きっかけはある日YouTubeで見たこの動画でした。
山陰本線を爆走するキハ52形の走行音がとても良かったのですが、その音を聞いているうちに
「そういえば去年いすみ鉄道にキハ52を見に行ってからしばらく経ったなあ」
とふと思いました。
・・・というわけで、思い立ったが吉日、文化の日の休みを利用していすみ鉄道のキハ52 125に乗ってきました。
南武線矢向駅4時39分発の始発列車に乗り、約3時間で外房線大原駅に到着。そこからいすみ鉄道に乗り換えて大多喜駅へ。
駅に隣接の車庫には出発前のキハ52 125の姿がありました。
エンジンはアイドリング状態で、DMH17Hのカラカラカラ・・・という音が辺りに響きます。
いすみ鉄道の尽力により復活したキハ52、またこの音が聞けるとは嬉しい限りです。
大多喜からは1時間の待ちを挟んで上総中野行きの臨時普通列車に乗車。エンジン直上の席に座りましたが、2台のエンジンをふかして加速していくその音・振動に、朝の眠気も吹き飛びテンションが上がってきます(笑)
キハ52の車内はワンマン関係機器やクーラー、掲示物などJR西日本時代からそのままになっている部分が多いものの、青いモケットに交換された座席や窓下 テーブルのセンヌキ、古い吊り広告(社長さんのコレクションなのだそうで)といった国鉄時代をほうふつとさせてくれる演出も施されていました。
大多喜からはおよそ20分ほどで上総中野に到着。
上総中野駅ホームにはキハ52を模した自販機が。以前はいすみ200'形塗装だったような気がしますが、キハ52復活に合わせて塗装変更?
上総中野からはすぐに折り返しの大多喜まで普通列車の臨時急行1号大原行きに乗車しました。
300円の硬券急行券は大多喜駅であらかじめ買っておきましたが、車内でも補充券タイプの券を購入できました。いすみ鉄道の切符ではありますが、フォーマットや地紋は国鉄時代のデザインを踏襲した凝ったもの。
以降は大原~大多喜間をキハ52の臨時急行2・3号で往復。この日はあいにくの曇り空でしたが、その分人出が少なかったためか程よく空いた車内でキハ52の旅を楽しむことができました。なお急行運転時には出入りドア脇にはきちんと「急行」「そと房」のサボが差し込まれており、ヘッドマーク掲出のない日はささやかながらこの列車が優等列車であることを主張しています(この日はヘッドマークなしでした。)。
各列車とも途中国吉駅では10分間ほどの停車があり、
このように咲き乱れるコスモスとキハ52の共演が見られました。
稲刈りにはもう遅く、房総半島の紅葉シーズンにはまだ早い中途半端な時期ですが、こうして秋らしい風景を見られて良かったと思います。
さてこのキハ52は急行列車として運転されているものの、安全上の都合によりすべての駅に停車していきますが、むしろキハ52としてはその方が個人的にはらしいと思います。その分エンジンの加速音も楽しむことができるし、遜色急行よりは小さな駅にもこまめに止まっていく普通列車のイメージのほうが似合うと思うので・・・(キハ52を使用した急行「いなわしろ」などありますが)。
何よりもこうして貴重な車両に乗車できるというだけでもう大満足でした。
さてそのほか余談など。
千葉と言えばやはりこれ・・・、ということで(?)前と同じようにMAXコーヒーとキハ52のツーショット。この時はちょうどいすみ200'も現れてスリーショットになりました。
最近はなんとなく以前よりも売っている場面を見掛けることが少なくなったような気がします(千葉県以外では)。全国展開開始からはや数年、やはりこのコーヒーはクセが強すぎるのか。
でもなぜかたまに飲みたくなるんですよね。たまにですが。
出庫、入換中のキハ52。これからホームに向かって走り出してくるところです。
エンジン音の響きとともにブオーッと排煙を噴き出して走り出す姿はとてもかっこいいです。
躍動感あふれる様子といえばちょっと大げさかもしれませんが、気動車もしくはディーゼル機関車ならではの魅力かと思います。
微妙にピントが合ってないですね(汗)
というわけでこの日はいすみ鉄道で奇跡的に再起したキハ52 125の乗り具合を堪能してきました。特に大糸線時代は最後まで残っていた3両のうちこの125だけ乗車できていなかったので、そのときの落ち穂拾い的な意味合いもありました。
また機会があれば折を見てぜひ乗りに行きたいです。始発で出るための早起きさえできれば(笑)
その古さゆえ、時折故障や不具合が起こることもあるそうですが、出来る限り末永く房総の里山風景の中を走り続けてほしいですね。
余談ですが、今度TOMIXからこのキハ52 125が製品化されるのに続いて、鉄道コレクションからもレールバスのいすみ200'形も製品化されるとのことで、既に発売された鉄コレの小湊鐡道キハ200形と合わせると上総中野の風景の再現などなかなか楽しめそうですね。
この製品化には結構飛びつく人が多そうな気がするのですが、果たしてどうなることやら。
実は冒頭の動画の山陰のキハ52 128も前々から気になる存在だったりするのですが・・・。