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Philippine Nursing Licensure Exam Result (June & July 2012) フィリピン看護師国家試験の結果が…。

2012年08月25日 | フィリピン人看護師・ケアギヴァー

 フィリピンでは、一昨日の8月23日に、さる6月30日と7月1日両日に行われたフィリピン看護師国家試験・Philippine Nursing Licensure Exam.の結果が発表されました。↓

June & July 2012 Nursing Board Exam Result – PRC and NLE Results

 ここバギオ市のSAINT LOUIS UNIVERSITY(SLU)が合格率98.94%(受験者663人中656人合格)で、大学としてはフィリピンで6番目。ラ・トリニダードのBENGUET STATE UNIVERSITY(BSU)が、98.84%(受験者86人中85人合格)で8番目に入りました。

 個人では、バギオ市のUniversity of The Cordilleras(UC)のVanessa Joy P. Gasatさんが84.80%で、全受験者中5番目という好成績でした。
 
昨日の夕方のローカル・ニュースの中で、そのヴァネッサ・ジョイさんは、「医療が十分行き届いていないコーディリエラ地方の僻地で看護を提供するのが夢…。」と話していました。海外就労志向が強い看護課程修了生にしては、珍しいことで、頼もしく感じました。「海外に出稼ぎに行くことだけが、この国の看護師としての道ではない。」と…。

 さて、通常4年間という大学の「看護課程・Nursing course」を卒業するのも、フィリピンではその授業料の高さなどからなかなか大変なのですが、その後、この看護師国家試験に合格して「正看護師・Registered Nurse」になるのも年々難しくなっています。そして、正看護師になった後も、現在は看護職に就けない人が、フィリピンには30万人近くいると言われています。厳しいですね…。

 以下、2005年12月以降のフィリピン看護師国家試験の合格者数、受験者数、合格率です。↓
Dec. 2005 - 13,108 passed out of 24,287 examinees 53.97 % passing rate
Dec. 2006 - 19,712 passed out of 40,147 examinees 49.10 % passing rate
Jun. 2007  - 31,275 passed out of 64,909 examinees 48.18 % passing rate
Jun. 2008  - 27,765 passed out of 64,459 examinees 43.07 % passing rate
Dec. 2008 - 39,455 passed out of 88,649 examinees 44.50 % passing rate
Jun. 2009  - 32,187 passed out of 77,091 examinees 42.12 % passing rate
Dec. 2009 - 37,527 passed out of 94,462 examinees 39.72 % passing rate
Jul. 2010   - 37,679 passed out of 91,008 examinees 41.40 % passing rate
Dec. 2010 - 29,711 passed out of 84,287 examinees 35.25 % passing rate
Jul. 2011   - 37,513 passed out of 78,135 examinees 48.01 % passing rate
Dec. 2011 - 22,760 passed out of 67,095 examinees 33.92 % passing rate
Jul. 2012   - 27,823 passed out of 60,895 examinees 45.69 % passing rate (今回)
(試験年月日 - 合格者数    - 受験者数       - 合格率) 

 現在、バギオ市で私のケアに関わってくれている3人はみんな正看護師…。これまでは、介護士養成課程(Caregiver course・通常6ヶ月間)を修了したケアギヴァーが一人はいて、あとはメディカルの課程でないハイ・スクール卒の人だったり、別の課程の人だったり…、ということが多かったのですが…。看護課程を修了した人でも、国家試験にパスしていない未資格の人はいました。それが、ここ2、3年のうちに、正看護師の応募者が増えてきました。
 
実際には、「看護・Nursing」と「介護・Caregiving」は同じメディカルのフィールドではありますが、仕事の内容はずい分違います。自分自身も、資格や経歴にあまりこだわらずに介護・ケアできる人を入れてきました。「正看護師」だから都合がよい…、ということではなく、今たまたま「正看護師が3人」という状態になった、ということでしょう。
 
そのうち、助っ人・Relieverとして少しの間関わってくれた正看護師の一人は、もうじきリビア・Libyaに渡り、公立病院で働く予定です。
 
日本人の感覚だと「エッ!リビア?」と驚きますが、そこは平気で「何か問題ある?」というところがフィリピン人の危うさでしょうか?つい先日も、首都トリポリで反政府勢力(カダフィー派?)による爆弾テロで死傷者が出たところです。以前よりはましでしょうが、政情はまだまだ不安定です。
 
でも、彼女が渡航・就労を依頼したマニラのマカティ市のエージェンシー・Agency(斡旋・仲介所)での手続きの内容を聞くと、確かに条件は悪くないようです。お給料こそ月815リビアン・ディナール(2万7千ペソ・約5万円余り)と高くはありませんが、彼女は5月にそのエージェンシーに申し込んだばかり…(早い)。そしてエージェンシーに支払う諸経費も(リビアでの)1ヶ月分の給料だけ、ということです。その病院では、何人ものフィリピン人看護師が働いている、ということで彼女はそれほど心配していないようです。
 
そういえば、極めて異常な内線が続くあのシリア・Syriaでも、まだ約9千人のフィリピン人就労者がいるそうです。
「リビア…hmmm…Take care!」 

(参考)
Philippine nursing board exam 2012 on June 30 & July 1 フィリピン看護師国家試験
(2012-07-01| フィリピン人看護師・ケアギヴァー)
 

フィリピンの看護師事情。「正看護師」(Registered Nurse・RN)が…。
(2011-03-02| フィリピン人看護師・ケアギヴァー)