ハーバード・ケネディスクールからのメッセージ

2006年9月より、米国のハーバード大学ケネディスクールに留学中の筆者が、日々の思いや経験を綴っていきます。

K-J Trip 2008 (その13:Journeyを終えて)

2008年04月06日 | Korea-Japan Trip

   途中長いインターバルを置きつつも12回にわたって綴ってきたKorea-Japan Trip2008特集ですが、今日の記事が最終回となります。

 旅を終えた今、まず最初にお伝えしたいのは今回のトリップを支えてくれた多くの皆さんへの感謝の気持ちです。寄付を頂いた皆さんや企画の段階から色々と手を貸してくださったOB・OGの皆さん、そして多忙な中僕たちとの対話の時間を持ってくださった大勢の皆さんからの温かいご支援のお陰でトリップを成功させることができました。

 本当にありがとうござました。

 昨年トリップの企画・実行に携わったケネディスクールの日本人は14名でしたが、今年はその半分以下の7名。しかも、原油高に伴う飛行機代の高騰や、トリップ直前に突然起こった歴史的な円高!さらには、ブログでも紹介したUnbelievable!!な航空機のトラブルにより、本当に昨年よりもかなり作業が増え、常にアップアップの状態でもありました。

 こんな災難に見舞われながらもトリップが成功に終わったのは、学業や家庭もある中、文字通り手弁当で頑張ってくれた日本人幹事のみんなの努力のおかげです。皆それぞれ、金メダル級の活躍をしてくれたと思っています。

 個人的に昨年と圧倒的に異なるのは、ケネディスクール日本人会の会長、つまりトリップ実施の責任者としてかかわったと言う点。

 昨年のトリップで首相官邸を訪問した際、ケネディスクールのOBで現在衆議院議員を務められている、そして3年前の日本人会の会長としてはじめてのJapan Tripを創り上げた大塚拓さんが「ケネディスクールで一番多くを学んだ授業は何ですか?」という学生からの質問に対して「それはJapan Tripだな!」と即答されていた意味が今、非常に良く分かります。

 と言うのは、このトリップの企画・実行には、ケネディスクールの看板授業であるマネジメント、ネゴシエーション、マーケティング、ファンド・レイジング、そしてリーダーシップといった大切な要素が散りばめられているためです。

 僕自身、トリップの企画・実行を通じて、授業で学んだことを反芻したりあるいは適用を試みたり、失敗して仲間にしかられたり、一緒に議論したりと、本当に多くのことを得ることができました。このトリップ自体が、さまざまな授業で学ぶエッセンスが詰まったケース・スタディであると言えると思います。ポイントは授業のケース・スタディではリーディングをして「あーだこーだ」といって議論をするだけですが、自分がケースの主人公となった場合には、口だけではなく体を動かし、人に動いてもらわなければならないということ。大変な分だけ学びが多いと言えると思います。

 そして何より大きかったのが、世界のさまざまな国々から集った参加者、そして韓国人幹事の皆と心を通わせる時間を持てるということ。

 ケネディスクールは実にエキサイティングな場所ではありますが、同時に、日々、圧倒的なコースワークや様々な魅力的なイベント、そして就職活動等に終われ、皆それぞれバタバタと過ごしているため、なかなか落ち着いてじっくり話す機会を持つことができないのも事実。

 そんな中、このトリップでは日本酒を飲みながら、キムチをつつきながら、新幹線であるいは飛行機で移動しながら、それぞれの人生の目標や家族のこと国のこと、ケネディスクールでの学びについて、じっくりと話す機会を持つことができた訳です。そんな何気ない会話の一つ一つとそれから培われる友情が、お互いの人生をより色鮮やかなものにする貴重な糧となるのだと思っています。

 そんな風に頭と心と体とで思う存分楽しんだKorea-Japan Tripも終わり。

 そして僕の2年間のアメリカ留学生活も一日一日、エピローグに向かって進んでいきます。 


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