中田清介のブログ:ほんまち界隈

下町の風情を残す本町商店街の四季折々や日々の活動報告を綴っていきます(2022年6月よりgooブログに引っ越し)

伝統工芸施策の調査

2015-01-30 10:24:00 | 議会活動
1月28日、29日と会派視察で金沢市・井波市に出かけ、それぞれの市の伝統工芸施策について調査してきました。高山市には国の伝統工芸指定を受けている「一位一刀彫」と「飛騨春慶」があります。しかし後継者不足、売り上げ不振等が重なり昔のような元気はなくなりつつあります。両業界とも組合はあっても事務局体制も脆弱で、ともこのままではじり貧のなかで廃れてしまうのではないかという危機に瀕していると言っても過言ではありません。
これまで文教産業委員会では両団体との意見交換会を開催するなど、産業振興の面で調査を進めてきましたが、今回は会派でこの問題を取り上げ両市の取り組みを見てきました。

 金沢市では市役所で金沢市の伝統工芸の現状と、金沢市の伝統工芸振興施策について説明を受けた後、卯辰山工芸工房に会場を変えてインキュベート施設としての内容を視察させていただきました。金沢市の現状では国指定の伝統工芸指定業種は次の6業種です。1.金沢箔、2.金沢漆器、3.加賀友禅、4.九谷焼、5.加賀繍、6.金沢仏壇。そのほかに希少伝統工芸品業種が20あります。1.加賀象嵌、2.大樋焼、3.加賀毛針、4.茶の湯釜、5.竹工芸、6.加賀提灯、7.銅鑼、8.二股和紙、9.桐工芸、10.郷土玩具、11.金沢和傘、12.三弦、13.加賀水引、14.加賀竿、15.琴、16.金沢表具、17.手捺染型彫刻、18.太鼓、19.かつら・かもじ、20.菓子木型です。
平成21年6月ユネスコ創造都市ネットワーククラフト分野登録を機に、「金沢市伝統工芸品産業アクションプラン」を策定し、現状分析をしてその問題点を明らかにするとともに、基本理念や向かうべき背策の方向性を確立するとともに、具体的な背策の展開を組み立てて実施しています。
 文化の根付く土台が違うといっても、理にかなった政策の方向性を打ち出している点では高山市の体制とは大きく差があるのではと感じたところです。詳しくは視察レポートで報告したいと思いますが、以下に金沢市の基本理念と基本的考え方を示しておきます。
基本理念
「手仕事を継承・発展させ、世界に発信するまち 金沢」
基本的考え方
①作り手が躍動するまち(人材育成)
②新しい工芸を想像するまち(製品開発)
③手仕事の価値を発信するまち(情報発信・販路拡大)
④暮らしに工芸が息づくまち(普及促進)



最新の画像もっと見る

コメントを投稿