何時の時代も厳しいが、今の時代は30年前と比べると随分厳しい社会に変貌している。就職して生計を立てる厳しさ。日本人の社会も核家族化し、そうした新しい社会に適応する辛さもある。さらに、今回の大震災と放射能汚染。難題は山積みである。
そんな中でも、確実に明るく生き抜く人がいる。何か、ストレスをも追い風にして、大海をゆったりと運行する船のようである。生き甲斐の心理学では、自己実現(決して世俗的な意味ではなく)も大切にするが、もう一つ、正常と異常の分かれ道といわれる3つの要素。①アイデンティティの統合 ②現実吟味力 ③防衛機制が正常化 を大事にする。
そして、この3つを大切にするのは、健全に明るい感情を育てる(平安感→友好的感情→健康感→幸福感→統御感)鍵でもある。
朝早く起きて、太極拳のスワイショウをしたり、深い呼吸に意識を集中したり・・・そんな中で、健康感や幸福感、そして統御感を味わう。感情を余り意識せず、突っ走った若いころを懐かしく思うが、やはり明るい感情を楽しむことは、どれだけ人生を豊かにするのだろうか。
今でも思い出すのは、生き甲斐の心理学を学び始めて、1-2年のころ。人生最大の大変な時期(もっと凄いことも将来あるだろうが)、大変なストレスの中であったが、その反対に、一日を終え家族団らんの時にふと味わった幸福感であった。
暗い感情のうしろには、明るい感情がある。それを体感した時である。
健康に生きる 8/10