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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

二人の関係:喧嘩をしないで!(傾聴を考える 7/10)

2011-04-07 | 第八章「魂と聖霊」

 東日本大震災のあと、身近な人と喧嘩もせず平安に過ごした人はどのくらいいただろうか?自分も恥ずかしながら、一時精神的に不安定なことがあった。まあ、今は随分安定しているが。

 さて、心理療法に必要かつ十分な6つの条件というものがある。カールロジャースの6条件として、有名である。これは、心理療法のプロセスを巧みに表現していて、生き甲斐の心理学で、傾聴の知識として傾聴訓練表ととも学ぶ。

 一番目は、一昨日に触れた、心理的接触(ラポール)であるが、二番目と三番目は、対話する二人の関係、クライアントとカウンセラーのことだ。

 通常、傾聴というと受容、共感、が有名であるが、その前提となる大切なポイントがこの二つ目と三つ目である。

 これは、傾聴する側とされる側、カウンセリングで言えば、カウンセラーとクライアントの本質的な定義といえる。そして、面白いのは役割上どうかではなく、実質的なことを言っている(どちらがカウンセラー的かなど)。

 日々私は、いろいろなところに身を置く。家族の中で、妻や母や子供と。勉強会で、先生や生徒。仕事場で、先輩と後輩。上司と部下・・・いろいろである。その中で、知識やノウハウ、体力、知力、・・・様々な違いがあるが、二人の関係でどちらがカウンセラー的かと考えることがある。

 これはどちらがこころが安定しているか、あるいはこころが統合されているかということを基準にしていて、ある時は親子で子供のがカウンセラー的であったり、カウンセラーとクライアントの関係でもクライアントのがよっぽどカウンセラー的になることさえある。

 そして、二人の関係が今どうかを意識できるようになると、目先の問題とは違った次元で相手や自分を見られるようになれる。

 例えば、放射線汚染という問題に対し、インターネット上には様々に意見がある。楽観的見方A。悲観的見方B。本当の真実Cがあるとしよう。私は当初、Aという見方をとり、こころは安定していた。その後、どういう訳かこころが不安定になりBという見方に、とても影響を受けた。

 事実はCで、恐らくその中間的なものなのであろうが(真理はなかなか見えないものだ)、見方が変わると世界が変わり、こころの安定度が随分変わることを経験した(考えようによっては、こころが不安定になり、Bという見方にこだわったとも言えるかも。)

 そして、AとBの見方を廻って、私と他の家族との関係も、安定度では逆転したり、いろいろだったようだ。見方や意見が正しいかどうか・・・ということも大切だが、こころの安定度がとても重要であり、それ(二つ目と三つ目)を思い出せば、つまらない喧嘩をせず、大切な人(この場合は家族)を支えたり、自分の混乱や錯乱を防いだりできると思う(実際には、①自分は何のために生きているのか②生き甲斐は何か③自分の心と身体と魂を大切にしているかという、3つの視点で考えると私の場合は、意外と安定することが多い)。

 相手が不安定な状態であるのに気づいたら、 喧嘩をしないで(喧嘩は、二人とも不安定な状態にある)。何故相手が見方Bを持つようになったのかなど、次の受容と共感で傾聴をするのだ。傾聴は、相手のこころを安定化、統合化へ向かわせる支援なのである。

 傾聴を考える 7/10

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