温風茶館(おんぷうちゃかん)

好きなことを温かく語ろう。おひとりさま茶話会気分のいよいよ還暦ブログ。

「きっと、うまくいく」

2013-05-20 12:07:12 | 電影
京都みなみ会館で、話題のインド映画「きっと、うまくいく」を見た。

友情ありロマンスあり、学生らしい悪ふざけあり。陽気な展開の中に、
一流企業に入って成功するために親も子も躍起になっている学歴社会への批判も
盛り込まれていて、大笑いしながら時にはホロリとさせられた。
インド映画見て初めて泣いた。

定番の歌とダンスもしっかり入れつつ、従来の美男美女の豪華絵巻とは
一味ちがったヒューマンドラマ。
やや「うまくいきすぎ」な展開もあるけど、見終わったあと、
自分の人生、やりたいことをやるのがいちばんと、
前向きな気持ちになれる映画だった。

自分に自信がなくなりそうな時や、漠然とした不安(芥川龍之介?)で
心が沈みがちなときにおすすめ。
もちろん、現実の人生、やりたいことをすれば必ずうまくいくという
わけではないけど、背中を押してくれる一作になるかもしれない。

若干はなしがそれるが、10数年前、私はあることがしたくなって、
退職して学校に行って資格をとり、その資格で海外に働きに行った。
夢を仕事にした人とかで、「ケイコとマナブ」で取材を受けたりもした。
だが、その仕事は今はしていない。自分には合っていないと思い、
3年でやめてしまった。
私の決意が甘かったのだろうし、努力が足りなかったのだろうが、
「やりたい仕事」と「自分に向いている仕事」が同じでないことを実感した。

それまで続けていた仕事を辞めて自分探しをしたわりにはお粗末な結果だが、
自分に納得できたし、迷いが断ち切れたので
挑戦してよかったと思っている。
何より、短い期間とはいえ単身よその国で生活して
得難い経験をたくさんしたことは、金銭には代えられない財産になった。
なので、安定した生活を捨てた面はモッタイナかったかもしれないが、
やるんじゃなかったという後悔の念はないのだ。

人生に、正しいとか間違いとか、失敗とか成功とか、
ましてや勝つだの負けるだのなんてないと思えば、かならず道は続く。
やっぱり、「きっとうまくいく」のだ。
あれ、うまくいきすぎとか言いながら、結局肯定しちゃったな。


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今年見た映画2本

2012-12-26 16:10:10 | 電影
学生の頃は毎週のように映画館へ行っていたが、
最近年々、鑑賞への意欲が衰えてきている。
数年前から、最低年12本、少なくとも毎月1本は
映画館で映画を見ることを目標にしていたが、
昨年は5本と激減し、今年はなんと2本になってしまった!!

で、今年見た2本というのは、

「ひまわり」(1970年:イタリア)
第二次世界大戦でソ連の最前線に送られたまま戻らない夫
(マルチェロ・マルトロヤンニ)の消息をたずねて
ロシアまで行く妻(ソフィア・ローレン)。
ようやく再会した夫はロシア人女性と新しい家庭を持っていた。
ウクライナの果てしなく続くひまわり畑と、
ラストシーンの別れが印象的な名画である。
わたし、ソフィア・ローレンとかクラウディア・カルディナーレ
とか、強そうな女性が好きなのだ。
今の女優さんは、きつそうな人は多いけど、
真の「強さ」とは違う感じがします。

「ロボット」(2011年:インド)
インドのスーパースター、ラジニカーントの
アクション・ミュージカル・ロマンス&SF映画。
人間に恋したロボットが、だんだん暴走し凶暴化して
いくのを阻止する科学者。人の心が理解できるロボットを
作った科学者と、ロボットの2役をラジニ兄貴が演じている。
スーパースターしたい放題である。
IT大国インドの新作だけあって、全編にCGが満載。
今までにないインド映画ではあったが、私個人は、
美男美女がバックダンサーを従えて歌い踊る、
今までの絢爛豪華なインド映画が好きだ。

来年公開予定の作品で見てみたいのは、
今のとこ「相棒」のスピンオフぐらいかな。(伊丹刑事、なんか好き
あ、そうそう、ピーター・フォーク主演の
「カリフォルニア・ドールズ」(1981)が
30年振りぐらいでリバイバル上映されるのだ
これは絶対見逃せないぜ!!

よく本の話や映画の話をする事務員仲間に、
最近見たい映画が全然ないと言ったら、
ほかのことに気を取られていますねと、スルドイところを
突かれた。たしかにそうかも知れんな。やむを得ん!



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インド映画「ロボット」

2012-05-14 15:14:38 | 電影
昨日、京都駅前のT-JOYでラジニカーントの話題作
「ロボット」を見た。
オープニングから驚異のCG満載。さすがIT大国インドの
本領発揮というところか。
インドの警察と軍隊全面協力なのか、これもCGなのか
よくわからないけど、派手なカーチェイスで大量にパトカーを
壊したり、ヘリコプターを墜落させたりと、インド映画空前の
製作費をかけたアクション超大作といわれるだけのことはある。

けど、驚くほどつまらんかった。

ラジニカーントは、さすがに踊るのがきつくなったのだろうか。
歌や踊りのシーンは不自然なロボットダンス2曲のみ。
バックも実物のダンサーではなく本人のCGで、
かつての群衆ダンスの躍動感がまるでないのだ。

非現実の無茶な展開は今までと同じなのだけど、
主人公がロボットのせいか、暴走ロボットがやたらと
人を殺害するせいか、作り手の手間ひまかけた
温もりの感じられないところに、今まで馴染んできた
インド映画との違和感を感じた。

時代錯誤かもしれないが、インド映画のぜいたくさは、
孔雀が散歩する広大な庭園や、インド様式の宮殿で
美男美女が唄って踊る、そのあほらしさ。
エキストラのダンサーたちの華やかな民族衣装が
画面の彼方までを埋め尽くすモブシーンから感じられる
ものだった。
そういう、動く絵本の世界は、もう受け入れられなく
なってしまったのだろうか。

くどいほどのCGや、カーアクションの派手さに
製作費をかけても、駄作は駄作。
コンピューターではなく人間が動く、
土の匂いのする王道中の王道のインド映画が見たかった。




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なつかし「チャンピオン鷹」

2007-10-03 13:38:01 | 電影
ビデオというより骨董品(失敬な・・)を手に入れるノリで買ってしまった
「チャンピオン鷹」(1982)のVHS。
今じゃ見られない紙ケース入りである。
ジャケットはさわやかユン・ピョウの満面スマイル。
作品解説には「あなたを100パーセントユン・ピョウカラーに
染めちゃいます」(ハズカシー)なんて書いてあって、
アイドル路線まっしぐらなのだ。


ストーリーは、田舎から出てきた青年が、嫌味なスタープレイヤーと
サッカー対決をするというもの(まとめ過ぎ)。
最初から最後までいけ好かない奴(悪役というよりイジワル役)
ディック・ウェイとの試合は、負けたほうの足を切断するという物騒な
勝負で、スポーツというより果し合いに近い。
でもまあ、足を切るなんていってるけど、最後は「過去のことは水に流そう」
とかって和解するんだろうなと思って見ていたのだが・・
えらく容赦ない結末でびっくりした。
あのラストシーンは笑えないなあ(困)
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ラッシュ・アワー3

2007-10-01 18:16:50 | 電影
最終日の最終上映にすべりこみで見てきた、おなじみジャッキーと
クリス・タッカーの「ラッシュ・アワー」シリーズ第3弾!
今回はアメリカとフランスで大暴れなんだけど、実は今までを振り返って、
ジャッキーのオール海外ロケの作品で、あまりおもしろいと感じたものってないのである。

もともと、「プロジェクトA」とか「ポリスストーリー」みたいな、香港の街自体
をアクションの小道具にしてしまったような映画が好きなせいもあるが、
実際、香港を走り回っているジャッキーは水を得た魚のように生き生きしていて、
やはりジャッキーには香港がいちばん似合うと、いつも思うのだ。
というわけで、残念ながら今回も不完全燃焼であった。
いろいろ事情があるのだろうが、パリまで行って大掛かりなことせんでも、香港で
地道なアクション映画撮ってくださいと私は言いたい。

それから、「ラッシュアワー3」がなんかぬるいなあと感じたのは、敵役の詰めの弱さにもあったかな。
真田広之がすっごく強くて、この決着どうなるのかとどきどきしていたんだけど、
あっさり情にほだされちゃったし、脚線美を披露して戦っていた工藤夕貴も、
えらく簡単に負けてしまった。
2作目の女用心棒チャン・ツイーが、べらぼうに強いうえに執念深くて、ものすご
怖かったのに比べると、今回のバトルは、ジャッキーがんばれ!って思うまもなく
終わってしまって、ちょっと残念だった。

もっと強い人、大御所になってしまったジャッキーと忌憚無く闘える人って、なかなかいないのかなあ。
ディック・ウェイ、カムバック!
最近すっかり温厚な顔になってしまったユン・ワー、もう一回悪役やってー!!




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懐かし霊幻道士

2007-06-12 13:35:53 | 電影
たまに立ち寄る中古ビデオ屋で、「霊幻道士」(1985年)のVHSを見つけた。おお~、何とラッキー!ぜひ手に入れたいと思っていた一本なので、即購入
DVD版のほうも持っているのだが、こちらは日本語字幕が以前と違うものになっているので、昔のビデオ版も欲しかったのだ。名前の呼び方とか、言い回しが違うと、あれ、前見たときはこんなんじゃなかった。と思って気になるのだよね。変なこだわりなんだけど。
そんなわけで、今や廃盤のビデオが手に入って、実にうれしいのだ。家に帰って早速見てみたけど、画像の劣化も殆どない。素晴らしい!!
道士役のラム・チェンイン氏はこの映画で一気に日本でもメジャー?になったわけだが、いつ見ても何度見ても、流れるようなアクションの美しさにはほれぼれしてしまう。
がしかし!ラム先生の魅力がもっと炸裂してるのは、なんといっても「ユンピョウINドラ息子カンフー」じゃないかな。カンフーはもちろん、昔取った杵づか、京劇の腕前もたっぷり披露してくれるんだもんね。旅回りの京劇役者で、しかも武術の達人なんて、まさにラム先生のためにあるような役どころじゃあないかさすが、盟友サモ・ハン・キン・ポープロデュース!
サモ・ハンWithラム先生といえば、「七小福」の、紙吹雪の中で覇王別姫を舞うシーンも忘れられない。わたくし的には、香港映画名場面の5指に入ること確実だ。
ああ、そういえば「七小福」も、ビデオ絶版、DVD化もされていない、絶滅危惧作品だなぜだろう。もっと日の目を見てもいい佳作だと思うのだけどな・・。
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デュエリスト

2006-05-09 13:35:19 | 電影
期待してたほど面白くなかった「デュエリスト」。
奇をてらいすぎというか、凝りすぎというか。ラブストーリーなのか、アクションなのか、それともコメディーなのか、いろんな要素が入りすぎていて、的が絞り込めなかった感じだ。なので、ぱらりと広がった映画、という印象で終わってしまった。
色や映像は、相変わらず綺麗なんだがなあ。
でもまあ、イ・ミョンセ監督の作品は、まだ今回で2本しか見ていないので、次回作に期待したい。
もちろん次回作もアン・ソンギ氏には是非出演していただきたい!おとぼけなオヤジの役も、ダーティな役もさらりとこなして、かっこいいんだもん。
ちょっとばかり見てくれの良い役者にとびついてるようじゃ、まだまだ韓国映画の醍醐味は語れない。いかしたオヤジを見逃すことなかれ!
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イ・ミョンセ監督

2006-04-27 13:18:24 | 電影
昨日は仕事が長引いて、映画を観に行けなかった。「デュエリスト」はしばしおあずけ。
して、なぜこの映画が観たいかというと、イ・ミョンセ監督の前作「NOWHERE~情け容赦無し」が面白かったからである。
ストーリーはものすごく雑だが映像や音楽の使い方が魅力的で、ついつい惹きこまれてしまう傑作なのだ。暴力刑事パク・チャンフン対クールな殺人犯アン・ソンギの追いつ追われつも面白いし、ブレイク前のチャン・ドンゴンの好青年ぶりも新鮮。この映画が日本で未公開なのは、主役が韓流スターじゃないからか、内容が韓流ファンには受けそうにないからか。
でも、韓流じゃないけど韓国映画は好き、という人はたくさんいるし、そういう人には結構受け入れられるんじゃないかなあ。
何でもアメリカではNEXTジョン・ウーと呼ばれている監督らしいから、香港映画ファンにもお薦めかも?!
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「SPIRIT」に泣く。

2006-04-20 13:14:57 | 電影
リー・リンチェイの「霍元甲」を観た。久々の武侠もの。予想以上に面白くって、しかも最後には感動して泣いてしまった。
私にとってカンフー映画というのは、「ああ、かっこえかった~~。楽しかったーー。」と、すっきり元気な気持ちになれる娯楽映画であって、感動する種の映画ではない。たとえ感動することがあっても、それは鍛え抜かれた武術への感動であって、そこへわざわざ胸打つようなストーリーをくっつける必要などない、と思っていた。
だが今回は見事にやられてしまった。闘う男の誇り高き姿を見ながら、いつのまにか涙を流していた。
リンチェイのリアルカンフーはいろいろあるが、黄飛鴻とか張三豊とか、この霍元甲とか、どれも傑作、快作。
要するに彼にはハリウッド映画より、こういう中華パワー炸裂の功夫電影のほうが似合っているということなのね。
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