イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

勤勉性を考えてみる!(女帝の心中を想いつつ 5/10)

2017-06-13 | 旅・雑記帳

 好きな仕事をしていても、全てが好きなことができるわけではない。嫌な仕事もしなければならない。しかし、嫌だ嫌だと思いつつそんな仕事をしていると、怒りが湧き、さらに身体症状、ウツとストレス曲線が進み好きな本来の仕事のほうも霞んでくる。困ったことである。

 ストレスは理想と現実のギャップという生き甲斐の心理学の理論を思い出せば、そんな嫌な仕事も現実や理想の考え方を替えれば、嫌な仕事も結構楽しめるものである。そんなことに気づいたのは、生き甲斐の心理学を学んだ為だ。さらに、今日はU先生の「勤勉性」という題のブログを読んで、唸ってしまった。

 先日、電車の中で高齢の仲の良さそうな二人が話合っているのをそれとなく聞いていた。AさんとBさんとしよう。Aさんはもう今の仕事を辞めたいと言っている。それに対してBさんはAさんの仕事が羨ましいと言っていた。同じ仕事でも人によって解釈が随分異なる。それは、一人の人間でも考え方を替えれば嫌な仕事も、楽しむことができるということかもしれない。

 嫌な仕事を楽しむノウハウを得ることはとても大事なようだ。倫理道徳のべき論から勤勉性を考えると、勤勉になれないというパラドックスがあるようだ。勤勉性は倫理道徳からくる「べき論」から考えるのではなく、嫌いで嫌なことの中に、別の視点を見つけて、自分の道に統合し楽しむ技術なのかもしれない。

 さて持統天皇のことを考えてみよう。この7-8世紀を生きた女帝のなしたことは余りに強烈である。ある意味勤勉に日本の原型をもちろん一人ではないにせよ構築した方だと思う。日本的律令制、日本の宗教、政治的安定・・・凄いと思う。天智天皇ゆづりの政治的資質があったかもしれないが、それだけではないように思う。おどろおどろした政治の世界で生き抜くために、広い意味での勤勉性を身に着けていらっしゃったのではなかろうか。

 その勤勉性は、エリクソンの理論でいうと劣等感や技能と関係する。彼女の成育史を見ると、大田皇女とその息子の大津皇子に対する劣等感があったと思われるが、それをどこかで爽やかに乗り越え、一流の勤勉性を身につけられたのだと思う。それは、女帝の自己実現の道というか、そういった柱を基盤にしていたに違いない。

 写真は、持統天皇にゆかりの深い薬師寺と修学旅行生たち。修学旅行は人それぞれ受け取り方が違うが、それも傍からみると楽しい。今日は心理学的に考えました。

女帝の心中を想いつつ 5/10

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罪悪感からの解放 (女帝の心中を想いつつ 4/10)

2017-06-11 | 旅・雑記帳

 持統天皇の自立性について今日は考えている。政治的にも律令制の本家中国にない太上天皇を作ったり、政治的パートナーを選ぶ様子(藤原不比等)は自分で熟慮し行動する、ただものでない女帝の胆力を感じる。さらに祭儀では、日本の原郷吉野に30回以上行幸をしたり、それも一回は重臣の意見を無視してまで行幸を決行する様子は、自立性とは何かを考えさせられる。宗教的にも夫の天武天皇は従来どおりの埋葬だが、持統天皇は日本で初めて自らを火葬にしている。その意図は不明だが、他者を配慮しつつも私は私という姿は自立とは何かと語っているようだ。

 このブログでも何度も触れた、万葉集や百人一首にも取り上げられている有名な一句

 春過ぎて夏来たるらし白妙の衣乾したり天香久山

 今では、天香久山も藤原京の全体の中に含まれるというのが定説になっているようなので、この句の衣は神事に使う持統天皇の衣のように私には思えて仕方がない(素人のかってな想像)。濡れて太陽を浴びている衣は何を象徴しているのだろうか。

 エリクソンの人格形成論を学んでいるので、光と影のように女帝の心中に去来した深い罪悪感を思ってしまう。甥の大津皇子を謀殺したのはほぼ定説だが、そのほかにも高市皇子暗殺説、さらに自分の子の草壁皇子暗殺説までを唱える学者がいるようだ。謀略が渦をまく政治状況なので、誰もそれを完全に否定することはできないと思う。そして、薬師寺などの建立や山田寺を大切にしたり、聖地吉野への行幸を見ると、持統天皇の罪悪感とともに救いも見えて来る。見事に自立的な人生を歩んでいらっしゃるので、病的な罪悪感ではなく深い罪悪感と、それに対する神仏のゆるしを同時に感じるのはへんだろうか。

 写真は季節的に夏になるころの天香久山方面から西の畝傍山方面に落ちる入日。持統天皇は入日をどう見ていたのだろう。

女帝の心中を想いつつ 4/10

 

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疑惑感からの解放③最終 (女帝の心中を想いつつ 3/10)

2017-06-09 | 旅・雑記帳

  写真は、多摩堀之内に近い愛宕神社である。息を切らして長い坂を登っていくと神社がある。神社に到達すると不思議に心が安らぐ。長い坂の右手は沖ノ谷戸公園があり縄文中期の環状集落の遺跡、横穴式の墳墓、第二次世界大戦の防空壕までがあるという。数千年以上の長い祖先歴史が詰まっている。そして、大栗川の源流の清水にはトウキョウ山椒魚が生息し、今も昔も変わらないのだろう。

 古来からの神社仏閣に行くと、心を洗われるように感じることがある。こうしたことは世界共通の現象だそうで、やはり日本人の私はカトリック信徒なのだが、感じることがあるのだ。

 7世紀、8世紀を生き抜いた持統天皇も、当時の血なまぐさい政争の中で、薬師寺、法興寺、山田寺などを大切にしたり、歴史のあるパワースポットである天香久山、畝傍山、そして吉野を訪ねたのだろう。そして、不信感、疑惑・恥辱、罪悪感、劣等感、自己混乱感、孤立感、停滞感、絶望感が渦巻く心を清めたのだろう。

 さて、疑惑感の場合、エリクソンの理論によると、その解消には意志力と自律性が重要な働きをするという。今日は、この中で自律性についてU先生のブログ「生き甲斐の心理学」第十四章の「自律性とは何だろう?」を思索している。何に対して律するか、倫理道徳か、・・・ルールかいろいろあるが、心の問題としては自己実現への道が有効だという。もちろんこの自己実現への道は、自分の傾向や渇望、自他肯定的な道・・・まあ、いろいろあるかもしれないが生涯をかけて考えるべき道である。

 そして、腹をくくり自分の道を進みだす。そうすると変な疑惑感、恥辱感は不思議に消えていくものだ。

 持統天皇の生涯を考えると、壬申の乱で、父の天智天皇の後継側に付くか、夫の天武天皇側に付くかという時に、不思議に天武天皇側に付き、壬申の乱を生き抜く。さらに、天武天皇後の後継者争いでは、息子を庇い、草壁皇子を天皇につけるよう尽力する。そして、多分当時はどこの馬の骨かと思われるような不比等を重用し、律令国家を完成させる。幼いころの先日ブログで述べたような祖父の死などなかったかのようである。

 急がば回れということわざがある。人生の選択で悩むとき、「私は何のために生きているか?」という自己実現の自問自答を思い出し、自分の聖地に行ってみる。

  因みに、最近京都の愛宕山の愛宕神社を知ったが、一度行きたくなった。

女帝の心中を想いつつ 3/10

 

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疑惑感からの解放②・・・(女帝の心中を想いつつ 2/10)

2017-06-07 | 旅・雑記帳

  ブログ執筆がおろそかになっているが、その理由の一つに私を含む日本人のDNAに再度興味深々になっていることがある。DNAというとネットで調べると、日本では祖先を探究するなどのニーズは少なく、親子関係や将来起きそうな病気などに関心が高いようであり、私のように例えば10万年にわたるアフリカを出発したルーツがどのように日本に到着したかなどに興味を持つ人は少ないようだ。しかし、私は不思議に興味が湧く。先般5,000年前の祖先の小説を書いたが、今は約2000~4000年前の祖先に熱い興味を持っている。この時代は、ユダヤ教、キリスト教、仏教が生まれ、日本にも大なり小なり人と共にそうした文化が移入されてくる。それはどのように今に影響を与えてきたのか・・・いろいろ考えると本当に楽しい。

 それゆえ、おめでたいかもしれないが、ネットで調べたり、本を買ったり、場合によれば自分のDNAを調べてみたいと思ったりする。

 こうした、好奇心からくる自律性というか意志力は、多分人生を豊かにする何かだと思うが、このきっかけの疑問を起こす何かは、時にはネガティブな疑惑感・恥辱感につながってくる。それは、悪く働いていくと自分の方向性を不安定にし、アイデンティティに揺らめきを生じさせ、周りはすべて敵・・・のような混沌を招いたりする。

 さて雑談はこのあたりで、奈良について楽しんでみよう。今日は、奈良見物で殆どだれも寄らない、飛鳥の山田寺跡だ。実は私は持統天皇に絡めて山田寺に関係することをあれこれ調べたり見物してきた。

 山田寺は持統天皇の祖父の蘇我石川麻呂(大化の改新・乙巳の変で天智天皇側として入鹿を排除する立役者の一人)が建立した寺で、持統天皇が4歳のころに祖父が孝徳天皇の軍勢に包囲されて自害するという悲劇の寺である。そして、その悲劇の直接・間接の影響で持統天皇の母は病弱となり亡くなる。また、持統天皇の弟も誕生ころの惨事が影響したのか言葉がうまくしゃべれなかったようで夭折する。さらに、姉も持統天皇と共に天武天皇の妻となるが、天武天皇が即位するまでになくなる。持統天皇より年が上で悲劇をより理解できる年であっただろう。悲劇の影響は計り知れないと思う。

 そんな中、持統天皇はどうだったのだろう。4歳のころで、エリクソンの理論であると、意志力・自律性・恥辱疑惑の時期である。性格形成からすると大きなハンディであったと思うが、その後の大人になってからの政治活動では、まったく、その陰もなく、さっさと父の天智天皇と敵対する天武天皇側について壬申の乱を真っ先に戦う。さらに、大津皇子や高市皇子などの政敵を次々と押さえ、天皇に就き、さらに太上天皇として政権の中心に亡くなるまでいる。それは意志力と自律性の見本のようであり、いまであればサッチャーさん以上の政治家ではないだろうか。

 持統天皇は、どのようにそんな意志力の人になったのだろうか?とても興味がある。父・天智天皇の影響も大きいと思うが、それはなんだったのだろうか?

 山田寺の東回廊(木造)の一部(昭和50年ごろに発掘された)は飛鳥資料館で見ることができる。

 山田寺の本尊の薬師如来の仏頭は、なんと興福寺にあって、今でも国宝館で見ることができる。阿修羅像もすごいが、素晴らしい仏頭。

 

女帝の心中を想いつつ 2/10

 

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疑惑感からの解放①・・・(女帝の心中を想いつつ 1/10)

2017-06-04 | 第一章「意識と知覚」

 次のようなことわざがある。

男は敷居を跨げば七人の敵あり

 今の世の中、男性だけでなく女性も同じようだと思うが、敵の中にいれば当然、疑惑感でいっぱいになることも多い。そうしたとき、かなりのストレスの中で、どう乗り越えていくかは重要なことだと思う。

 自分の人生を振り返ると、うまく乗り越えてきたときとそうでないときもあったようだ。ここ一番というときに、現実吟味力に病的な揺らめきがあり、変な防衛機制が働き、アイデンティティも揺らめいていて、乗り越えなられない時もあった。今から考えれば、それもある意味良かったように思う。たじろぐことは長い人生を考えると良いこともある。反対に理論どおりのように綺麗に乗り越えられたこともある。おそらく、その二つがあり今があるのだろう。

 疑惑感は、エリクソンの理論からすると、意志力と自律性と関係が実に深い。自分の方向を見つけえいやと向かっていくことが、疑惑感からの解放とつながる。その原型は、6歳ころにあるかもしれない。夜の買い物のことがある。当時は夜道は都会でも暗く、ラフカディオハーンのお化けの話のようなところがあった。そこを、父に酒の肴に豆腐を買ってこいと言われて、えいやと駆けて行ってきた。それが、成功の原型。反対に、疑惑感の中で学校の先生にガブリと噛みついて嫌われたのが失敗例だ。

 さて、この二日、なかなかブログが書けなかったのだが、それには理由がある。奈良見物、持統天皇という題材でしばらくブログを書こうとしているのだが、どうも何か足りない。それで、U先生のブログのある部分を読み込んでいたのだ。特に2013年にNPOCULLで奈良旅行を行ったころのブログだ。今読むと実に面白い。心理学の本は、良い本であれば、読めば読むほど何か発見があるものだ。U先生の本(ブログ)はそういった本であり実に貴重だ。そして、奈良や持統天皇のコメントも本当に役立つ。これから、しばらくU先生の「生き甲斐の心理学 第14章奈良・京都は何故私を幸福にするか」を読み込みつつ書いていきたい。

 明日は、持統天皇の疑惑感について観光見学をしつつ、楽しんでみたい。

 

女帝の心中を想いつつ 1/10

 

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