散日拾遺

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あらためて『論語と算盤』のススメ

2019-04-10 08:07:28 | 日記

2019年4月10日(水)

 「5年後に紙幣刷新」の大見出し、渋沢栄一・津田梅子・北里柴三郎のラインアップはよく考えられていると思ったが、渋沢翁については韓国メディアの反発がネット上に伝えられたりしている(下記)。伊藤博文が長らく千円札に使われていた時代にも、彼の国では悪評嘖々だった。この種のことについて先方に少々心得違いがあると思うが、今はそこには立ちいらない。

 https://www.msn.com/ja-jp/news/world/韓国メディア、渋沢栄一を「収奪の象徴」と批判/ar-BBVLBw1?ocid=spartandhp

 昨夏の終わりにK君に連れられていった、神田小川町の天ぷら屋さんで渋沢栄一の揮毫に出会い、「不平等即平等」の語義やら翁の著書『論語と算盤』やらについてひとしきり論じた。その御仁が紙幣の顔に選ばれてちょっと自慢である。

 昨日のTVニュースなどは、現存の巨大企業のどれほど多くの創立に関わったかを言い立て(NHIKが珍しく企業の実名を列挙していたが、同社(?)のスタンスと矛盾しないんでしょうかね?)、「日本の資本主義の父」扱いしていた。これでは大事なポイントを見落とすし、神経質な隣国からの批判も出やすいことだろう。

 上述の著書や「士魂商才」といった言葉を拾いながら、丁寧にこの人物の足跡をたどってみたい。官が本来為すべきことを、良くも悪くも民が担ってこの国を造ってきた、その形を象徴する存在ではないかと愚考する。

 請、下記御笑覧。

 『不平等即平等』(2018年9月9日)https://blog.goo.ne.jp/ishimarium/e/5779754ed1735004fe7e2f75db0dd94b

 『西郷どん二題』(2018年7月16日)https://blog.goo.ne.jp/ishimarium/e/e9d4ddb1c7918b150aab8cac5098c5db

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