いなば路快速の日記帳

鉄道ファンの管理人が日々の出来事・雑感などを綴っていきます。

1/29 北関東に50系客車を訪ねて(その4)

2011年02月05日 | ぐだぐだ旅行記
北関東に50系客車を訪ねて(その3)からの続きです。

真岡駅の入換が終わり、SL列車は今度は回送列車として下館に向けて発車していきますが、その時刻まではもう少し余裕があるので、真岡駅周辺にある保存車両をちょっと見てみることにしました。


まずは真岡駅本屋側にある側線(元貨物ホーム?)に置かれているキハ20形。
車体はベコベコでところどころ錆びて穴が開いている部分もありますが、塗装は最近施されたものなのか雨だれの跡はあまりなく比較的きれいな状態です。
塗色は朱色一色塗りで首都圏色のイメージだと思うのですが、その割にはどうも赤味が強いような…。どちらかというと朱色5号というよりも朱色4号(朱とクリームの気動車ツートンカラーの朱色)の一色塗りに見えます。塗料が余っていたのでしょうか?
現在車内は倉庫として利用されていますが、たまたま開いていたドアから中を見たところ、座席などが一部残されているようでした。
車番などの表記は塗りつぶされたのか一切見当たりませんが、後で調べてみたところ、この車両はキハ20 247であるようです。よく見ると2灯シールドビームが電車用の楕円リング付きのものになっていたり、列車無線アンテナが取り付けられたりしていますね。運転席窓にはデフロスタの姿も見えます。
なおこのキハ20の後ろにはカバーが掛けられたDE10と思しきセミセンタキャブの機関車が止められていました。


続いてさっきのキハ20の南側、駐車場の片隅には2両の有蓋緩急車(ワフ29500形)が置かれています。こちらもどうやら現状では倉庫か何かに使われていると思われます。この2両には車番がリペイントされていて、それぞれワフ29760、ワフ29804と書かれていました。
はて、このワフ29760、どこかで見た覚えがあるような…?

…と思ったら、KATOのNゲージのワフ29500形の車番が何とワフ29760でした。
偶然の一致、ではないと思いますが、妙にデジャヴな感じがしたのはこのせいだったのでしょう(笑)
製品化にあたって各部の寸法などを取る際に、真岡の車両を参考にしたのかもしれませんね。

つぎに、真岡鐡道の線路を挟んで反対側にある保存車を見ていくことにしました。ついでにその途中に踏切から駅構内の写真を撮影。

4階建てのSL駅舎の存在感が半端ないですね(笑)
今回は立ち寄りませんでしたが、駅舎左右にある蒸機のデフレクタに相当する部分は展望台になっていて、真岡駅一帯の街並みを見渡すことができるようです。


真岡駅構内西側には気動車、DL、貨車が「珍どこ列車」状態で展示されています。これらの車両も最近再塗装が行われたようで、車体の傷み具合の割にはぱっと見きれいに見えます。

2両のトラ70000形。車番はトラ75944、トラ75083らしいのですが、例によって車両全体が黒一色に塗りつぶされており、どちらがどちらなのかは判別できません。せめて足ブレーキてこ周りや手すりは白で塗り分けてほしいものですが…。
ちなみにあおり戸や妻面の内側は茶色に塗り分けられていました。
そういえば10年くらい前まで、地元の西鳥取運転区や湖山貨物駅の構内に黄色く塗装されたトラ70000形と思しき無蓋車が数両放置されていたのをふと思い出しました。
保線でバラストなどを運ぶのか、はたまた構内の雪捨て用なのか、用途不明な謎の貨車でしたが、気が付いたらその姿はいつの間にか消えていました。


こちらの2両はヨ5000形車掌車。車番はヨ14594、ヨ14720でヨ3500形に2段リンク化改造を施してヨ5000形に編入したグループですね。

続いてヨ8000形ヨ8016。この車両はもともとそこまで古くないからかあまり車体が傷んでいないように見えます。妙に新しげな塗装のせいで、車体にインレタでナンバーや各種表記類を入れる前の模型のように見えますね。
今はこれらの貨車は保存名目でこの場所に置かれているようですが、トラ、ヨというメンバーから考えると、ひょっとして当初これらはイベント用のトロッコ列車の改造種車として用意されたのではないかなぁと勝手に想像してしまいました。国鉄民営化前後の時期には車掌車や無蓋車を改造したトロッコ車両が各地に走っていたので、その流れに乗ろうとしたのではないかと…。
まあただの単なる妄想ですが(汗)

そしてヨ8000形の隣にはDE10形が。この機関車はDE10 95で、国鉄末期に廃車になるまでに佐倉、田端の機関区に在籍していたので常磐無線アンテナの大きな台座が残されているのが特徴的です。
ナンバーがないのが残念ですが、今となっては貴重なDE10の0番台車ということになりますね。

さらにDE10形の隣に置かれているキハ20はキハ20 213。やはり屋根上には列車無線アンテナが搭載されていました。
最初に見たキハ20 247もそうですが、ここに置かれているキハ20形は国鉄時代に廃車になったのではなく、JR真岡線が真岡鐡道に転換されるその前日まで走っていた車両なのだそうで、そのために
列車無線アンテナが搭載された状態で保存されているようです。他にも当時JR真岡線にはキハ45系なども運用されていましたが、これらはまだ使う車両ということで最終日の運用終了後に順次水戸へと回送されていったらしいです。

またくだらない妄想ながら、どうせならここのキハ20も動態復元して、ツートンカラーの塗装で「昭和レトロ列車」みたいな感じで走らせたら面白そうなものだと思いましたが、おそらく車体も足回りもかなり腐食が進行しているであろうことから、多額の資金と時間をかけない限りはおそらくレストアはほぼ無理なのでしょうね。


保存車一覧の看板。各保存車の概要と簡単な解説が付いています。なぜかトラ70000形が「トラ7000形」と解説されています。まあ0が一つ多かったり少なかったりするのはよくあるミスですね。このミスで困る人はたぶんいないと思いますが(笑)
ちなみにガラス張りの車庫(看板の後ろに見えているシャッターの建物)にしまってある蒸機も一応展示車両の扱いのようです。もちろん出番が来ればそこからいなくなってしまうのですが、展示車両が現役車というのもなんだか不思議な感じがしますね。これも動態保存車ならではということなのでしょう。

さて、保存車をしばらく見物しているうちにそろそろ下館への回送列車が出発する時刻になったので、さっきの踏切で編成を前後から撮影。
マニュアルで撮影したら設定をミスして若干被写体ぶれを起こしてしまいましたorz

中柄なDE10とはいえ、客車を引き出して走っていく姿は格好いいですね。
最後尾の逆向きC12のほうは当然ながらぶら下がりで、白い蒸気をたなびかせながらゴトゴトと走り去っていきました。

回送列車を見送った後は真岡駅に戻り、窓口でSL列車の乗車整理券「SLもおか券」を買い求め、普通列車で下館へ。
沿線にはカメラマンの姿もちらほら見受けられ、早くも皆さん撮影モード?のようでした。

写真は下館駅到着後、真岡線の0キロポストと。
SL列車の編成のほうは普通列車の発着に支障しないようににいったん行き止まりの側線に入っています。
真岡→下館 114 モオカ14-9

次回でやっとこさSL列車に乗れそうです(笑)

以下、その5に続く・・・