震災後2週間が経ちました。しかし、過去形でもなく、完了形でもなく、現在進行形で今も震災のさなかにあるようです。New York TimesのAsia pasific版でこの2週間に撮影された震災での画像が掲載されてまして、今日は何度も見返しました。米国の新聞ですから日本の規制には支配されておらず、ご遺体の写った画像もあります。しかし、画像はどれも自然災害と直面しながらも強く生きている人間の尊厳と失われた生命に対する畏敬を表現した作品ばかりで心がうたれます。静止画の中で時間は冷たく止められ、人の営みと歴史がそこに刷り込まれてしまう。どんな文章よりもはるかに雄弁で、動画よりも映像を脳裏に焼き付ける力を写真は持っていると思います。「震災はまだ終わってない」というのが、今日の結論。
それでもずいぶんと時間は過ぎたのですが、まだ東日本は復興にむかうにはほど遠い状況で、我々の道のりは先の阪神淡路大震災からの復興と比べても遥かに遠く険しく辛いものになりそうです。阪神淡路の震災で被災した土地は大きな経済圏のごく一部にすぎず、被災したとはいえその土地はお金と人を惹き付ける力を十分持っていました。
昭和の時代に敗戦後奇跡的な復興を見せた日本と比較しても、今の日本はあの時とは全く違う国です。楽観的な未来を思い描くのはいいのですが、甘く考えてはいけないと思います。
なにしろ日本が抱えた問題は何も解決されていません。なめていると、失われた20年に積み重ねられた絶望的な財政状況やいびつな年齢構成、減少してしていく人口、未来のない農業、世界市場で負け続ける輸出産業、行き詰まるエネルギー産業、ベンチャーは育たず出る杭はたたきつぶされる私たちの社会はこの震災をきっかけに復興どころかとどめを刺されることになりかねません。解決どころか、加速度をつけて問題が深刻化する恐れがあります。ノスタルジーにひたるのは自由ですが、被災地域をそのまま『復旧』して未来があるのか厳しく問わないと「かわいそう」では済まない結果になるんじゃないでしょうか。
【閑話休題】話題が暗くなりすぎました。
水戸納豆、ねばり強く復活 被災のメーカー各社出荷再開(朝日新聞) - goo ニュース
いや、納豆のメーカーの多くが北関東で被災して関東のスーパーから納豆が消えたってニュースが流れてたのは知ってたんですが・・・なんでニュースになるのかさっぱり理解できてませんでした。だって、わたしゃ、「水戸納豆がないなら、甘納豆を食べたらいいじゃな~い」というくらいの認識でしたよ。納豆ないとご飯食べれないの?
今夜は宮城県の銘酒一ノ蔵の純米吟醸。酒造好適米『蔵の華』で醸されたお酒です。口あたりは柔らかく芳香はひかえ目ですが、いつまでも口の中にまろやかな感覚が残り続けます。東北人の人柄を表現したような逸品です。
清酒造りにはお米の蒸煮と出来てからの火入れの工程で燃料が必要です。この時期醸造した分の燃料不足は、火入れで影響するのかな? この秋からは生酒として飲めばいいのか?w いずれにせよ、東北の酒造業界の迎える試練はこれからです。
上の写真は昨年の2月に獅子吼エリアでパラグライダーから撮ったパノラマ写真で、クリックすると大きくなりまする。
本日のお酒:一ノ蔵 純米吟醸
それでもずいぶんと時間は過ぎたのですが、まだ東日本は復興にむかうにはほど遠い状況で、我々の道のりは先の阪神淡路大震災からの復興と比べても遥かに遠く険しく辛いものになりそうです。阪神淡路の震災で被災した土地は大きな経済圏のごく一部にすぎず、被災したとはいえその土地はお金と人を惹き付ける力を十分持っていました。
昭和の時代に敗戦後奇跡的な復興を見せた日本と比較しても、今の日本はあの時とは全く違う国です。楽観的な未来を思い描くのはいいのですが、甘く考えてはいけないと思います。
なにしろ日本が抱えた問題は何も解決されていません。なめていると、失われた20年に積み重ねられた絶望的な財政状況やいびつな年齢構成、減少してしていく人口、未来のない農業、世界市場で負け続ける輸出産業、行き詰まるエネルギー産業、ベンチャーは育たず出る杭はたたきつぶされる私たちの社会はこの震災をきっかけに復興どころかとどめを刺されることになりかねません。解決どころか、加速度をつけて問題が深刻化する恐れがあります。ノスタルジーにひたるのは自由ですが、被災地域をそのまま『復旧』して未来があるのか厳しく問わないと「かわいそう」では済まない結果になるんじゃないでしょうか。
【閑話休題】話題が暗くなりすぎました。
水戸納豆、ねばり強く復活 被災のメーカー各社出荷再開(朝日新聞) - goo ニュース
いや、納豆のメーカーの多くが北関東で被災して関東のスーパーから納豆が消えたってニュースが流れてたのは知ってたんですが・・・なんでニュースになるのかさっぱり理解できてませんでした。だって、わたしゃ、「水戸納豆がないなら、甘納豆を食べたらいいじゃな~い」というくらいの認識でしたよ。納豆ないとご飯食べれないの?
今夜は宮城県の銘酒一ノ蔵の純米吟醸。酒造好適米『蔵の華』で醸されたお酒です。口あたりは柔らかく芳香はひかえ目ですが、いつまでも口の中にまろやかな感覚が残り続けます。東北人の人柄を表現したような逸品です。
清酒造りにはお米の蒸煮と出来てからの火入れの工程で燃料が必要です。この時期醸造した分の燃料不足は、火入れで影響するのかな? この秋からは生酒として飲めばいいのか?w いずれにせよ、東北の酒造業界の迎える試練はこれからです。
上の写真は昨年の2月に獅子吼エリアでパラグライダーから撮ったパノラマ写真で、クリックすると大きくなりまする。
本日のお酒:一ノ蔵 純米吟醸