NEVER TOO LATE

この年齢になって、チェロを始めた、、、、、

お月見コンサートー2

2007年09月28日 | チェロ
 コンサートの翌日、笛子先生の個人レッスンへ出かけました。
昨夜の演奏環境のことから楽器の鳴り方などに話が及び、
ついに私の楽器を入院させることにしました。
たしかに25年間倉庫に放置され駒は倒れ、弦はバラバラ状態で譲り受け、
とにかく応急処置を受け弾ける状態になったものの、
私に合わせてカスタマイズしたわけではなく「弾きにくい」印象を持っていました。

 かって、一生懸命ゴルフをしていた時分、道具なんか何を使ってもうまそうな
上手な方々に限ってはビックリするくらい道具にこだわっていました。
鉛をはって重量やバランスを微調整したり、シャフトやグリップを変えたり、
バンスを削ったり、、、、、。
もちろんボールや、手袋までフィットするものをもとめていました。
一方、へたくそは安いロストボールを使って、
ラウンド中も同じメーカーの同じボールを使うなんて事はしませんでした。
どうせ下手だし、もったいないし違いがわからないから、、というのが理由です。
でも、あっていないクラブでいくら練習しても上達しないし、
かえって無理な、無駄な動きが生じるのもわかってはいたのですが。

 ということで、大手術を受ける決断をしたわけです。
おもな手術内容は、
駒立て替え
指板取り外し、形状修正
ネック角度修正
有効弦長短縮
魂柱調整
裏板、横板ひずみ調整などなど約二ヶ月かかります。

 となると、その間の代替えが必要です。
現在のチェロより以前に使っていたものを引っ張り出しました。
当然、もっと鳴らない気がします。
これが不満だったからこそ、高価な楽器を探し、
その過程で運命的に今のチェロに巡り会ったわけですから。
でも、仕方がない。
写真手前が現在のもの、奥がその前のもの。


お月見コンサート~1

2007年09月27日 | チェロ
 介護つき有料老人ホームの観月会で演奏会を行いました。
会場は、その施設の多目的ホールを使用。
スクリーンには屋上に取り付けられたカメラからの十五夜の月
が映し出されていました。

 急遽決定したので、曲目はこの所取り組んでいるバッハの「シャコンヌ」
を中心に、お年寄り向けに「小さい秋みつけた」「赤とんぼ」など秋にちなんだ小曲をいくつか。
お月見ということで「荒城の月」、これはベルリンフィル12人のチェリスト向けに
三枝成彰氏が編曲したものをベースにした楽譜を使用しました。
そしてモーツアルトの「アヴェ・ヴェルム・コルプス」とバッハの「主よ、人の望みの喜びよ」。
シャコンヌ以外はほとんどぶっつけ本番でしたから特に後の二曲はちょっとバラバラ。

 まだまだ小さな曲でもしっかり合わせておかないと、、、反省点多々。
お年寄りの具合が悪くならなかっただけよしとしましょうか。

慰問演奏会

2007年09月13日 | チェロ
笛子軍団(セレスト)の次の演奏会が決まり、
最初の「合わせ」を行いました。
市内老人ホームの観月会に合わせ、
「荒城の月」をはじめとする日本のメロディーを披露します。
楽譜は二週間前にいただきましたが、軽く考えてそのままにしていました。
三日前にさらってみたのですが、なかなか難しい。
三晩集中練習をしてなんとか恥を掻かないですみました。
写真は「泣きたいだけ泣いてごらん」という題の付いた
ベルリンフィル12人のチェリスト達による、
日本のメロディーを集めたCD。
この中の「荒城の月」も弾くわけですが、
三枝成彰さんの編曲が元になっていますから、
なかなか大変。


都会の喧噪、静謐

2007年09月07日 | クラシック音楽
 今回は、遠縁にあたるバイオリニストと、昨年当地でモーツアルトのピアノ四重奏曲
をご一緒したバイオリニスト(Sさん=エプロンおばさんの学友)が偶然、知り合いであったことなどから
招待状をいただいて横浜みなとみらい小ホールへ出かけました。

この種の演奏会は親戚、知り合い、学生にチケットを無理やり買わせ、
来る側も義理で仕方なくというのがありがちなパターンで、事実ロビーには花束がやたら届けられていました。
が、
さすが演奏者はベテランで、ビオラは読響の首席、チェロも都響のトップクラスですから演奏は
ハイレベルでかつ和やか、
日本の中堅クラスの実力を伺うことができました。

 打ち上げは中華街で、チェロの松岡さんのとなりで日頃の「悩み」を聴いていただき、
危うくその場で即席レッスンになりかけましたがそれはわきまえて遠慮しましたが有意義でした。
裏話もたくさん聞けて「プロでもそうなのか」とたくさん感心して帰りました。

来年三月には、松岡さんのリサイタル(この日のホール)があるようで、
我々のSさんとの演奏会、山本裕康無伴奏チェロ宇和島公演と、
スケジュールが埋まってしまいました。

 翌日は、飛行機嫌いの私は台風接近にうろたえながら、六本木ヒルズへ。
一応見ておこうということでしたが、変に感激してしまった。
お上りさんですから、さっそく52回の展望台へ行き東京タワーが
眼下に見下ろせることに時代の変化をまさに実感。
もしここへ行かれたら喫煙室を覗いてみてください。
JT提供(だろう)のブルーで統一されたお洒落な空間、
熱帯魚が泳ぐ水槽には、ブルーのたばこの箱が浮遊していてシュール、
空気もじつに清浄、人影もなくひっそり、展望は最高、
たとえ、周辺は人波で混雑していてもおそらくここはいつもこうなのでしょう。
都会の喧噪といいますが、意外な静謐も味わいました。
田舎には、ああいう空間がありません。
あったとしたら、数日後にはつぶれている。
ついでに、
天空アクアトリウム(9月24日まで、一見の価値あり!信じがたい仮想?空間)や、
ル・コルビジェ展などゆったり見学しました。
展覧会、博覧会、演奏会、講演会、グルメ、ファッション、、、
子ども(若者)にとっては毎日がお祭りみたいなもんでしょうね。
帰りたがらないわけだ。

「揺れることが予想されますので、
離陸前にトイレを済ませるように」という恐ろしいアナウンスとともに
飛び立ちましたが、ぜんぜん問題なく帰り着きました。




THE YALE CELLOS

2007年09月01日 | 聴く
 オーケストラやカルテットの低音部担当楽器としてはともかく、
チェロは独奏楽器と思っていましたので、笛子先生にアンサンブルに誘われたときはちょっと躊躇しました。
もちろん、技術的な心配もあったのですが、
チェロだけのアンサンブルなんて所詮、レパートリーも少なく、通俗名曲の編曲ものをやる
怪しげな団体と思っていたからです。したがって、ほとんどそうしたCDは持っていませんでした。
が、やり出すと、その素晴らしさ(難しさも)は言葉に言い表せないほどで、
最近はもっぱらチェロアンサンブルのCDを探しています。

 その中から少しずつご紹介していきたいのですが、まずはTHE YALE CELLO。
世界各国から集まった学生をALDO PARISOTという方が率いているようです。
私は全く知らなかったのですが、この方、ブラジル生まれのチェリストで、
ストコフスキーやバーンスタイン、モントゥーなど著名な指揮者と競演していたようです。
「叶わない夢はない!」がモットーだそうでまるで笛子先生みたい。
で、今は教育に情熱を注いでいるのだそうです。
もう一枚このグループのCD(THE SOUND OF CELLOS)を持っているのですが*
いわゆる名曲集で**、それほど惹かれませんでした。が、
このCDはヴィラ・ロボスのブラジル風バッハ+J.S.バッハのアリアやシャコンヌなどが入っていて、
ダイナミックで実に彫りの深い演奏が聴けます。
こうしたグループがチェロアンサンブルのレパートリーを拡げ、魅力を伝えてくれる事を願ってやみません。

*このCDは1986年に録音されたものですがメンバーの中に今をときめく
JIAN WANGの名前を見つけました。

**パッヘルベルのカノンやアルビノー二のアダージョなどです。