山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

春の喜びを楽しむために

2021年06月04日 | 山菜料理
 今回、山の神様からいただいてきた山菜(ワラビ以外)。


       コシアブラとオオナルコユリ
 コシアブラなんかは、S川での収穫が終了しているのだが、標高の高いY川に入ると、今が盛り。こうやって、何回も春の喜びを味わえるのって、マタギの特権かもしれませんね。収穫物とともに、残雪の間から芽吹く命の喜びに包まれる感覚って、何百回でも何千回でも味わいたいほど嬉しいものなのです。
 さて、オオナルコユリはおひたしにします。ちょっと塩を加えた熱湯で4分茹でて、水にさらして出来上がります。


       前回までよりも多いので皿も大きめに
 表現が難しいんだけど、アスパラガスよりも甘くて上品な風味が”売り”だと思います。


       コシアブラのナムル
 ・サッと茹でてから冷まして


       寸切りにして


 ・必須となるのは、ゴマ油と煎りゴマと塩味ね。
 ※ニンニク等の添加はお好みで

 そして、ワラビのアク抜きをします。多分、数ある山菜の中でも最も調理の回数が多い山菜です。ただし、最も失敗の多い山菜でもあるのですよ。
 原因は、全てアク抜きの匙加減です。その辺の機微を中心に、

 下ごしらえ・調理の部
 ・ワラビ(約1㎏)は、先端部を外して軽く洗っておきます
 ・水3ℓを沸騰させたところに、このワラビを入れて、重曹大さじ1程度を回しかけます
 ※3ℓの水に大さじ1弱。これより多くしない。
 ・すぐにワラビ全体を裏返して火を止めます
 ※再沸騰する前に全てを終わらせる。
 ※これで、ワラビが溶け出すのを防ぐことが出来ます。


 ・蓋をして冷めるまでじっくりと待ちます
 ※『冷めるまで』というのは、最低限だと思います。今回は一昼夜待ちました。
 ※この時間中に、多分、アクがしっかりと抜けていきます。


       こんなにアクが出ました
 ・水を何度か入れ替えて、もう半日待ちます(こちらは、もっと短くてもいいかも)。
 ※前半の時点で、重曹や茹で時間が多すぎると溶けて皮が剥けてしまいます。・・今回は大丈夫みたい。


       これが最終段階
 これが、マタギが現在採用しているアク抜き方法です。
 さあ、せっかく戴いてきた太くて瑞瑞しいワラビ。料理の方も、ここまで順調なようです。上手く仕上がれば春の喜びを味わうラインナップに加わります。
 せっかくの超高級ワラビ。なんとか美味しく仕上がりますように!