リストラされる“不要不急”な50代会社員の特徴5つ
テレワークでバレバレに…
何が不要不急か」問われた外出自粛期間。同時に在宅勤務やテレワークで浮き彫りになったのは、「不要不急な50代会社員」の存在だ。アフターコロナで加速する早期退職&リストラの嵐で、真っ先にターゲットになってしまう彼らの実像に迫った!
時代遅れな考えでリモート非対応だと一生ステイホームに
声が大きいだけの上司、必要以上に電話で聞いてくる上司、勤務時間が長いだけの上司etc. 緊急事態宣言の発令下における在宅勤務で浮き彫りになったのが“不要不急おじさん”の生態である。彼らをそうさせた原因は、「時代の波に乗れていないから」だと経済評論家の加谷珪一氏は話す。 「『俺は上司だから全人格的にとにかく偉い』ということを前提に命令するのは完全に時代遅れです。
今は若手もベテランも基本的な人間としては対等、だけど自分にはこの仕事の職務権限があるから指揮命令をしますよ、という時代なんです。立場や威厳でマウントを取るのではなく、『なぜこの仕事をあなたに任せるか』をしっかり説明できる能力も必要ですね」
もう一つ、不要不急おじさんに見られるのはオンライン業務への対応力の低さ。組織人事コンサルタントの曽和利光氏が解説する。 「不要不急の対象社員は、オンラインのコミュニケーションが取れない人。50代はそれがコロナ禍で顕著になりました。ツールを使えないのは論外ですが、オンラインのコミュニケーションでは、簡潔な言葉で自分の意見や物事を伝える言語能力も必要。対応できなければリストラ街道まっしぐらです」 自粛が明けても、もはやごまかしは利かない!?
コロナで露呈した「不要不急な50代」図鑑
このままでは即リストラ対象になる上司とは? 5つのタイプ別に分類してみた。
▼その場にいないと力が出ない!「ゼロディスタンスおじさん」
――いいから会って話そう。顔見て話さなきゃ伝わんねぇだろ?
その場にいないと力が出ない!「ゼロディスタンスおじさん」
威厳や権威、肩書や席順、声の大きさで部下を萎縮させ、無理やりついてこさせるタイプ。「顔を見て話すのが気持ちが一番伝わるから」と、何かと理由をつけて対面で打ち合わせしたがるのが特徴。リモートワークでは最大の武器である威圧感が伝わらないため、成果が出せないことがバレた。
自粛明けで出社するようになり、リモートでは感じられなかった手応えが復活してご満悦だが、部下や後輩からは相変わらず煙たがられていることに本人は気づいていない。
<被害者の声> 「ウチの上司もこのタイプ。とにかく偉そうな態度で大声を出せばいいと思っているのが手に負えないですね。子供を叱るんじゃあるまいし、もう少し声を抑えてほしいです。20代の若いコたちなんかは完全にびびっちゃってますよ」(32歳・住宅メーカー)
▼相手の時間に介入してくる「TELワークおじさん」
――今、いいかな? さっきメール送ったんだけど確認してくれた?
相手の時間に介入してくる「TELワークおじさん」
Slackやメールで済ませられる連絡でも必ず電話をかけてくるのが特徴。既読がつくのが遅かったり、しばらく返信が来ないと「あいつはサボっている」と決めつけるタチの悪さに加え、任せた業務の進捗を細かく把握したいという思いもあり、電話を必要以上に鳴らしまくってプレッシャーを与えてくる。
リモートワーク中は細かい進捗確認がさらに激化。在宅勤務で発生した「業務中はテレビ電話をつけっぱなしにしろ」という最新型のパワハラを行ったのもこのタイプ。
<被害者の声> 「ちょっとした連絡のために、電話で作業の手を止められるのが本当にウザいです。それに、在宅勤務中に子供をあやしたり、コーヒーを飲んだりしているときに電話がかかってくると、プライバシーを侵された気分になるんですよね」(27歳・電機メーカー)
▼周りに忖度させて責任を取らない「言語化自粛おじさん」
――ま、要するにアレがソレだから、もろもろいい感じにヨロシク
周りに忖度させて責任を取らない「言語化自粛おじさん」
自分の言語化能力のなさを棚に上げ、説明を放棄しているだけの「仕事は目で盗んで覚えろ」というタイプ。対面で自分の仕事を引き継ぐ際に当を得ない説明しかできなかったが、リモートワーク期間中には画面の向こうで「これぐらい言わなくてもわかるよね」と厄介度はさらに上昇した。
また、時代劇の悪役のように自分から詳しい説明をせず、「よきにはからえ」で相手にすべて任せてしまい、何かトラブルが起きても本人に責任を押しつけるのもこのタイプ。
<被害者の声> 「師匠と弟子じゃあるまいし、説明してくれないとわからないんですよ。かといってマニュアルを作るわけでもなく、『俺の時代はこうやって学んだ』の一点張り。昔に比べて仕事って複雑になってると思うんですけどねぇ……」(31歳・出版業)
▼勤務時間の長さが俺の価値「ステイカンパニーおじさん」
――家だとうるさくて仕事になんないから出社しちゃったよ
勤務時間の長さが俺の価値「ステイカンパニーおじさん」
「会社にいること」が仕事になっており、一見何もしていないように見えるのが特徴。同僚や部下からも「あの人、何の仕事してるんだっけ?」と、後ろ指をさされているので、在宅勤務で成果を上げられるわけもなく、無能さが浮き彫りに。 このようになってしまった原因は自身が持つスキルが時代に合わなくなり、できる仕事が減っていったため。しかし、決して本人に悪気はなく、仕事をしたくないわけでもないのが悩みのタネ。
▼部下の成果をしれっと横取り「手柄の経路不明おじさん」
――あの企画案、俺が出してみろって言ったんですよ
部下の成果をしれっと横取り「手柄の経路不明おじさん」
部下の手柄をあたかも自分の手柄のように偽装。しかし、リモートワーク期間中はごまかしが利かず、実は自分で仕事をしていなかったことがバレてしまった。 出社再開後は要注意人物として同僚や部下から思いっきり監視される羽目になり、これまでのように働かずに評価を得ることができなくなったのは言わずもがな。当然信頼を得られるはずがなく「成果を盗んでいたヤツ」と、まるで泥棒のような扱いを受けている。