天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画】「サイレント・トーキョー」@30作目

2020年12月10日 | 映画感想
「サイレント・トーキョー」

秦建日子氏の小説「And so this is Xmas」を実写映画化。クライマックスの渋谷交差点爆破シーンが話題になってますね。
自分は原作未読です。原作小説がジョン・レノン氏のド定番クリスマスソング「Happy X'mas War is over」から着想を得ているそうで、本作のエンドソングにもなっています。

あらすじ
クリスマスイブの12月24日、東京・恵比寿に爆弾を仕掛けたという電話がテレビ局にかかってくる。半ば疑いながら中継に向かった来栖公太(井之脇海)と、ちょうどその場所に居合わせた主婦の山口アイコ(石田ゆり子)の二人は犯人のわなにはまり、実行犯に仕立てあげられる。朝比奈仁(佐藤浩市)がその様子を遠巻きに眺める中、爆発が起き、次回の犯行予告が動画サイトに投稿される。(Yahoo!Movieから丸パク)

何というかね、一言で言うと「物凄く勿体ない映画」だな、と。
コレは多分脚本がダメなんだろうと思う。余りにも説明不足過ぎて何処にも誰にも感情移入が出来ない。
本作上映時間が99分と割とコンパクトでしてね、個人的にはキャラクターや背景の掘り下げをもーちょっと見せてくれれば…上映時間あと30分、いや1時間長くても多分客はダレずに本作を楽しめただろうと思うんですよね。トントン拍子に進めばいいってもんでもないでしょうよと。

最初の爆発事件が起こるまではまだハラハラ楽しめたんですが(でも石田ゆり子さんの立ち位置が見えなくて、どうしてこの人こんな事してんだろ?とは思ったけど)その後がどうでもいい渋谷のアホ達を延々見せる位だったらそこはサラッとシーン挿入する程度でもっと中村倫也さんの背景とか行動理由のヒントを丁寧に見せるとか、もっと言えば真犯人の行動理由をもっと丁寧に見せる事は出来なかったのか?と思わずに居られない。
「戦争を忘れた日和ったアホの日本人どもに見せつける」というのは正直行動理由として弱過ぎる。もっと突き動かされるような衝動や絶望、渇望、情動、そういう何か観客に訴えかけられるような強いモノを見せてくれなければ到底感情移入出来ないし同情も納得も出来ない。

渋谷交差点の爆破シーンは確かに凄かった。邦画でもここまで出来るようになったんだなぁとしみじみしましたね。
公開前の番宣でもこの渋谷交差点のシーンが全てオープンセットで作られたもの(+CG系特殊効果)だと報道されていましたが、本当によく出来てると思った。

た、だ、ね、もしもですよ、もしも本当に本作のような爆破テロ予告が起こったら、今の日本の若者はあんな風に渋谷に集まると思います?
余りにも日本人をバカにし過ぎてませんかね?つーか警察も力がなさ過ぎるでしょーよ。渋谷交差点完全封鎖とか今の日本の警察力なら簡単に出来ちゃうでしょーよ。
迷惑系You Tuberだのなんだのって確かに今の日本の若者の低脳化にはおぞましいモノがありますが、それにしてもあそこまで大量にバカが発生しますかね?
広瀬アリスちゃんのキャラも見ててイライラする。自分が蒔いた種なのに中村倫也さんにヤツ当たりだよねアレは。ああいうバカ女、個人的に大嫌い。
それからさ、吐き出しついでだから書いちゃうけど、西島英俊さんあの手の役やり過ぎ。上手いんだけどさ、でもあのイメージ付いちゃって他の役やれなくなるよ?
もっとついで言うと本作って佐藤浩市さんが主役なの?主役の割に出番少ないし、真犯人との絡みも薄過ぎて2人の関係性もよく分かんないし!同情?同調?にしてはあそこまで肩入れするのが納得いかないし!要するにここらの感情の流れが全く描かれてないから観客おいてきぼり感が満載なんだよネッ!!

と、何かお調子コイて自分も言いたい放題だな(苦笑)
いやでもさー、ホントもう少し脚本何とかなればもっともっといい作品になるポテンシャル持ってると思うんですよね。本当に勿体ない作品だよ~
コメント
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