遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

これからどうする気なんだ?

2010-01-15 22:54:02 | たわごと
デイトレーダーの標的JAL株、高いリスク(読売新聞) - goo ニュース
この記事に出てくるようなリスク銘柄に対する激しい取引は、けっして非難されるべきではなく、市場である以上当たり前の動きととらえるべきです。こういった人たちがいるからこそ、ピンチの企業にも実績のないこれからの企業にも投資が集まるわけで、すべての人が安定的な企業へ長期投資をのほほんとしていたら資本主義経済社会なんてあっというまに滅びるのです。草食系も肉食系もいてこそ生態系は安定を保つわけ。
この数日のJALの株価の動きは前原大臣をはじめとする政府関係者の発現で誘導されたようにとられてもしょうがない展開です。猛省してほしい。JALの法的な整理はゴールではなくて、あくまでもスタート。再び新たな姿でテイクオフさせないと駄目。もうすでに2次破綻の可能性を憂う文章がネットでバンバン出ている状況ですよ。専門家が見ればアマアマな再建計画らしい。京セラの稲森さんの晩節をけがして終わる騒動になりそうな気配がするよ。とにかく労組をどうにかしないとどうにもならないのに、路線を減らすだとか機材を売却するだとかいってもしょうがないよね。
年金の減額に同意をギリギリで得た今回の展開は日本の年金問題の縮図のように思えてならない。JALの現役世代は早くから同意していた。将来の年金よりも今の雇用と生活の方が大切だからだ。しかし、OB達は法的整理で60%以上減額されるくらいなら30%減を渋々受け入れようという態度。あくまでも現役社員と将来の社員の生活と人生は犠牲にしてでも、自分の老後は守り逃げ切りたいわけだ。日本社会全体がそうなっていないだろうか。

“高学歴ワーキングプア”が急増中!「官製資格ビジネス」に乗せられた博士たちの悲痛(ダイヤモンド・オンライン) - goo ニュース
大学人としては無視できない記事です。まあ、読んでくだされ。現実はワーキングプアになれただけでもラッキーかもしれないという状況です。今年度も就職難で大学院に進む人が増えたでしょう。どうすんだろうね・・・。

今の大学生に聞くと生まれて物心ついたときにはバブルは崩壊してて、人生で好景気でイケイケの日本を経験したことはないといいます。体験したのは坂道を転げ落ちて行く日本。NHKで『坂の上の雲』が放映されたのも、成長し発展する日本がもはや昔話だからですね。そういう若者に『草食系』で情けないみたいな論を張ること自体、現状の社会を理解していない情けない大人ということだと思います。『草食系』というのは「据え膳を食わない」とかそういうことではなくて、社会的野心よりも家族を大切にするとかそういう性質を含めてのイメージだそうです。

本日のお酒:奈良粕取り焼酎 良々音
コメント (2)
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