山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

紅葉狩りの季節は実りの季節

2023年10月26日 | 山菜採り

 キノコ山への道が閉鎖されてしまった。

 こうなってしまうと山遊びの楽しみが半減する。と言うか、選択肢がなくなってしまうのだ。

 本日はお休みなので、本来ならばキノコ採りを楽しむところなのだが、行くところがない。

 キノコ山は勿論なのだが、先日ブナカノコを戴いたK川も次のキノコ収穫には少々早い。O川もダメそうだし、M川はちょっと博打みたいになるから気が進まない。そもそもキノコの発生が遅れているから、まだどこもパッとした収穫ができそうな気がしないのだ。

 で、考えた結果、近場の山に紅葉狩りを兼ねて木の実の様子見に出かけることにした。

 今年は、秋の初めにちょっと出かけたきり、全然行けていないので、こういう時こそチャンスと言ってよいだろう。そう、紅葉狩りの季節とは、実りの季節でもあるのだから。

 朝方、雨が降ったので、雨雲が去ったことを確認してからのんびりと出かけてみた。

 目的地に着いたのは、午前9時過ぎ。

       なかなか美しいではないか!

       雨上がりで、木の葉もまだ濡れている

 雨に洗われた景色は、

       遠景も

       近景も

 爽やかに輝いている。この景色を見ただけで、訪れた甲斐があったってもんよ。

 ただし欲タガリは、勿論、このまま帰ったりしません。

 藪に潜り込みます。

       藪の中から見上げる空も美しい

 しかし、それよりも惹かれるのは、

       君たちです

       サルナシが、あっちにも

       こっちにも実っています

 今年、山の木の実は、アケビと山ブドウは壊滅的な不作。栗は、クマさんに譲ることにしたので、このサルナシが今シーズン唯一で、しかも初収獲になります。喜んで戴きましょう!

       本日いただいた分

 これだけ戴けば十分です。ついで(?)に、美しい景色と美味しい空気が味わえたので、もう満足です。

 山の神様、本日もありがとうございました。

 

 ここからは、記録情報になります。戴いてきたサルナシは、完熟が1/5ぐらいなので、熟成を待って戴くことにしました(遅れてます)。

 それから、山の紅葉を去年の画像と見比べてみると、今年の方が緑が濃い(紅葉の進みが遅い)ですね。

 この山でも、昨日、初冠雪が観測されました。秋が深まるのと、冬に包まれるのと、どっちが先になるか、微妙なところです。

 できれば、もう少し秋を楽しみたいなあ。


晴れ晴れ気分で、サクサクデニッシュ

2023年10月25日 | 日記とレシピ

 本日はご法事。

 我が一族のご法事は、どういうわけか10月に集中している。気候が寒さに向かう時期だからなのかなあ、などと思うのだが、重なってしまったものは仕方がないでしょう(出費が半端でないのが、ちょっと、ねえ)。とりあえず今回の法要をもって、しばらくはお休みになるはずだ。その点だけでも、少しホッとするのだが、和尚さんとの懇談の中で、我が一族に長年覆いかぶさっていた懸案事項が一つ決着したので、すごく嬉しい。

 正直に言って、お墓にまつわるしがらみは、複雑で、解きほぐすのが容易でない。長年にわたって悶々としてきたのだが、この度、スッキリと解れた。

 ああ~、気持ちいい!

 関係者に連絡を入れて、喜びを分かち合う。

 そしてですねえ、せっかくめでたいんですから、めでたいことに相応しい旨いものを創ろうではありませんか。家族でお祝いです。

 作るのは、デニッシュ

 以前から作りたいと思っていたんだけど、心晴れ晴れで、午後も自由に使える今日こそチャンスでしょう。多少失敗しても構わないから思い切り遊んでみたいと思います。それでは行ってみます。

 下ごしらえ・調理の部

 先ずは、生地のベース部分を作ります。

       この辺が材料その1になります

 ・牛乳20gとぬるま湯60gでドライイースト4gと砂糖10gをよく溶かしたら、解きほぐした卵1個を加えてよく混ぜます

 ・強力粉160gと薄力粉40gを足して混ぜて、まとめていきます

 ・水分が多すぎたようなので、強力粉20gを打ち粉代わりに加えて程よい硬さに練り上げました

 ・20cm角ぐらいに伸ばし広げてラップ。冷蔵庫で待機

 ・常温に戻しておいたバターを、幅15cmぐらいになるようにラップでくるんでから伸ばします

 ・ラップの型いっぱいに広がったら、こちらも冷蔵庫へ

 カスタードクリームを作ります

 ・牛乳100gに砂糖20gを溶かして、卵黄1個分とラム酒をちょっと加えて混ぜたら

 ・弱火にかけて混ぜながら様子を見ていると、ある時、突然固まり始めます

 ・火から下ろして一丁上がり

 生地を仕上げます。

 ・まな板に強力粉の打ち粉を敷いたら、冷やしておいた生地にバターを乗せて

 ・3つに折りたたんで伸ばし、向きを変えてまた畳み

 ※今回は4回繰り返しました

 ・最後にもう一度伸ばしたら、カスタードクリームを塗って、フィリングなんだけど・・・

 ※今回はマーマレードジャムを乗せてみたら、加熱中半分流れ落ちてしまった

 ・クルクルッと巻いて、3cm幅ぐらいに切ったら

 ・オーブンの鉄板とクッキングシート上に並べて、ストーブのそばに40分ほど置いたら

 ・膨らんできたところに溶き卵を塗って

 ・220℃のオーブンで15分間焼きました

       はい、出来上がりました

 いい香りです。洗練されたヨーロッパの香りです。

       夕食後のデザートに戴きました

 マーマレードの一部が流れ落ちてしまったし、そもそも大きいので、どうかなと思ったんだけど、サクサクして軽いんですね。マーマレードの風味もしっかり楽しめます。あっという間に食べ切ってしまいました。

 2時間半ほどかかった大作ですけれど、作った甲斐があったわい。みんな大喜びで食べておりました。

 これはですねえ、思い切って作らせてくれたご先祖様に感謝ですね。

 ご馳走様でした。


わたしでよければ(さんぽうた204)

2023年10月24日 | いきもの

   わたしでよければ   みぞそば ゆき

 

べつに 

いいですよ

 

あなたが はねをやすめるには

すこし

きゃしゃすぎるかもしれない

 

それで よければ

 

べつに

いいですよ

 

あなたが みつをすうには

すこし

ちいさすぎるかもしれない

 

それで よければ

 

べつに

いいですよ

 

えっ?

それは、

 

べつに

いいですけど

 

わたしでよければ

どうぞ みつめていてください

 

       小さな花です

       だから、あまりよく見ていなかったんです

       だけど、丁寧に見ると綺麗ですよね

       見えますか?花びらの先の薄紫

       今、当地では花盛りです

 そうは言っても、控えめな方なので、ちょっと遠めから見守っていた方が驚かないかも。

 意外と人気者で、チョウチョやハチが遊びに来ているようです。

 そんな様子を見守るだけでも、癒されます。

「また、見に来ますね。」

「どうぞ、私でよければ。」

だそうです。

 晩秋にかかる野辺に咲く花です。

ぜひ見付けてほしい可憐な花です。くれぐれも驚かせないようにね。


キノコ蕎麦物語

2023年10月23日 | キノコ料理

 マタギおじいさんが、キノコ蕎麦を作ることにしました。

「うまいうまい蕎麦になれ。キノコいっぱいの蕎麦になれ。」

 山では、美味しそうなサワモダシが採れました。

 うんとこしょ、どっこいしょ!

 でも、蕎麦つゆには足りません。

 サワモダシは、ブナカノコを呼びに行きました。

 おじいさんをサワモダシが手伝って、サワモダシをブナカノコが手伝って、

 うんとこしょ、どっこいしょ!!

 それでも蕎麦つゆには足りません。

 ブナカノコは、マイタケを呼びに行きました。

 おじいさんをサワモダシが手伝って、サワモダシをブナカノコが手伝って、ブナカノコをマイタケが手伝って、

 うんとこしょ、どっこいしょ!!!

 それでも蕎麦つゆには足りません。

 マイタケは、鶏肉を呼びに行きました。

 おじいさんをサワモダシが手伝って、サワモダシをブナカノコが手伝って、ブナカノコをマイタケが手伝って、マイタケを鶏肉が手伝って、

 うんとこしょ、どっこいしょ!!!!

 まだまだまだまだ足りません。

 鶏肉は、お塩を呼びに行きました。

 おじいさんをサワモダシが手伝って、サワモダシをブナカノコが手伝って、ブナカノコをマイタケが手伝って、マイタケを鶏肉が手伝って、鶏肉をお塩が手伝って、

 うんとこしょ、どっこいしょ!!!!!

 ようやく、美味しい蕎麦つゆが出来上がりました。

 

 と言うことで、本日持ち帰った収穫物。

       貴重な貴重なサワモダシ

 当初、この方を呼びに行こうかなと思ったんです。

       冷凍保存してあったサワモダシです

 でも、冷蔵庫を見たら、いいものがあるじゃないの。

       生のまま待機していたブナカノコ

 君にも力を貸してもらいましょう!

 でも待てよ。ブナカノコを使うんだったら、もっと前から待ってたキノコもいるよね。

       出番を待っていたマイタケ君です

 君の力も必要だよ。そして、

       こういうラインナップになりました

 作るのは、キノコ蕎麦です。

 一応レシピを、

 ・水850mlで鶏もも肉200gを茹でて出汁を取ります(3人分です)

 ※アクが出るので沸騰したら丁寧に掬い取ります

 ・麺つゆ(2倍濃縮)250ml(いつもより薄め)と、キノコ全てを加えます

 ・サワモダシとブナカノコは下茹でしておきました

 ※サワモダシは崩れないように、ブナカノコは香りの調整のため

 ・得も言われぬいい香りです(塩少々で味を調整)

 ・麺が茹で上がる直前に、ネギ1/2本分を加えておきました

 ・麺を時間通りに茹でたら、お湯を切って丼へ

       汁をかけてキノコ蕎麦の出来上がりです

 大変好評でした。

 不思議なんだけど、今回のキノコ蕎麦にしても、ここに山菜が何種か加わったとしても、素材の味や香りが足を引っ張りあうことがないんですよ。

 今回使った3種類のキノコも、味や香りがそれぞれ個性的で、独特の味わいがあるんですけど、こうして一緒に使っても美味しくなるばかり

 面白くもあり、ありがたくもある山の幸の不思議であります。

 おかげ様で、大分疲れも吹き飛んだ感じ。それでは、お仕事に、行ってきます!

 

 ・・・で、職場に着いたら、すぐに眠くなったんだけど、そんなことが許されるはずもなく、情け容赦なく仕事が降りかかってきました。

 でも、キノコ蕎麦パワーのおかげでしょうか。しっかり捌き切りましたよ(帰宅後すぐに寝たけど)。

 ありがたや、キノコ様。

 ありがたや、山の神様。

 これから暫くキノコ山には行けないけれど、やっぱり、『旬』が訪れている感じです。また遊びに行くので、その時には、よろしくお願いいたしますね。


しばしの別れ、キノコ山

2023年10月22日 | キノコ採り

 本日は午後から勤務なのだが、朝からキノコ山に入っている。

 と言うのも、キノコ山に続く林道に工事が入るために、今月いっぱい入山できなくなることが分かったからである。

 入山できなくなる前に、現状を確かめておきたいという思いに駆られて訪れた。

 しかも、あつらえたように、本日の午前中までは、好天が続くらしい。

 夜の勤務はあるものの、この際、多少疲れが残っても構わないと思っている。

       モミジが赤く色づき始めている

       ブナの黄葉も進んできた

       渓の水も深く澄んでいる

       もしかしたら、今年一番の日に当たったかも

 鈴の音を響かせながら、マイペースで目的の木に向かう。

       珍しくツチスギタケが出ている

       ツキヨタケが顔を出した

 例年だと、この時期には、森の主のように幅を利かせているはずのツキヨタケだが、今頃になって出始めるのは極めて珍しい。

       若い倒木からはゴムタケモドキ

 美味しいキノコなのだが、本日はパス。

 さて、目的の木『キノコのデパート』に着いた。

 遠目に見ると、カワラタケしか見えない。

 しかし、近づいてみると、

       キノコの赤ちゃん

 出てる出てる、サワモダシの幼菌がびっしり生えています。

 ああ~、惜しい!

 これが食べ頃になるのは、これから3日から1週間ぐらいまでの期間でしょう。

 つまり、人が誰も入れなくなる期間。

 まあ、これも運命です。諦めましょう。と言いながら、食べられる大きさに育ったものはないか真剣に探し始める欲タガリ。

 すると、

       まあ、このぐらいならいいんじゃない。GET

       これもいいですかね

       チリも積もれば山にならないかなあ

 目を皿にして探し回ったけれど、ほんのちょっとしか採れませんでした。

 まあ、仕方あるまい。

 それよりも何よりも、ちゃんと発生してくれたことが嬉しい

 次にキノコ山を訪れるのは、10日以上先。

 その時に、山の様子はどのように変わっているのか、楽しみに待つことにしましょう。

 

 山の神様、楽しいひと時をありがとうございました。

 この次お邪魔するのは、大分先になりますが、その時もよろしくお願いいたします。

 天気の神様、願わくば、雪を降り積もらせるのは、もう少しだけ待ってくださいね。

 こちらも、よろしくお願いいたします。