山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

やっぱりウドのドンコロ煮!

2023年05月17日 | 山菜料理

 いずれの御時にか、

       タケノコ

       コシアブラ

 あまた候ひ給ひける中に、すぐれてときめき給うありけり。

 その名も、

       ウドちゃんです!

 まじめな話、このぐらいやんごとなきウドちゃんに出逢えたのは、随分久しぶりな気がします。何はさておいても作らねばなるまい、 ≪ウドのドンコロ煮≫を!

 山形県民といたしましては、これを食わずしてウド料理を、いやいや、山菜料理を語るなかれ!というほど大切な山の恵みのご馳走です。早速取り掛かりましょう!

 下ごしらえ・調理の部

 ※この料理には、『身欠きにしん』と『ジャガイモ』が必須です。買い出しに出かけました。

 ジャガイモは、家にもあるにはあるんだけど、崩れやすい『男爵』系。これだと理想の料理から遠ざかってしまうので、崩れにくい『メイクイーン』を買いに行きました。

 ヨ〇クのじゃがいもコーナー、去年は、置いていなかったので店員さんに声を掛けたら、置いてくれるようになりました。今年も、ちゃんと仕入れてくれていました。この辺の対応は、さすがだと思います。

 次は『身欠きにしん』なんだけど、これも置いていません。またまた店員さんに声を掛けてみると、お魚コーナーの店員さんが、

「失礼しました。」

と言って、冷凍庫から出してきてくれました。出してあるつもりだったそうです。

 この時期の山形では、生のニシンがよく出回って『カド(ニシン)焼き大会』なるイベントが催されるほど人気なんだけど、今どき、身欠きにしんを使う家庭は少なくなっているから、あまり気配りしないのかな。

 まあ、とりあえず必要な材料が揃ったんだからよしとしましょう。

 帰宅後、すぐに取り掛かりました。

 ・ウドを用途別に切り分けます

 ※左が揚げ物用、真ん中が炒め物用、そして、主に右側を使います。

 ・ドンコロ(丸太)のように切り分けます

 ・身欠きニシンは、食べやすい大きさに切り分けて

 ※ソフトタイプなので、水で戻す必要なし

 ・メイクイーンはサイコロサイズに切りました

 ※男爵系をこうしたら、崩れて消えてしまうはず

 ・ウド500gに、酒醤油みりん各大さじ4、砂糖大さじ2強と顆粒出汁小さじ1

 

 ・水を入れてひたひたにしたら加熱開始

 ・沸騰したら落し蓋をし弱火で20分

 ※繰り返すけど、20分茹でたら男爵系は溶けてなくなる

 ・蓋を外して水分を飛ばしたら冷めるのを待って、出来上がり!

 ジャガイモが崩れていないでしょう。ここが大事なところで、ジャガイモだけでなく、ウドもニシンも柔らかくなって、非常に食べやすくなります。もう一つ、冷めるまで放置しておくと、味が染み込んで、より美味しく仕上がります。いろんな料理で言われる、『2日目の方が美味しい』という現象だと思います。

       はああ、旨そう!

 これが出来たら、他の山菜料理いりません(というのは嘘ですが)!

 実際食べてみると、

「これだよ、これ!」

 この料理は、

 あまた候ひ給ひける中に、すぐれてときめき給ふのだよ!

 ああ、美味しい!

 山の神様、ありがとうございました。

 そして、山形で育ってよかった!