうが積極的な人は多いです。
積極的に動けるからこそ、受験や進路選択に対しても自分ごととして取り組めますし、深く考えることもできるのでしょう。そのため、結果についても先ほどのように細かく論理的に話せるんだと思います。
その意味では偏差値的には低くとも、そこがスポーツの名門校だったりすると体育会系の学生は積極的で頭がいいように思います。当たり前ですが、志望する動機も経緯も、これからやっていきたいこともすべて明確ですから、すらすらと言葉が出てくる印象です。
――ある程度は話せば、わかるものなんですね。
びーやま:そうですね。やはりどれだけ考えているかは言葉に表れると思います。また、今の大学受験はどの科目も論理的思考力が問われる傾向が強くなっていますから、いい大学を目指す人ほどそういった能力が自然と磨かれていく印象です。
――文系・理系の差などはありますか? 言語化だとなんとなく文系のほうがスラスラ言葉が出てくるようなイメージもありますが。
びーやま:言葉の量という意味ではたしかに文系のほうが印象が強いです。ですが、優秀な理系学生の言語化力はちょっと頭抜けているなと感じます。
彼らの場合は、むずかしい言葉は一切なく、発言量も短いのに、聞きたいことをスッキリとまとめて話してくれる印象です。よく、「頭のいい人はむずかしいことを簡単に説明するのが上手い」といいますが、まさしくそんなイメージです。ロジックのところについても言うべきところと、省いてもいいところの取捨選択も上手だと感じます。
――なるほど。要するに文理問わずの共通点なんですね。
びーやま:そうですね。しかもみんな言語化が上手なので、コミュニケーション力という意味でも高学歴の人は高いと思います。これは明るいか暗いかという性格の話ではなく、会話をしていてストレスになりづらいという意味です。
いずれにしてもこういった些細だけど大事なところに高学歴と低学歴の差は出ると思います。
今の受験生にも勉強の副次的な効果として、こういった能力を身につけていってほしいなと思います。
びーやま[著]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ(たまにポンコツ)で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。
高田ふーみん[協力]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退(現役合格)。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。