NEVER TOO LATE

この年齢になって、チェロを始めた、、、、、

山本裕康 リサイタル in 愛媛

2010年03月21日 | チェロ
 3月16日、待望のオールベートーベンリサイタルを聴きました。

チェロソナタ1,2,3番、そして「ユダ・マカバイ」による変奏曲という
重厚なプログラムです。
昨年、一昨年とバッハ無伴奏組曲シリーズでは、
何も足さない、何も引かない、まさに自然体の演奏を聴かせてくれた山本さんですが、
今回はあえていえば格闘だったでしょうか?
演奏中の表情も厳しく、時に大きな呼気をまじえ、聴く側も手に汗握る状況でした。
その時の様子は、すでに公式ブログにアップされていますが、

http://d.hatena.ne.jp/mp-yamamotohiroyasu/

~頭で解っていても、いざ腕や指がその通りに動かない、、、

~違う違うと心で叫びながら以前の指で弾いたり、以前のボーイングで弾いてしまった部分は数え切れず。
情けない。

~ベートーベン3曲のソナタを一晩で弾いた経験はありませんでしたが、苦しかった。

~プールに潜り、息継ぎなしで50メートルを潜水する様な苦しさがありました。

~終演後、暫く立てませんでしたから。

と、もがき苦しまれた様子を振り返っておられます。
もちろん、だからといって演奏が悪かったわけではなく、凄かった。
むしろ、かえって~苦しみから歓喜へと言うか、ベートーベンを共有できたのです。
ですからご本人も、

~とは言うものの、ものすごいたくさんの課題が分かった。
これは本当にいい経験をさせてもらったと今は心身ともにヘトヘトですが、嬉しかった。

と結んでおられます。
すでに、来年1月31日の第二回コンサートも決まっています。

~こんなタフで辛いコンサートも始まれば終わるけれど、
でかい獲物を掴んだ喜びは大きいぞ。

聴く側の期待もものすごいものに膨れあがりそうです。







発表会 無伴奏チェロ組曲第1番

2010年03月18日 | チェロ
 ソロは、思い切って無伴奏チェロ組曲第1番プレリュードを選びました。
各自、コメントを提出し演奏前に司会者が読み上げるのですが、

私のコメントは・・・

音楽史上に残る傑作
「無伴奏チェロ組曲」はチェリストにとっての聖書とされ
これを弾きたくてチェロをはじめたという方も多いようです。
しかし、この曲を発掘したカザルスでさえ、
演奏会で弾くまでに、密かに10年にわたって研鑽を積んだそうですから、
私にはとってちょっと無謀でしょうが、
第1番のプレリュードから少しずつ挑戦していきたいと思います。

というものでした。

 さて、「ひばり」のレッスンで得た壁塗り奏法?を意識しつつ弾き、
まあ、大きなミスもなく自己採点70点で終えることができました。
先生方にもお褒めの言葉をいただきましたが、
「最後がちょっとねぇ、残念」
まさに最後の重音をガツッといってしまったのです。
ここは何度も練習していたのに、、、。

 とりは、先生方による
バッハの「3つのヴァイオリンのための協奏曲ニ長調BWV1064a」
お見事でした。


発表会 ハイドン「ひばり」など、、1

2010年03月15日 | チェロ
 数日前の春の嵐も過ぎ去り、桜もほころびかけ、
絶好のコンサート日和に恵まれました。
恒例となったエプロンおばさん先生門下の発表会です。

 今回のメインはハイドンの「ひばり」。
ファーストバイオリンには霜佐紀子先生をお迎えして、気合いが入っています。
古希を迎えるということですが「かくしゃく」なんて言葉も似合わないほどの若々しさ。
前日、前々日の練習で、どうしてもうまく入れないところ6小節くらい。
私はもうでたとこ勝負、いいやと思っていたのですが、

「じゃあ、もう一度そこから」
「う~ん、もう一回やってみましょう」と
根気よく1時間近くさらってくださり、

 弓の使い方でも、
チェロパートをバイオリンで繰り返し弾いて聴かせてくださり、
そもそも、わかっていてできなかったことが目から鱗状態で理解できたのでした。
早く弾こうと焦ってしまい、かえって弓が跳ねてうまく弾けず
さらにバタバタするという悪循環だったわけですが、

「落ち着いてべったり(レガート)で弾けばいいのよ」
「お習字の筆運びというか、、、壁塗りというか、、、」
「とうまく吸い付いて余裕で弾けるという感じかな」

言葉ではあちこちで言われていたのですが、、、、

それでも、あとの反省会でおっしゃっていましたが、
「ちゃんと出れらるかどうか心配で心配で、、、」
「ぴたっと出てくれて、やったーと思った」
あああ、、いろいろご心配くださり。

春の嵐

2010年03月11日 | チェロ
 エプロンおばさんグループの発表会が迫ってきました。
バッハの無伴奏1番プレリュード、ハイドン「ひばり」などを弾きます。
相当練習を積みましたが当然まだまだ問題点山積。
と言うことで、笛子先生に最終チェックを受けようと出かけました。

 夜来の強風もやみ、おだやかな気候でしたし、
「北日本は大荒れ」という打率の悪い気象庁の予測を真に受け、気軽に出かけたのですが、
高速の半ばで一気に写真のような状況になってしまいました。
逆走するわけにもいかず、そのままレッスンへ。

 「ひばり」
1楽章の所々で出てくる三連符の早いパッセージが不安です。
「皆さん最初の方は弾けますから、むしろ後をしっかり弾く気で!」
ホウ、、、たしかに後は適当に流していた、、、、
「「早いところをゆっくり練習しても駄目、やはり早く弾く練習をしっかりしないと」
御意。
「シンコペーションの所は、二拍子をしっかり意識して、他の方の邪魔をしないようにね」
グスッ!!

「プレリュード」
無言、、、、何か叱ってくれればいいのに~
しばらくして
「弾いているとき、何を考えていますか?」
ア~~~今夜のごはんとか、、、
「どう聴かせたいのかイメージして」
ない!!
「曲は絶対良いからねぇ、、、まあ、間違わずに弾けば良い演奏に聞こえますよ、」
何ともいえないコメントをいただきました。
それにしても、この曲、人前で弾いたのは初めてで、
やはり思いがけないところで間違ってしまい、
聴いていただいて良かったと思いました。

 ということで肩を落として帰途についたのですが、
案の定、高速は雪で止まっているし、国道は一部チェーン規制で通れないし、
海岸まわりで帰る羽目になってしまいました。
それでも峠はシャーベット状態、もうぐったりの1日でした。
ま、災禍はあざなえる縄の如し、
本番はこれで大丈夫だと言い聞かせるしかありません。