イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

義務や権利の話しで疲れ果てる前に (ひとり立ちについて 4/10)

2017-12-26 | 第九章「愛」

 人はいろいろな組織というかグループというか、つまり組織に所属し人間関係を持つ。そして、今までの経験から、心地よい人間関係が営まれ組織も立派に維持されるときもあれば、反対に疑心暗鬼が満ち組織自体も暗い状態になることもあることを学んできた。

 特に、最近は欧米式の法律が整備され、権利と義務が厳しく問われる風潮になり、それが何となく疑心暗鬼を助長させているようにも思ったりする。「それを言っちゃあお終いよ!」とひと昔前は言わなかったことが、かっこよく言われたりすると。防戦もできなかったりする。そして、何かへんになってきたりする。

 さて、持統天皇の時代で、とても魅力的な人が登場する。石上麻呂だ。この人は物部氏の人で、武人だったようだが、大友皇子に仕え、大友皇子が自死をするまで傍に居た側近であった。しかし、壬申の乱の後には、天武天皇・持統天皇の政権は有能な石上麻呂を採用し、彼は文武天皇の時代まで働き右大臣まで登りつめる。

 敵将の側近に、今の時代であれば疑心暗鬼になるのが普通かもしれないが、そうでなく石上麻呂を信じて厚遇した人たちがいたのだ。きちっとした人間観。例えば、人間は心と身体と愛そのものの魂からなる・・などの人間観を彼らは持っていたのではないだろうか。

 時に義務や権利の話しで疲れ果て、自分自身の中にやや自己愛の問題を見出したりする前に、自分の人間観を見直し、表面的な問題でカリカリするのではなく、人を信じゆったりと生きたいものである。

ひとり立ちについて 4/10

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高松塚古墳・キトラ古墳そして高麗神社(ひとり立ちについて 3/10)

2017-12-24 | 旅・雑記帳

 先日はキトラ古墳に行ってきた。石室の天井に描かれている星宿図を拝見したが、それが最古ともいわれる精密な観測図で、解析するとピョンヤンの五世紀初めの星空に似ているとのことだ。高松塚古墳も、被葬者が忍壁親王説、弓削皇子説、石川麻呂説などもあるが、やはり東アジアの視点からすると、墳墓が高句麗の壁画の影響を受けていて(四神図など、百済や新羅にも影響)、朝鮮半島系王族の可能性も高いと考えるのも自然なようだ。・・・

  

 そして、この時代の半島系帰化人についての日本書紀や続日本紀の記載がある、高句麗の王族のひとりに若光(702年に王(こしき)の姓が調停より授かる)がいる。そして、668年に高句麗が滅んだが、その時多くの方々がこの日本の帰化人となった。そして、その後716年に関東に高麗郡ができ1799名が移住することになり、初代の郡の長に若光がなる。その後、高麗神社と勝楽寺(現在の聖天院)が若光をしのび創建され今に至るようである。

 1000年をはるかに越える昔に日本に帰化された人々。一世代25年とすると、例えば1300年前だと52世代である。52世代というと、日本の系図の伝統では直系を直ぐに意識してしまうが、一世代に2人の両親がいるわけで2の52乗の祖父母となりこれは天文学的数字となる。因みに20世代で100万人を超え33世代で現在の世界人口78億を超える祖父母の数だ。

 天皇家と高麗神社の関係は深く、2017年9月20日にも天皇・皇后陛下が参拝されていることも有名である。談話にもあったが、例えば桓武天皇のお母さまは、高野新笠であり百済王朝とゆかりがあることは知られている。もちろん百済と高句麗との関係も実に深いので、高麗神社に天皇・皇后陛下が参拝するのも納得できる。

 昨日は、西武線の高麗駅から出発し、約40分の道のりを歩き、聖天院と高麗神社を訪問した。途中には縄文中期の建床式住居もあり(縄文小説でいうとチチブ族かな?)また、おいしいお蕎麦屋さんもあり、楽しい一日を過ごすことができた。

  聖天院の正門

  浅草のような門

 

 絶景が広がる

 

 王墓もありました。

 

 日本人の遺伝子は、ヨーロッパ全土の人達の遺伝子よりも多様性があることが証明されている。今回あらためて、自分の祖先の歴史を思い世の中の常識といわれるような、やや偏狭なアイデンティティ(多くは、私の場合家族や友人といった身近な人からくる考え)を見直すことが大事だと思う。

 それは、自分自身のひとり立ちにも通じるもので、私たちの中の多様性を受け入れることで、より世界の見方が広くなるようだ。

ひとり立ちについて 3/10

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ひとり立ちとは何だろう (ひとり立ちについて2/10)

2017-12-23 | 旅・雑記帳

 今年は奈良の旅を二回してしまった。夏と冬に。夏は奈良の源信展と生駒山、さらに難波京を勉強するために大阪歴史博物館に。そして12月は飛鳥・吉野・奈良・関ケ原・琵琶湖といった欲張りな旅。そして、この中では持統天皇をイメージしてきたと同時に当時の政権がめざしていた国家の原型もイメージしてきた。

 U先生の生き甲斐の心理学は人格形成論をいろいろ学ぶが、人の集合としての国家は、性格はもちろん異なるとはいえ、どこか人に似ているところがあるように思えてならない。

 6-8世紀の日本は、大陸に巨大国家が形成(隋、唐)されることで、朝鮮半島や日本も大きな影響を被り、良いか悪いかは抜きにして今の日本の原型のような国家が形成される。運よく隋や唐が高句麗や新羅が防波堤になってくれたこともあり、日本は白村江の戦いは別にして、外国との戦争を免れることができ、しっかりとした国家の原型が形成できたのではないかと思う。

 そして、私は持統天皇の人格形成や人生を学んできたが、日本がどのようにひとり立ちしてきたのかを学ぶこともできたようだ。そして、国家の形成史を見ることは、逆に人のひとり立ちに必要なことは何かも教えてくれるようなところがある。ここが面白い。

 630年 遣唐使派遣 外交

 685年 式年遷宮の制の制定 宗教

 694年 藤原京 平城京や平安京の都城の先駆け 都市

 697年 文武天皇即位(持統上皇も)天皇制

 701年 大宝律令の完成 法治国家

 708年 和同開珎 貨幣

 710年 平城京

 712年 古事記完成 

 720年 日本書紀完成 

 747年 東大寺大仏鋳造開始

 752年 大仏開眼供養 

 ひとり立ちには、外交、宗教政策、法整備、通貨をはじめとする経済政策、などが重要であることがわかる。そして、最後のほうにアイデンティティの確立でてくるようにも見える。何故か、エリクソンの人格形成理論とどこかで似ているようにも。今日は朝からいろいろ妄想してしまった。しかし、ひとり立ちとは何か・・・少し見えてきたようにも思う。

 ひとり立ちについて 2/10

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ひとり立ちの愛の原型(ひとり立ちについて 1/10)

2017-12-22 | 第九章「愛」

 うちの愛犬Nも16歳と4カ月となり、人間でいうと80歳を超す年齢になったようだ。人間と同じで歯が抜け、足腰が弱り、眼も耳も不自由になってくる。人間も含め動物は、他者に依存する中で生まれ、そして他者に依存する中で老い死んでいくようだ。

 さて、人間はこうした依存性を本能的に秘めているものの、不思議なことに独り立ちをすることがある。そのあたりのことを考えると実に神秘的でもある。青春時代はまさしくそんな世界である。

 今の自分もいろいろ複雑であるが(妻には単純にみられているが)、二つの傾向があるように思う。一つは褒められて生きるという側面。もう一つは自分の傾向と渇望を大事にして生きるという側面だ。

 家庭でも仕事でも、孤立よりは褒められて生きるというほうが嬉しいものだ。しかし、どっこい自分の中に湧きおこる何かは、違う方向を示して、時に孤立無援の方向を目指してしまうということもある。

 自分の中には、この二つの側面の愛の原型があるように思う。この辺りはとても面白く神秘的ですらある。もう主客混然一体のような2-3歳のころの愛の原型。そして、思春期から青年期にかけてのひとり立ちを支える愛の原型。

 愛犬Nちゃんにも、人間並みに二種類の原型があるのだろうか。

  

ひとり立ちについて 1/10

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薬師寺を拝観しつつ同志を考える (間を考える旅 10/10)

2017-12-21 | 旅・雑記帳

 孤独な独り立ちをすればするほど、その時に巡り合う協力者というか同志は有難いものである。今回の旅のテーマは持統天皇であったが、持統天皇は天智天皇の次女として生まれ、父の血を引いたのか天才的な政治家だったと推察できる。その持統天皇が天智天皇の弟の天武天皇と政略結婚させられて、恐らく当時の10人(正式)の天武天皇の妻の中では、配偶者として天武天皇との間は難しい問題を多く孕んでいたのではと思わざるを得ない。

 しかし、持統天皇と天武天皇の間は固い絆があったようで、二人のうち持統天皇が病気になると、天武天皇は薬師寺(現在の元薬師寺)をつくり祈願する。さらに天武天皇が重い病に陥ると持統天皇が薬師寺(元薬師寺)を中心にして祈願する。その願いも空しく天武天皇は亡くなるのだが、その陵には、後日、持統天皇は火葬で骨壺の姿になるが、天武天皇と一緒の場所に葬られる。同じ陵に夫婦の天皇が合葬された例は他にはないと言われている。

 (元薬師寺)

 ここまでの絆は何故生まれたか?私は、今までいろいろな小説や歴史解釈に触れたが、ピッタリするのは同志とう切り口だ。

 天武天皇は壬申の乱の前に、近江から政権奪取のため、命がけで吉野に下るのは有名である。しかし持統天皇についても、10人の夫人の中で唯一、近江から吉野への逃避行に同行する。それは、夫婦だからということではすまされない何かがあったと思うのだ。いろいろな見かたがあるが、当時の政治状況の中では、大友皇子が近江朝の中心であり、皇后の政治的地位は額田王を母にもつ十市皇女(大友皇子の妻)や倭姫王(天智天皇の皇后)の方にあり、天武天皇の妻である持統天皇や草壁皇子(息子)は霞んでいたようだ。このような時に、持統天皇が政治生命をかけて、あるいは負ければ死罪ということまで視野にいれて、天武天皇に同伴したのは独り立ちの典型だったと思うのである。

  

(藤原宮からは野口稜が真南にあり、持統天皇は藤原京の大極殿から、天武天皇の眠る野口稜をいつも眺めていたかもしれない。)

  

 (薬師寺)

 魂でつながるような同志。私達はいろいろなところで独り立ちをし、その都度、浅い深いの差はあるにしろ同志と出会う。そんな同志と一緒に旅をするのは実に楽しいと思う。一人旅もいいけれど。

間を考える旅 10/10

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