3月とは思えないような陽気に誘われて、足を踏み出してしまった。
このところ、北国山形でも20℃を超えるような陽気が続いている。最上川河川敷のフキノトウが出始めたことも分かった。
だったら、恒例の『山菜、聖地巡礼』。本番とまではいかないだろうけど、状況視察ぐらいは、やっておいた方がいいのではないか。そんな気持ちがフツフツと沸き上がってきた。
こうなると、欲タガリの妄想は止まらなくなってしまうんですね。
まあ、フキノトウは当然出ているはず。恐らく、アサツキも芽を出し始めているよね。そして、雪の重さと冷たさに耐えてきたワサビも花芽を伸ばし始めるんじゃないかな。あわよくばタラの芽をって、これは無理か。でも、どのくらい成長しているか見届けておく必要はあるよね。
はい、決定。明日は、今年初の『聖地巡礼』に出かけることにしましょう。最初の巡礼地は、N川流域ね。
だが、待てよ。例年、N川に巡礼しているのは、マタギとA氏・T氏。出かける前に連絡入れておかなくていいかなあ。
明日の話なので、T氏との連絡調整は無理。A氏はどうだろうか。電話をかけて聞いてみると、同行OKだって。心強いかぎりだ。連絡とってみてよかった。
そして、翌朝。峠を越えてドライブ。夜明けの時刻にN川に着いたが、ところどころに雪が残っている。まあ、この時期なら仕方なかろう。しかし、
雪が消えたところにはキクザキイチゲ
春の神様は、間違いなくここにいますね。
ちょっと進むと、
ヤマニンジンに
フキノトウ
少し伸び始めています。
可愛い子もいますよ
しかし、一番の群生地に行くと、
掘りつくされた後
ライバルが出現したようです。
これは、人間じゃないね。
このブルドーザーのような跡
多分、間違いないでしょう。イノシシの仕業です。
まあ、彼らも生きるために必死なのだろうから仕方あるまい。残り物を戴くことにしましょう。
さて、ほかの山菜はどうかな?
ワサビは起き出したばかり
タラノメも同様
「下流見てみっぺ。」
「うん。」
朝日が当たり始めた沢を一旦戻る
ショウジョウバカマを見つける
A氏は、こういう自然の美にも目と心が届く。見習わなければならない。
車に戻って、下流の採り場へ。
タラノメが色づき始めている
おおっ、カタクリ
「違うものだねえ。」
「全然違うよ。」
そんな言葉を交わしながら、目的地へ。
ワサビが咲いている
やっぱり違う。地図で確認すると、海抜は20mほどしか違わないのだが、春が一段階前に進んでいる。ここで、初物を少々いただいていきましょう。
ワサビと
アサツキを
少しだけ戴きました。
ネコヤナギが咲く河川敷で山菜洗い
『聖地巡礼』、初回としては、十分です。春のN川は、マタギたちの心をしっかりと満たしてくれました。
山の神様、季節の神様、ありがとうございました。
今年もよろしくお願いいたします。