村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」を、オーディブルで聴き終わりました。
「読んだ」のではないけれど、一応「読書」のカテゴリーにします。
久しぶりの村上春樹。
難解だけどやっぱり面白い。
登場人物も出来事もすべてがなにかのメタファに思えるんだけども、それぞれの描写はリアルだから情景が鮮やかに見えてきて世界に浸れる。
それと、30年近く前に書かれた小説なのに、今の今、世界が抱えている問題にリンクする部分があることに驚く。
結局、その「今の今」の問題は、別に今どきの新しい問題というのではなくて、普遍的な「人間の業」みたいなものがまたしても顕在化してるというだけのことなんですよね。
この作家さんにとっては、そんなことはとっくの昔からわかっていることで、凡人には見えない物事がいろいろ見えている人なんだろうなぁ、なんて思いました。
岡田トオルは「善」(あるいは「平和」?)であり、綿谷ノボルは「悪」であり、久美子は「犠牲」であり、笠原メイは「希望」
なのかなぁ・・・?
脳の最近は使ってない部分を久しぶりにフル回転させたような、心地よい疲労。
読書の醍醐味を久しぶりに味わった気分。
読めなかったら聴けばいい・・・でいいかなぁ?
藤木直人さんの朗読が素晴らしかったです。
毎回、ノーベル賞の時、騒がれてる作家…と言うイメージです。
理由はないのです。 なんとなく、避けてるのかな…。
勿体ない話ですね! ( ^^) _U~~🌞
読書なんて、自分の読みたいものを読めばいいんですから・・・。
村上春樹の小説は独特です。
深読み好きな人向けだと思います。
でもその独特な「村上ワールド」を一度味わってみるのもいいかもしれませんね。
最近のものより初期の「羊をめぐる冒険」などが読みやすいかもしれません。