長岡育英センター・ブログ

遊びも勉強もおやつも2020年も!
育英なら毎日仲間と一緒、みんなと一緒!
育英が僕らの放課後の場所!

【音楽発表会レポート3】卒団式

2006-03-05 02:24:20 | 育英写真館
後半です。

第二部の合奏ステージがどんどん進み、育英センターの
みんなの合奏の番が来ました。

あ、そうそう、川上はティンパニーのチューニングおよび
セッティングの係となっているので、残念ながら、ここから
先は画像がありません。

国会の証人喚問の中継みたいで、すいません。ご了承下さい。

---

さて、合奏のステージに子ども達が並び、ティンパニーも
チューニング完了。司会のナレーションが入り、緞帳が
上がります。

まぶしいライト。観客の拍手。里絵先生が挨拶を終えて
ふり向き、くるりとみんなを見渡して、両手を挙げて
構えます。子ども達もそれに応えて楽器を構えます。

「あ!『金と銀』の出だしが少しあやしかった!」
と思いましたが、でも曲は進んでいきます。だんだん
調子が出てきます。良い流れで曲は進みます。

うるさすぎないボリュームで新保先生も絶妙な
PAのバランスを保ちます。

会場の拍手。そして二曲目の八木節。

長い年月を歌い継がれてきた民謡の持つパワーと、
エネルギーは、メロディーと共に子ども達の合奏の
中にも同じように脈々と流れているのです。

音楽を演奏しているのは自分たちなのに、
演奏することで何かの力で導かれるように、体が
熱くなっていくのを感じます。聞いている人達にも
その熱さが伝わるような演奏でした。

「八木節」のエネルギッシュな演奏と、優雅な
「金と銀」のやわらかい旋律の対比が実に不思議な
育英センターの合奏のステージでした。

たくさんの拍手で合奏が終わります。

---

さて、激しい演奏の後には、いよいよ卒団式です。

これは、かつて西六郷少年合唱団がやっていたものを
模倣して、育英センターでも取り入れたというのが
どうもスタートのようです。

それにしても、今となっては保育園の音楽発表会に
あって、育英センターの卒業の場面として定着して
来ています。


楽器の前に子ども達が横一列の長い列を作ります。
そしてその中央には、この3月末で育英センターを
卒業して保育園に戻る綾子先生、郁恵先生の二人。

園長先生のナレーションで、3年生から感謝の
花束を贈呈します。続いて、その3年生達には、
1・2年生達から、感謝の花束を手渡します。

練習で決めたルールは、1)目を見て向き合い、
2)花を渡し、3)がっちり握手する。この三つです。

子ども達から先生達、そして後輩達から先輩達に
贈られた、たくさんの感謝の花束と、たくさんの
感謝の握手が。

続いて、全員で歌を歌いました。

それが、「心から心へ」。

君の手と僕の手を かたく握り
分け合おうぼく達の 心の温もりを

 ほらごらん 風も雲も
 君を見てる
 ほらごらん 一人じゃない
 みんなほほえんでいる

君の手と僕の手を かたく握り
分け合おうぼく達の 心の温もりを

君の手と僕の手を かたく握り
分け合おうぼく達の 心の温もりを……


Copyright 2000-2006 SHIKI THEATRE COMPANY.


最後の繰り返しのところで、みんなが手をつなぎます。

そのとき、二人並んでいた郁恵先生と綾子先生の間に
3年生の翔さんを一人はさんで手をつなぎました。


「あぁ。この判断ができるのが、彼らだよなぁ。」と
その光景を見ながら嬉しく思っていたら、さっきまで舞台袖の
黒い幕の脇で大きな声で歌っていたのが、こみ上げるものを
こらえるために歌えなくなってしまいました。

2年生の女の子が花を渡しにいく時に転んで、ショックで
泣き出しました。その女の子を里絵先生もずっと寄り添って
慰めているのでした。やさしく寄り添う姿は印象的でした。


なんて、いい子達で、なんて良い先生達なんだろうかと
ホント親ばかではなく、先生バカというのでしょうか、
川上はみんなのことを愛おしく思ってしまうのでした。

---

感動の最後でしたが、「こころのぬくもりをーーー」で
緞帳が下りて来る時に、緞帳のラインよりもずっと前まで
子ども達が出ていたので、川上は慌てて袖から出ていって
後ろに子ども達を引っ張ってあげたのでした。

「危ないよ、下がって下がって!」といって。
この辺、ビデオに映っていたらどうしよう…と思いますが、
それもまたリアルな世界なので「有り」かなぁと。

---

……こうして音楽教室のみんなが参加した、保育園の
音楽発表会の一日は、たくさんのお褒めの言葉を
保護者の皆さんからいただいて、終わったのでした。

そうそう、当日おいで下さった来賓の先生方も、音楽教室の
皆さんの歌と合奏をとても誉めてくださっていたそうです。

なかでもMS創始者の譜久里先生が、「高い音をきれいに
歌っていたよ!」と誉めてくださったとお話ししてくださった
ということで、大変嬉しかったのでした。

みんなが4週間ほどで作り上げた歌でしたが、保育園の頃から
音楽を積み重ねてきたみんなだからこそ、出来た快挙なのです。
そして、音楽への努力する姿勢が、皆さんに伝わったということ
なのです。

---

ここまで、本当に楽しく音楽を作ることが出来てよかったです。
里絵先生、他のセンターの先生達と共に、汗を流して、時には
涙も流して頑張ってきたみんな、本当にありがとうございました。

そして、応援してくれた保護者の皆様、ありがとうございました。

---
Step by step, IKUEI!!!
 by 川上
コメント (2)

【音楽発表会レポートその2】春の裏ら?のタグ事件

2006-03-05 00:12:57 | 育英写真館
保育園年長のばら組さんのマーチングから始まった
音楽発表会。

順々に第一部の歌のステージを見てきて第一部の子ども達の
最後の出番が育英センターです。

年長ばら組や年中さくら組の毎日練習しているみんなの
美しい歌声が響いた後です。小学生のみんなにふりかかる
プレッシャーは相当なもの。



みんなの顔がライトにキラキラと照らされて、
育英センター音楽教室の歌のステージスタート。



1曲目は、滝廉太郎の「花」。

ピアノの前奏が、川面に輝く春の光のように
さらさらと流れていきます。

春のうららの隅田川
上り下りの舟人が




櫂の滴も花と散る
眺めをなににたとうべき




今は学校でもあまり習わない曲かも知れません。
文語の歌詞は確かに小学校低学年では難しいと
言わざるをえません。

しかし、美しい日本語の響きは、年齢に関係なく
分かるのではないか、日本人の遺伝子には感じ取れる
のではないかと、川上は思うのです。

ここからは川上の独断の見解ですが、この詩は
春の明るいイメージを出すために、意図的に
「あ段」の音を多く取り入れているのではないかと
思うのです。

るの うららの すみだがわ
のぼりくりの ふびと
いのしずくも はなとちる
ながめを にに とうべき

すみません。川上の推測です。

以前高校の国語の先生に、「さくら」の語は、
動詞「咲く」と同じルーツを持つもので、すなわち
語根が同じで、また「咲く」も花が開く様子を表した
擬態語的な言葉から来ていると聞きました。

同様に「花」の作詩をした武島羽衣が、日本語を使う
者として春の心象風景をあ段の音を通して投影して
描いたとしても、なんら不思議はないのではないかと
思うのです。

---

難しい話ですが、これを川上は子ども達に話して
春のイメージを伝えました。

隅田川沿いに咲き乱れるさくらの木々から舞い散る花びら。
その花びらと川面のさざ波、水しぶきの輝き。それらが
相まってたとえようのない美しい光景を作り上げていて、
それを見に人々が集まり、舟が行き交っている。

そんな風にイメージをふくらまして、歌いました。
皆さんに伝わったでしょうか。

というのはともかく。次の写真。



2曲目は、「早春賦」。

雪解けも進んで、すっかり春めいてきた越後長岡ですが、
まだまだ本当の春は遠いのです。

春を待ちわびる雪国の人々の思いをこめて、歌えるよう
イメージを繰り返し子ども達に伝えながら練習して
きました。

とても難しい曲でしたが、無理な発声をすることなく、
高い音もやさしく伸びやかに歌ってくれました。



春は名のみの 風の寒さや
谷の鶯 歌は思えど
時にあらずと 声も立てず
時にあらずと 声も立てず




「早春賦」は大正2年(1913年)発表。
「花」は明治33年(1900年)発表。



今から100年も前に、こんなに洗練された
歌を作っていた人達がいたことに、驚きを覚え
また敬意を表しつつ、子ども達と共に歌いました。



 ↑
ちなみに、里絵先生の黒いスカートの上の部分。
白い四角いものが見えています。

なんと名前(!)の書かれたビニールテープ。

アップで見るとこんなです。
 ↓


急いで巻きスカートを巻いたために、裏表を
間違えて(!)、ラベルが丸見えになっていることに
本人も周りも誰も気付くことなくステージに上がって
しまったのでした。

川上も望遠レンズで見ていて、「何だろうなぁ?」
「タグかなぁ?」「ワイヤレスマイクの機械でも?」
「なんだぁ?」とは思いましたが、ステージははるか
10数メートルの彼方。

まさか名札だとは……。

ちなみに気付いたのは、この後の職員コーラスの後、
父母の会のコーラスの歌が終わってからでした。


涙の卒団式の「その3」に続く。

---
Step by step, IKUEI!!!
 by 川上