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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

狸寝入り?幸福追及のやりかた・・今も縄文時代も (2/10 宝の幸福曲線)

2021-09-18 | 第十章「今ここでの恩寵」

何年か前に多摩動物公園で狸を見に行ったときのものだが、ちょうど狸さんがお昼寝中で思わずシャッターを切った。狸寝入りはずるがしこい空寝として良く語られるが、混んでない平日の時だったので、私に驚いて狸寝入りをしたのではなく、午後のひと時を本当に眠っていたのだと思う。

さて、このところ幸福感と幸福の条件・・・幸福に関する感情の世界と理性の世界の二つをいろいろ考えていた。幸福に対するアプローチは大きく分けて二つあるようだ。一つは啄木ではないが「友がみな われよりえらく 見ゆる日よ 花を買ひ来て 妻としたしむ」のようにつらい日常の中であっても幸福感を見出すやり方。もう一つは悔いのない人生を送るために人生の事業計画をたてる臥薪嘗胆する理性的やり方だろうか。今は総裁選が話題になっているが、総裁候補の人生は日本の最高権力を巡り頑張る幸福追求の人々の在り方とも見えてしまう。

私は単なる市井のおじさんに過ぎないが、この年になっても幸福追求についてはとても熱心だ。そして温故知新ではないが(今日は四文字熟語がさく裂する)自分の生育史の中から幸福追求についての経験を思索している。小学校の時に見た映画の中で印象的だった映画の一つに「史上最大の作戦」がある。そのころはテレビでは米国のコンバットが友達の間で話題になり、ノルマンディー上陸作戦のこの映画はとても話題になった。戦争を知らない私たちの世代はきっと大きな影響を受けているのであろう。

やがて自分の人生の方向を決める高校3年生がやってくる。進学校で大学を目指していたが、当時は前代未聞の高校紛争が過熱化してきた時期だった。自由な校風だったので当然盛んになったのだが、学校側の一方的なロックアウトで授業もなくなり、と言って受験勉強に打ち込む気にもならない日々が続いた。上陸作戦中に難破したようなものだ。そんな時にある友達から深夜放送の楽しさを教えてもらった。

パックインミュージックの白石冬美さんや野沢那智さんの番組などを、深夜、狸寝入りではないがラジオをイヤホンで聞いた。そこには刺々しい現実があるわけでなく、優しく楽しく語り掛けてくれる愛の世界があった。深夜に笑い転げたり、友人とその話題で盛り上がったりもした。こうして私は厳しい中で幸福感をいただき正常な感情生活を歩んだのだと思う。もちろん、実際には周りの人との良い関係性があったからもあるが、難破から救われた。

悔いのない人生を送りたいというときに、どうしても上陸作戦をしなければならないことがでてくる。今の私でいえば縄文小説第2作であろう。上陸作戦も受験とか、資格試験、何かのイベントは分かりやすいが、そうでない上陸作戦も多々ある。自分の努力以外の何かがあり、それが左右する。まあ人生は大きな目でみれば一つの真善美に関わるエピソードのようなものかもしれない。

上陸作戦は大切な思考・行動の世界だが、過度の緊張ばかりだと倒れてしまう。余裕も、そして時には狸寝入りも必要。もちろん過ぎると上陸作戦は確実に失敗するのは実証積み。

縄文時代は1万年以上つづく時代。その中で明確に定住の跡が見られる時代もあるが、定住とはいっても核家族的の集団で住居跡がはっきりしない時代も結構多かったようだ。民族学の知見などでは少人数ほど生き残りやすい傾向があるようだ。戦後でも大変な想いをされたと思うが小野田 寛郎さんが29年間、ジャングルで一人で生き残こられた。これもその知見の傍証かもしれない。縄文中期は環状集落などが残っていて盛時だったという説が一般的だが、縄文後期になっても遺伝子科学からさほど人口減になっていないという説もあり、中期以降も集落跡は少なくてもしっかり生き抜いていたのではないかと私は推測している。その時は少人数での活動が中心だったかもしれない(祭りなどは大人数で集まり、ストーンサークルの遺跡などは凄いが)。

大軍団での上陸作戦は勇ましくて格好いいが、ゲリラ的な上陸作戦は決してそうではない。しかし時に狸のように幸福感を得、啄木の歌のような心境をかたりつつ(もちろんぶつぶつ言う程度)裏山を制覇したりする。私も受けた恩をお返していきたいものだ。

2/10 宝の幸福曲線

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