天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画・2023】「ひみつのなっちゃん。」@1作目

2023年01月11日 | 映画感想
「ひみつのなっちゃん。」

特に原作小説やコミックがある訳ではなさそうな…完全オリジナルストーリーのようですね。最近ではむしろ珍しいパターンかと。
本作は東京から岐阜県郡上市(郡上八幡)へドラァグクイーン3人が珍道中をする、という内容で実際に郡上八幡でロケを敢行している事もあって(スタッフロールをチェックしたらちゃんと郡上八幡の市役所とかも協力してるっぽいので観光誘致目的もあるのかと)愛知県と岐阜県は先行上映されています。という訳で先行上映で鑑賞。

あらすじ
ある夏の日、元ドラァグクイーンのなっちゃん(カンニング竹山)が急死する。翌日、なっちゃんが営んでいた店に集まったバージン(滝藤賢一)、モリリン(渡部秀)、ズブ子(前野朋哉)のドラァグクイーン3人は、なっちゃんが自身のセクシャリティーを家族に秘密にしていたことを知る。秘密が遺族に知られないよう彼女の家へ片付けに向かうものの、なっちゃんの母・恵子(松原智恵子)と鉢合わせてしまう。彼らは何とかその場を切り抜けるも、恵子から故郷の岐阜県郡上市に来て葬儀に参列するよう頼まれる。(Yahoo!Movieから丸パク)

まあ、色々思うトコロはあるものの(←なんだこの書き出し)…とりあえず映画冒頭の滝藤さんのダンスシーンがカッコ良過ぎて萌える!て言うか、本作のポスターの滝藤さんがもう空恐ろしい程お美しくてステキ過ぎて正直最初見た時滝藤さんだってしばらく気付かなかったもん!
ダンスシーンと言えば郡上に行ってから踊ってたモリリンとズブ子のパフォーマンスもなかなか堂に入ってて良かったな。と言うか、滝藤さんは頑なに踊らないんだけど(練習は人一倍やっているものの1年以上舞台には立っていないらしい)きっとこの「なっちゃんの最後の舞台(葬式)を観る旅」を通して何かに開眼して最後はすんげーシーンが繰り広げられるに違いない!って勝手に超期待してたのに、なんだかスーッと終わって行って正直萎えた(ヲイ

なんちゅーか、全体的に薄味だったなぁーと。
「ドラァグクイーン」なんてド派手なアイテムぶっ込んで来た割に展開が淡々としていて…もっとあざとい位「愛とは」「友情とは」「人生とは」「ジェンダーレスとは」みたいなネタをバンバンぶっ放して行くのかと思いきや、割と地味めなエピソードを繋いでるだけだなぁという印象。そして何故か何処に行ってもイケメンかゴリマッチョが登場するというのもちょっと白々しいし展開に無理有り過ぎる気がする💦

役者さんの演技は良かったな。
滝藤さんのすんごい自然な感じのオネエな所作や語り口は圧巻だったし、モリリンを演じた渡部秀さんがまたすんごく良かった。この役者さん、自分あんまり馴染みがないんだけど…(Wikiで検索)…あー科捜研に出てるのかー自分科捜研見てないんだよなーそっかーそれで馴染みがないのか(苦笑)
ま、そんな訳で渡部秀さんのキャラが凄く良かった。所作も相当オネエを研究しているんじゃないかなー口調から手の動き、歩き方とか立ち姿が「ガチのオネエ感」凄かった。
ズブ子のキャラはいかにもステレオタイプのヤツよね。オネエ界を知らない市井の人々が想像する「オネエ」のドストライクど真ん中を直球で攻めたキャラw

で、どれ位本作が郡上八幡の魅力を伝えているのか郡上八幡が余りにも身近な自分にはよく分からないんだけど…個人的には「もーちょっとキレイな場所あるだろうよ」とは思ったんだけどね、市内の至る所に流れてる用水路とか水めっちゃキレイなんだけどなー丸々太った鯉がウジャウジャ泳いでるんだぜー。郡上八幡城もさー本作ではシルエットでしか登場しなかったけど、時期にもよるけど朝靄が立つシーズンは「天空の古城」みたいな景色になるんだぜぇーどうせ距離感とか実際と掛け離れた設定になってたんだし季節感バラバラでもいいから「天空の古城」の絵ヅラだけでも使ってくれても良かった気がするわー(苦笑)

まあ、そんなこんなでコロナ禍で「郡上おどり」が中止になっている最中にきっと地元の人に協力して貰ってお祭りしてる体を撮影したのでしょう。実際お祭りの時はあんなチョロい規模ではなくとりあえずとんでもねぇ人が集まって来て徹夜で踊るのが決まりになってますからw

そして…映画冒頭からクライマックスまで、一言のセリフもない「なっちゃん」のキャラが濃過ぎて息を呑むレベル(薄笑)
最初に病院の霊安室でバージン姐さんが白い布を取った時にカンニング竹山さんが寝てて盛大に吹いたわw、しかも「元・伝説のドラァグクイーン」て!!
みんなが「なっちゃんからああ言われた」「こう言われた」って懐かしがって語り合うシーンが何度か出て来るものの、何故か「生前のご本人映像」が全く出て来ないのがまた笑う。頑ななまでに周囲の口伝でしかなっちゃんの人となりが分からないという謎展開。そして遺影の姿と周囲から語られる「伝説のドラァグクイーン」が全くリンクして来ないというw
クライマックスのある意味「どんでん返し」も笑ったわ…てか、葬儀の最中にあんな事になるなんて有り得るのかー?^^;

ま、大笑いする程のコメディでもなかったけど、クスクスしてちょっとホロリと来る(来るヨ!ホントに!!)ヒューマンコメディ@郡上八幡応援、て感じかな。
最後に…松原智恵子さんは神✨おいくつになられたのかしら?今も少女のように愛くるしくて見ただけで心が洗われるような気持ちになりますですハイ
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