遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

早朝のハイデルベルグ

2007-06-10 22:35:09 | たわごと
最近行きませんが、海外に出張した時には時差ボケを利用して早朝カメラをかかえてうろうろするのが楽しみでした。もちろん、訪問先の人たちがいろんなところへ連れていってくれたりすることもあるのですが、僕にとって旅というのは放浪することなので朝の一人の散歩が貴重な『旅』の時間でした。観光史跡ではなく、朝日を反射している歩道のように何でもない風景の写真を撮るのが出張中の楽しみだったのです。

この写真はハイデルベルグの歩道。ハイデルベルグは古城の城下町で、今は学問の街です。昔、物理学のエリートは必ずこのまちに留学してきたそうです。今はハイデルベルグ大、EMBL研究所、German Cancer Research Centerの3つがこの街にあり、分子生物学でも欧州の中心的役割を果たしています。訪問先はGerman Cancer Research Centerのポンスティングル博士の研究室。世界で初めて微小管を精製した博士です。オーストリア人でありながらドイツのトップクラスの研究所にLabを持つのは大変な苦労があったと思いますが、素晴らしい人柄でまさに欧州の紳士でした。彼のLabの若い研究員達の明るい雰囲気がボスの人柄を反映しています。研究室の良し悪しはだいたい若い研究員の表情を見れば分かります。

僕はちゃんと眠れないと心身ともにきつい人なので、実は時差がとても苦手です。むこうのホテルの枕って、ふにゃふにゃでホントに眠れないんですよ。いっつも枕の下に着替えを束ねてさし込んで補強しないといけない。気持ちは張りつめてるしね。あっちでもきついし、帰国してからもきつい。それさえなければ楽しいのにな。

====================================

上の文をアップしてからメールをチェックすると、弟は今月カナダ出張だそうな。ちょうど同じ時期に父と母も海外旅行。ま、気をつけていってらっしゃい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする