好きな仕事をしていても、全てが好きなことができるわけではない。嫌な仕事もしなければならない。しかし、嫌だ嫌だと思いつつそんな仕事をしていると、怒りが湧き、さらに身体症状、ウツとストレス曲線が進み好きな本来の仕事のほうも霞んでくる。困ったことである。
ストレスは理想と現実のギャップという生き甲斐の心理学の理論を思い出せば、そんな嫌な仕事も現実や理想の考え方を替えれば、嫌な仕事も結構楽しめるものである。そんなことに気づいたのは、生き甲斐の心理学を学んだ為だ。さらに、今日はU先生の「勤勉性」という題のブログを読んで、唸ってしまった。
先日、電車の中で高齢の仲の良さそうな二人が話合っているのをそれとなく聞いていた。AさんとBさんとしよう。Aさんはもう今の仕事を辞めたいと言っている。それに対してBさんはAさんの仕事が羨ましいと言っていた。同じ仕事でも人によって解釈が随分異なる。それは、一人の人間でも考え方を替えれば嫌な仕事も、楽しむことができるということかもしれない。
嫌な仕事を楽しむノウハウを得ることはとても大事なようだ。倫理道徳のべき論から勤勉性を考えると、勤勉になれないというパラドックスがあるようだ。勤勉性は倫理道徳からくる「べき論」から考えるのではなく、嫌いで嫌なことの中に、別の視点を見つけて、自分の道に統合し楽しむ技術なのかもしれない。
さて持統天皇のことを考えてみよう。この7-8世紀を生きた女帝のなしたことは余りに強烈である。ある意味勤勉に日本の原型をもちろん一人ではないにせよ構築した方だと思う。日本的律令制、日本の宗教、政治的安定・・・凄いと思う。天智天皇ゆづりの政治的資質があったかもしれないが、それだけではないように思う。おどろおどろした政治の世界で生き抜くために、広い意味での勤勉性を身に着けていらっしゃったのではなかろうか。
その勤勉性は、エリクソンの理論でいうと劣等感や技能と関係する。彼女の成育史を見ると、大田皇女とその息子の大津皇子に対する劣等感があったと思われるが、それをどこかで爽やかに乗り越え、一流の勤勉性を身につけられたのだと思う。それは、女帝の自己実現の道というか、そういった柱を基盤にしていたに違いない。
写真は、持統天皇にゆかりの深い薬師寺と修学旅行生たち。修学旅行は人それぞれ受け取り方が違うが、それも傍からみると楽しい。今日は心理学的に考えました。
女帝の心中を想いつつ 5/10
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森 裕行 | |
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